ブログメディア「in the looop」では、毎月デバイス別(PCと多機能携帯)にインターネット視聴率をレポートしている。

 

当記事では、2012年8月度の ニールセン・インターネット視聴率をお伝えする。
データ元は、ニールセン社 提供によるインターネット利用動向調査「Neilsen Netview」サービス。対象は「一般家庭および職場のPCユーザー」としている。

 

 

さっそく全体概要から見ていく。訪問者数ではFacebookが 1,673万人と、5サービス中最も多くの訪問者数を獲得していた。前月比においても、104.4%と継続的な増加傾向であった。その他のサービスでは、Twitter 1,374万人(前月比98.7%)、mixi 567万人(前月比92.6%)、Google+ 402万人(前月比93.6%)、Linkedin 41万人(前月比161.1%)と、Linkedinの伸び率が著しい結果となっている。リーチ※に関しては、Facebookが27.9%とインターネット利用者の約3割が訪問しているという結果であった。(※インターネット利用人口を母数とした利用者の割合)一方、平均訪問時間では140分とmixi が、依然として圧倒的に長い結果となっている。前月比を見ると、Twitterが106%、Google+が104%と増加傾向が確認できる。なお、本調査におけるTwitterの訪問者数には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のTwitterユーザー数はもう少し多いはずだ。

 

なお、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数であり、以下の点に注意する必要がある。

  1. フィーチャーフォンやスマートフォンからの訪問者数を含んでいない。
  2. 非会員の訪問、すなわち各SNSトップページへの訪問者やオープンなページ(Facebookページ、mixiページ)への訪問者を含んでいる。したがってアクティブ会員数とは一致しない。
  3. PCはWindows PCのみであり、MACやタブレットPCなどは含まない。
  4. 視聴率測定しているのは家庭と職場のみであり、学校やネットカフェなどからのインターネット利用は含まれていない。

 

これら5サービスの訪問者数を時系列推移で表すと次のようになる。

 

 

 

前月との比較では、Facebook及び、Linkedin  の2サービスが増加傾向に転じている。一方で、半年間での変化を追っていくと、mixi 82.9%、Twitter 102.4%、Facebook 123.9%、Google+ 196.5%、Linkedin 178.4%という結果となっていた。Facebook及び、Google+、Linkedinの3サービが着実に訪問者数を増加させている結果となっている。

 

【ニールセン社のコメント】 ニールセン社は2011年10月データよりmixiの集計対象URLの変更をおこないました。これにより2011年10月以前と以降のデータの継続性は失われています。弊社ではデータ公表時点でのデータを公式データとしていますので、集計対象URLの変更を過去データに遡って反映させません。しかし、mixiの利用状況の把握に誤解が生じる可能性があるため、時系列利用動向グラフにのみ参考値として、2011年10月に集計対象から外したURLを含まない訪問者数を線形でのみご提示させて頂いております。

ニールセン/ネットレイティングスのコメントにある通り、2011年9月まではmixiの推定訪問者数に外部サイトで「イイネ!」ボタンが表示されたユーザーも含まれていた。グラフにおける濃いオレンジのラインだ。それに対して2011年10月以降は、その数値を除外したことで集計値が大きくダウンした。過去にさかのぼって「イイネ!」ボタンを除外した数値である mixi(参考値)は薄いオレンジのラインで表示している。この集計方法の変更により、mixiは3位に後退している。

 

次に、5サービスのページビューと訪問時間を時系列推移で見てみよう。

 

 

 

 

ページビュー・訪問時間共にFacebookが他のサービスを引き離す結果となっていた。一方、mixiにおいては前月比ページビュー 76.5% 訪問時間 81.8%と減少傾向であった。Twitterに関してはページビュー及び訪問時間共に前月比約±5%以内と誤差を考慮に入れると比較的一定のユーザーに利用されていることが推測される。またGoogle+においては、ページビュー数が前月比109%と増加傾向であった。

 

次に、5サービスの訪問者の重なりデータをチェックしてみよう。

 

 

この表は、たとえばmixiユーザーの53.1%はTwitterを、64.0%はFacebookを、15.1%はGoogle+を2.8%はLinkedinを利用しているということを表している。Facebookの平均重複利用率が68.7%と、各サービスの利用者がFacebookを併用している割合が7割弱という状況であった。

 

最後に、各サービスの訪問者属性を見てみよう。

 

 

 

mixiは女性の割合が5割弱、かつ、20代までのユーザーが3割弱と他のサービスよりも、年齢層が若い女性ユーザーの割合が高いサービスとなっている。一方でFacebookは男性の割合が6割弱と高く、かつ、年齢層は40歳以上が6割弱となっている。FacebookとTwitterの構成比は非常に類似していた。Google+、Linkedinともに現時点では男性ユーザーに偏りがある。なお、mixiからはアクティブ会員の属性が発表(mixi 2012年度 第1四半期及 決算説明会 資料 p30)されており、それと比較すると、女性および若年層の割合が更に高いことが解る。この差異は、mixi発表資料には携帯・スマートフォンのみで利用しているユーザーが含まれているためと推測される。

 

 

 

 

 

職業分布及び、世帯年収分布を見ると Linkedin 以外の4サービスでは構成比が類似している。4サービスの訪問者数の約6割がビジネスパーソンとなっている。一方、Linkedinについては、9割弱がビジネスパーソンとなっており、世帯年収分布では700万以上のユーザーが7割弱と、高所得者のビジネスパーソンの割合が高いサービスとなっている。

 

■ インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」に関して
インターネット利用動向調査「Nielsen NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにニールセン株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細は ニールセン株式会社 お問い合わせ窓口まで。

 

  

  

本調査に関連する過去データは「ソーシャルメディア視聴率」からどうぞ。


sekine

">by 関根 健介

RSS情報:http://media.looops.net/sekine/2012/09/24/neilsen-netview-201208/