小渕:悔しいですね。福島はアテにならない馬ばかりで、展開も壊れる可能性が高いだけに、もっと手広く押さえるべきでした。近走不振の高齢馬を軽視して、若い世代の勢いのある馬が有利というセオリーを重視しすぎたのが失敗でしたね。中山10Rが波乱必至で他もちょい荒れ傾向。そして皐月賞がドンピシャと言っていい予想だっただけに、ローカルの福島さえもう少し慎重にケアしていれば、取れた1800万だった気がします。
秘書(や):やはりというべきか、先週、先々週と福島開催が始まってから高額配当が連発しています。そのあたりはどうお考えですか?
小渕:メンバーが小粒になりやすく、鞍上も若手が多い福島が荒れやすいのはわかりやすいところですが、ローカル開催中は馬も人も分散するので、実は本場開催もわりと手薄になるケースが多いんですよね。特にGIが行われる日にローカル開催もあると、先週で言えば皐月賞の裏の阪神は人が手薄になりますからね。また、中山はやはりトリッキーで、どこともリンクしにくい特殊なコースですから荒れやすいというのもあるでしょう。
秘書(や):今週は開催が替わって東京と京都。そしてローカル福島は最終週です。どんなところに注意が必要でしょうか?オススメの1頭なども挙げて頂けると嬉しいのですが…。
小渕:東京は開幕週ですが、中間エアレーション作業が入ったためか、幾らか上がりの掛かるレースが続いています。内か外かで言えば断然内有利に見えますが、上がりが掛かる分、好位内目を回った馬のイン差しが目立ちますね。京都は1月2月の開催で馬場が傷み過ぎたため、中間エアレーション作業ができなかったとか。芝丈が幾らか長めに見えるので、その分か超高速馬場というわけでもないですが、やはりこちらもイン有利といった印象です。福島は最終週で仮柵が移動されてBコースに。昔ほど馬場の傷みが少なくなっている上に、コース替わりですから、先週より内目が有利になってくると思います。今週のメインはフローラSとマイラーズC。フローラSは関東の秘密兵器と呼ばれるくらいのパフォーマンスを見せたホウオウパフュームを、マイラーズCはマイルに戻って2走前のキレを再現してくれそうなプロディガルサンを注目しています。
秘書(や):おっとそこまで。今週のWIN5も小渕さんの意見を参考にしたいところですね。週末のWIN5予想は『競馬道OnLine 小渕高慶の「本日の3番勝負+WIN5』で!
小渕高慶(おぶち たかよし)プロフィール
業界を牽引する専門紙・競馬ブック紙上にて年間回収率1位の座にも輝いた経験もある元トラックマン。現在もトレセンに身を置き調教師や騎手、馬主などと深い交流を持つレーシングアドバイザーとして活動。
一方でトラックバイアスや関係者の事情を考慮した独自の予想を展開する現役の予想家でもある。あわや3週連続WIN5的中(14R連続的中まで)や3連単100万オーバーなどの派手な当たりは机上の予想ではなかなか辿り着けない芸当。能力分析と現場の事情が融合した他では聞けない深みのある予想は必見である。