すっごく似てるけど『GANTZ』ではありませんよ?
糸で釣っているワケでもなく、引っ張っているワケでもなく、はたまた風で飛ばしているワケでもないのに、ゆったりフヨフヨと浮かびながら動く黒い球体。
地下鉄の通路やエレベーターの中を漂うだけでなく、何やら中からは、街の喧騒や人の声が聴こえてきたりするんです。非常に不思議で、当然ながら遭遇する人たちは怪訝なカオをしていますが...? コレ、一体なんなんでしょうね?
では以下で、その黒球が浮遊する動画をご覧いただきたいと思います。これが何なのかもコッソリ教えちゃいますよ!
【大きな画像や動画はこちら】
新種の未確認飛行物体? それとも邪悪な霊体?
いえいえ、この黒い球体の正体は...ロンドンに在るデザイン学校の名門、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで生み出された芸術作品なんです。
この浮遊する黒球が何をするのかと申しますと、浮かんだまま人を尾行して、その人や周囲が出す「音」を録音。そしてちょっとタイミングを遅らせれてすぐまた再生するという、何やらとっても現代的なアートなのだそうです。
その名も『スペース・リプレイ』。
これを作ったのはフランセスコ・タッチーニさんとユリンカ・エバートさん、そしてウィル・イェーツ・ジョンソンさんの3人グループ。
ラテックス製の風船内には、たっぷりとヘリウムガスが充填されておりますが、その重さはたったの120グラムだというこのアート作品。デザイナーさんたちのコメントには...。
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この浮遊する球体は、人間の行動を遅らせられたエコーとして生み出すのです。
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と書かれています。
そう言われると、階段や地下鉄、そしてエレベーターの中で人間と一緒にいる時の音声にも注目せざるを得なくなってきますね。であれば怪訝なのカオをされるのもごもっとも、ですよね。
風船の中にはバッテリーとAdafruit社の「Wave Shield」というアルドゥイーノが内蔵されており、工業デザイン科の学生たちはこれをハッキングして録音・再生ができるように改造したのだそうです。
にしても、一定の高さでスイーっとホバリングするメカニズムまでは説明がないんですよね。単なるガス漏れでしょうか? 下の写真で全内容を見てみたらちょっと解るかもしれませんが...いずれにしても不思議なアートです。
(岡本玄介)
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