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自分や他人のクローン人間を産み出すべきではない12の理由
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自分や他人のクローン人間を産み出すべきではない12の理由

2013-07-01 22:30
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    自分がもう1人いれば、どんなに便利なコトか...でも! 

    マンガやアニメ、SFドラマや映画でよく登場するクローン人間。主人公や登場人物が、遺伝子レベルで複製されてしまうお馴染みの科学技術ですが、羊のドリーさん、さらにはiPS細胞の登場によって、昨今、技術的に現実味を帯びて来ました。

    でもちょっと待って下さい。いくらリアルに可能になったって、軽い気持ちでクローンなんて造ってはイケないんです。ちょっと考えれば解るコトかもしれませんので、以下でどうしてソレがダメなのか、io9が掲げた12の注意点を読んでみて下さい! 
     


    【大きな画像や動画はこちら】

     
    1:臓器の交換部品用として自分自身を複製するべからず

    1979年の『Parts: The Clonus Horror』や、2005年のハリウッド映画『アイランド』はご覧になりましたでしょうか? 大金持ちたちが、自分のパーツの交換用としてクローン人間を造り、複製たちは何も知らず施設に住んでいるという話です。

    老後や事故などの備えとして、予備の自分自身を所持しているのは安心で便利かもしれません。しかし、クローン側からしたら、迷惑極まりないハナシですよね。生涯ずっとウソを信じ込まされ、挙げ句の果てには必要な臓器を摘出されたり、代理出産をした後はもうお役御免になるんです。

    そりゃもう、たまたまその事実を知ったクローンが上手いこと施設を抜け出して、アナタを襲撃したとしても無理はないでしょう。大変ですが、アナタとマッチした誰かの臓器が見つかるまで、闘病生活を送っていたほうがマシかもしれません。


    2:軍隊を作ろうとして自分自身を複製するべからず

    性根からして良い人が、自分のクローンを大量に造って世界を救うのならまだ良いのですが......世界を征服しようと企んでしまうと、トンでもない事態を招いてしまいます。

    だって大量生産された複製たちは、オリジナルのアナタと同じ知能指数を持っているだけでなく、同じく世界征服の欲望をも持っているんですよ? こりゃクローン同志で争って、オリジナルを抹消しにかかるのが当然の流れでしょう。しかも、クローンたちが一致団結してアナタを殺しに来たら皆さん、大量に押しかける自分自身に勝てると思いますか!?

    『テーィンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』のクランゲ、『トランスフォーマー』のスター・スクリーム、『マスターズ/超空の覇者』のスケルターなどなど、この作戦で失敗した事例というのは枚挙にいとまがないホドです。


    3:仕事をさせる為に自分自身を複製するべからず


    残業もホドホドに持ち帰った仕事や、家での炊事洗濯など、自分がやりたくない作業をクローンにやらせようとすると......これまた失敗してしまいます。

    どうしてかって? 当然ながら、クローンたちはアナタ自身なので、彼らだってそんな作業などしたくないに決まっています。しかも、初代クローンがオリジナルのアナタのように怠ける目的で、また新たな複製人間を造らないとも限らないのです。

    それが起こったのが、1996年の映画『クローンズ』。もしもクローンが更なるクローンを生み出し続けたら......? 考えるだけで恐ろしいデスね。


    4:クローンは正しく廃棄処分できるようにするべし

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    月面で自分に出会うなんて、シュール過ぎてチビります。


    3年だけの契約というウソの名目を信じて、月面で独り寂しく作業をするクローン人間。その3年はちょうど寿命がくる頃合いですが、地球に帰れるよというウソによって、自分自身を破棄させるよう仕向けます。このクローンがこの世を去った直後には、次のクローンがニセの記憶を植え付けられてシフトを交代しにくるのです。

    最初に計画した人間からしたら、こんなに楽な労働者はいませんよね。だって最後まで騙し通せば、給料を支払わなくったって死んでくれるんですから。しかしひょんな事から、一代前のクローンと現役のクローンが出会ったことから、全てのウソが徐々に明るみになってしまって、さぁ大変。

    偶然が重なってしまったとは言え、それもこれも、クローンを正しく廃棄処分できなかったからです。このお話は、2009年のイギリス映画『月に囚われた男(Moon)』のもの。後始末はキッチリやらないと反乱が起きます。


    5:本当にクローンが必要などうか確認すべし

    たとえ産み出すのがカンタンだったとしても、必要なくなった時の始末が難しい......なんてコトになりかねません。

    科学技術の粋を結集して造られたとは言え、相手も人間です。刃物を使えば出血しますし、意志を持っているので必死に抵抗もするでしょう。

    もしも大量に産みだして一箇所に住まわせれば、独自の文化を形成し出すのも容易に考えられます。そんな連中を始末しなくてはならなくった場合、アナタはどうしますか!?

    BBCアメリカで放送中のドラマ『オーファン・ブラック』は、自分がクローンだと知らない美少女が、自分ソックリの人間(コッチもクローン)が電車に飛び込み自殺するのを目撃し、ストーリーが展開していきます。クローン実験の途中で計画を放棄してしまうと、クローン同士で非現実的な争いを始めてしまう場合もあり得るので、気をつけたいトコロです。


    6:悪魔のような性格のクローンは造るべからず

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    しかも自分より若ければケンカでも勝てません。


    このパターンでは上手く行った試しがひとつもありません。オリジナルがどんなに人格者であっても、複製の根性が悪ければ全てがトラブルに発展します。

    クローンがオリジナルに対して妬みや恨みを持っている場合もありますし、コンプレックスの塊となった悪いクローンは、オリジナルを破滅に導こうと、あの手この手を使ってきます。

    たとえば『スター・トレック:ネメシス/S.T.X』のジャン=リュック・ピカード大佐や、『メタルギアソリッド』のリキッド・スネーク、または『スーパーマン』でルーサーが造り出したニセモノのビザロなど、悪いクローンは厄介者がズラっと揃っています。

    ま、99%くらいの確率でオリジナルが悪いニセモノをやっつけるのが世の常なんですけども......。


    7:悪くないクローンもまた造るべからず

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    カワイコちゃんほど不幸な生い立ちが似合います。


    悪魔のような心を持ったクローンは最悪のパターンに陥りますが、だからといって天使のように澄んだ心を持ったクローンもまた、その素直さからアっという間に黒く染まってしまいます。よくあるパターンは、出来立てのクローンが悪の組織に誘拐され、洗脳を受けてしまうモノ。これですと、一発でダークサイド行きですよね。

    たとえば『X−MEN』のケーブルは、赤ちゃんの時に一旦死にかけてしまったのだそうです。そこで延命処置のためにクローンを造ったものの......不死身の肉体を持つミスター・シニスターに連れ去られてしまい、まんまと悪に染まり、ストライフというキャラクターに育ってしまいます。

    他にも、幼少時に誘拐はされなくとも、不幸な生い立ちを背負ってしまったのがウルヴァリンのクローンであるローラ・キニーことX−23。カノジョは女性なのですが、殺戮マシーンとして研究所で育てられ、所員全員を惨殺、そのあと売春婦として暮らし、虐待に遭ったりと、さんざんな思いをさせられて育ちました。

    同じく『X-MEN』では、自らの意志で自由にクローンが産み出せる、マルチプルマンというキャラがいます。分身のうちひとりは子供がいるのですが、分裂した自分を元に戻そうと合体を始めた時、子供もクローンだと身体が判断してしまい、我が子を吸収してしまうという不幸に見舞われてしまいました。

    と、このように性格が悪くなくとも、不幸な目に遭ってしまうのがクローンの宿命のようです。やっぱり複製は造らない越したことはないですね。


    8:悪いクローンと出来婚するべからず

    しかもそのカノジョと別れた挙句、オリジナルのコと一緒になろうなんてコト、絶対にオススメできません! 

    『X−MEN』のサイクロプスこと、スコット・サマーズは恋人ジーン・グレイのクローンであるマデリーン・プライアー(これまたミスター・シニスターによって造られた)とそんなシチュエーションに陥ってしまい、大変な修羅場に直面してしまいます。

    ジーンは死んだものと思われていたのでしょうがないかもしれませんが......超能力者同士が感情むき出しの修羅場なんて、地球が滅亡してもおかしくない状況になってしまいかねませんよね。気を付けましょう。


    9:死んだ妻を十代の姿で複製し、秘密のまま自分の息子と会わせるべからず

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    当人同士が知らないとはいえ、こんなの間違ってます! 


    タイトルだけ読んでピンと来た方もおられるかもしれませんが、これは『エヴァンゲリオン』碇ゲンドウと、綾波レイのことですね。正確には妻・ユイのクローンとは違いますが、赤木ナオコに絞殺されたり、爆死したり、「人類補完計画」のために必要な存在だったり、シンジに好意を寄せてみたりと、立場上イロイロと忙しいコトになってしまいます。


    10:手品のトリック用に複製を造るべからず

    マジック・ショウがあるたびに、自らの手で自らを手に掛けるコトになります。クリストファー・ノーラン監督による2006年の映画『プレステージ』では、クローンが毎度プールの中で溺れ死ぬのですが、観客にはそんな裏側が判らずマジックは大成功と映ります。

    溺死したクローンは最終的に100体にも及ぶのですが、水槽に飛び込んで死ぬのはクローンではなく、オリジナルのほうだとか......?

    ちなみにこの映画、『X-MEN』のヒュー・ジャックマンさんと、『ダークナイト』のクリスチャン・ベールさんによるお互いの潰し合いが見ものかもしれませんが、別段スーパーパワーは発揮されないようです。


    11:オリジナルが誰なのか、常に憶えておくべし

    もしもクローンたちと取っ組み合いのケンカでも始めて、複製側が「自分がオリジナルだ」なんて主張し出したら、取り返しの付かない人生の転落を味わってしまうコトになりかねません。

    そういう時にオススメなのが、クローンにはクローンであるという刻印やナンバリングを施しておくことです。

    アニメ版『うる星やつら』では、クローン銃で大量に複製された諸星あたるの頭の上に、そうした印が浮いていました。これならミックスされるコトがないので安心ですね。


    12:『スパイダーマン』のクローンを造るべからず

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    しかも反逆されたら身動きが取れなくなってしまいます。


    以前の記事でクモの生態をご紹介したように、そこいら一帯が白いベタベタだらけになっちゃいます。そんな連中が何人もいるなんて......悪いことは言いません。止めといたほうが賢明そうです。


    以上、io9から私たちがクローン人間を産み出すべきではない12の理由をお届けしましたが、読者の皆さんも複製を造って失敗したハナシなどございましたら、編集部までご一報をお願いします! 


    Cloning Don'ts: Things to Avoid When Copying Yourself or Others[io9]

    (岡本玄介)

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    RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2013/07/cloning_donts.html
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