小渕:先週は最も堅いと思われた阪神11Rの阪急杯が大波乱。断然人気のシュウジがイレ込んでいて道中掛かり通しでしたから、メチャクチャなレースになってしまいました。折り合いを欠いた人気馬につられるようにハイペースの展開。結果、ジッとガマンしていた中団からの差し馬が一気に台頭し、ぽっかり開いた内を捌いてきたトーキングドラムがツボに嵌まりましたね。これを最初から読み切るのは難しく、ましてWIN5では当日パドックを見てから買えないので、ある程度そういった不測の事態も考慮して手広く買うべきなのでしょうが、ここを堅いレースとジャッジしたことがそもそもの失敗でした。
秘書(や):中山記念も2強と呼ばれた人気馬が崩れましたが、これはどうだったのでしょうか?
小渕:中山は12月開催以来のAコースでグリーンベルト状態でしたからね。行く馬がいなくて超のつくスローペース。アンビシャスはよく詰めていますが、これでは仕方なかったかと思います。リアルスティールはちょっと敗因が掴めませんが、どうしたんでしょうね。ただ、いずれにしてもグリーンベルトでスローペースになるのは考えられる範疇だったので、前めにつけられる有力馬ネオリアリズムを入れていたのは正解だったかと思います。中山は馬場傾向と展開のアヤで着順が入れ替わるケースが多いので、常にそういったところに注意を払ってください。
秘書(や):今週は引き続き中山と阪神。ローカル開催も引き続き小倉です。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:中山はやはり思った通りグリーンベルト状態で、内目が有利な状況です。阪神はそれほど極端ではないですが、2か月ぶりの開催で馬場が良く、どちらかと言えば内目が有利な状況でしょう。小倉は先週の後半にはもう完全に外差し馬場になっていたので、今週は益々その傾向が顕著になってくるでしょうね。今週のメインは中山の弥生賞。クラシックの最重要トライアルだけにそうそう実力馬が崩れることはなく、カデナとダイワキャグニーの一騎打ちとみています。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。