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提督必見かもしれない最も凶悪なCIWS(近接防御火器システム)7選
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提督必見かもしれない最も凶悪なCIWS(近接防御火器システム)7選

2014-05-12 21:30
    海上を航行する艦船に装備され、近距離に迫ってきたミサイルなどを迎撃する「CIWS(シウス、またはシーウス)」
    【大きな画像や動画はこちら】

    これは英語で「Close in Weapon System」の頭文字を取った略称であり、日本語では「近接防御火器システム」と呼ばれます。殆どの場合、有効射程距離が数キロ~数十キロメートルしかないため、自らを護る最後の砦となるこの「CIWS」は、どれもがそれなりに強力にならざるを得なかったモノばかりなのです。

    ということで、今回は世界に存在する、最も凶悪だと思われる「CIWS」を7選ご紹介いたします。最後に次点としてオマケも3選ありますので、世界各国の防御火器システムを見比べてみてください。




    ■AK-630(ロシア)

     
    1960年代に開発されたという、現行世代のCIWSからしたらお祖父さんのような存在。30mm口径で6砲身のガトリング砲を備え付けており、対空だけではなく水上に浮かぶ敵艦や水面に漂う機雷などに銃撃可能。

    1分間で5000発もの30x165mm砲をブっ放つことができるとあって、ソビエト連邦から今この現代でも搭載している船が多いのだそうです。

    ロシア国内では1000機ものAK-630が製造され、国内仕様はもとより24ヶ国以上にも輸出されたのだそうです。近年では、これに改良を加えた「AK-630-M2、ディエット・システム」が出回っており、2門のガトリング砲が火を吹きます。つまり単純に1分間で1万発の30x165mm砲で対象物を粉微塵にしてしまうのです。





    ■ダルド(イタリア)


    イタリア語で「投げ矢」を意味するこのCIWSは、スイス製のボフォース40mm機関砲弾が爆発することによって、敵ミサイルや戦闘機を撃退するのだそうです。

    連射速度は1分間に750発ですが、AK-630の30mmよりも大きい砲弾なので威力で勝負ってとこでしょうか。リモコン操作ができる照準用レーダーと光学センサーを搭載した砲塔を備えており、これまでにヴェネズエラや韓国、マレーシアやイラクなど10以上の国々に輸出されています。




    ■MK15 ファランクス(アメリカ)


    セガール映画の『沈黙の戦艦』、そしてベン・アフレックさん主演『トータル・フィアーズ』などにも登場したそうで、おそらくはCIWSの中でも一番有名なのがこれではないでしょうか...? 

    ウィキペディアによりますと、古代ギリシアで用いられた重装歩兵の密集陣形「ファランクス」に由来するこのMK15は、6銃身のゼネラル・エレクトリック社製20mmガトリング砲M61A1を用い、捜索・追跡レーダーと火器管制システムを一体化した完全自動の防空システムで、最大射程4500m・有効射程1500m・有効迎撃距離550m・発射速度は毎分4500発。弾倉容量は1100発。

    1秒間に最大75発を発射できるこのファランクスは、なんだか見た目がメタルギアREXに『スター・ウォーズ』のR2-D2が合体したかのような、メカ&ロボ好きにもウケが良さそうなデザインです。ですがこの白い筒状のパーツがレーダーとなっており、特にてっぺんの丸い辺りが捜索レーダー。その下辺りが追跡レーダーと、違うシステムが一緒に入っているスグレモノなのです。

    しかしこれの何が凄いかって、自分で撃った銃弾を自らレーダーで追尾して、目標とのズレを修正しながら完全に撃ち落とすまでを全自動でやってのけるのです。手動で操作する時は、システムが映し出す映像を観ながら、ジョイスティックを使うとあって、これは一体ナンというシューティングゲームですか? という代物。






    ■ミレニアム・ガン(スイス/ドイツ)


    1999年まで兵器メーカーだったというエリコン社が開発したこのCIWSは、35mm砲で1分間に1000発の発射が可能とのことです。

    ガス動力で、レーダーに捕捉されにくいステルス性を持ち、旋回砲塔はバッテリーさえあれば自力で全部やってくれる上に、モジュラー・コントロール操作画面は、いま存在する多くの発射システムとの連携が可能という頼もしいCIWSなのです。

    狭い船上でも、最大限の効果を発揮するというこのミレニアム・ガン。NATOの戦艦には、アフリカの海賊を撃退するために搭載されているのだそうです。それにデンマークやヴェネズエラの戦艦で使用されいるだけでなく、その他の国々でも船の新旧を問わず搭載を検討しているとのことです。




    ■ゴールキーパー(オランダ)


    その名の通り、サッカーのポジションから命名されたこちらは、一度スイッチをオンにすれば、あとは全部勝手に迎撃してくれるという非常に優秀なCIWSです。

    通常であれば、1分間に4200発の連射力と正確性で、こちらに向かってきたミサイルに出会って6秒で迎撃できるという、反応が素早いゴールキーパー。

    7銃身30mmガトリング砲であるGAU-8/A アヴェンジャーと、捜索レーダー、追尾レーダーが一体となった旋回砲塔と、SMR-5射撃コンピューター、その他の管制機器が一体となった造りをしており、そのせいかファランクスより大きく重く、設置場所も余計に取る必要があるだけでなく、船の重心に大きな影響をあたえ、さらには2倍ほど高額。

    とはいえ、レーダーに映りにくいという、海面スレスレを飛ぶシースキマー・ミサイルをも粉砕でき、アップグレードすれば赤外線も使えるようになる特性を持っているので、その名が表すように死角のない迎撃システムとなっています。

    開発から30年が経った今でも、イギリス王立海軍やベルギー海軍、韓国海軍などでも活躍しています。

    王立海軍のキャプテンが解説してくれる動画もどうぞ。





    ■SeaRAM(アメリカ)


    ファランクスがバルカン砲ではなく、ミサイルを搭載したのがこれ。

    またしてもウィキペディアを参照してみますと、まずRAMと言うシステム「RIM-116 RAM(Rolling Airframe Missile)は、アメリカ合衆国とドイツが共同開発した近接防空ミサイル。

    短射程であるが、その分簡素なシステムであり、近接防空用として、戦闘艦以外にも広く搭載されつつある。」とあります。

    さらには、それが発展してSeaRAMとなり、その説明は「M61 バルカンのMk.72マウントを11連装のRAM発射機に取り替えたものであり、独立・完結したシステムである事から対空FCSを持たない艦への簡易的な防空兵器として導入が進められている。」となっています。

    あたかもライフルの銃弾のごとく、スピンしながら安定して飛ぶため、このミサイルはマッハ2.5で空を駆け抜けます。発射されるのは、パッシブ・レーダー・ホーミングまたは赤外線ホーミングという、追尾機能を持ったミサイルなので、バルカン砲よりも効果的に敵ミサイルを迎撃できるんですね。

    元々ファランクスが持っていたレーダーをそのまま使用できるので、ただ載せ替えればよく、小型船だとしてもバルカン砲よりも射程距離9.6キロメートルという飛距離が格段に伸びた、強力なホーミング・ミサイルを撃つことができるのです。

    ミサイルの胴体部はAIM-9サイドワインダー空対空ミサイルと、シーカーはFIM-92スティンガー携帯型地対空ミサイルを基として開発されています。でもそのコストはとんでもなくお高いそうな...。


    ■カシュタン-M(ロシア)



     

    ソビエト連邦開発のバルカン砲とミサイル砲の両方を搭載した、これまで上記で出てきた全てを凌駕する近接防御火器システムがこちら。

    3次元レーダーを備え、全天候型マルチバンド統合管制能力を持っているため、こちらに向かってくる戦闘機やミサイルがいくつ在っても同時に対応ができるCIWS界のモンスターです。

    GSh-30k30mmガトリング砲と、4連装9M311ミサイル発射機を2基ずつ装備し、発射機に備えられらミサイル・コンテナには24発ずつ搭載が可能とあって、そのゴツさはまるでガンタンク

    しかも全ての砲門を使い同時に発砲すると、1分間に1万発が発射できるのとあって、近付く敵機やミサイルはもう、アっと言う間に消し炭となって海の藻屑と化すんじゃないか? ってなくらいです。おそロシア! 




    次点1:シー・ゼニス(トルコ)


    92口径のエリコン KBB 25mm機関砲を4連装し、目標への追随性を上げるため、軸を斜めにして後ろにのけ反ったようなユニークな形状をしています。開発費なのか政治的なの事情なのか、シー・ゼニスを持っているのはトルコ海軍だけなのだそうな。




    次点2:メロカ(スペイン)

    近接防御火器システム CIWS

    細長くて頼りなさ気でも数で勝負!


    120口径20mm機関砲を横に6門×2段の計12門束ねて搭載。発射速度は毎分2700~3600発が撃てる強烈な火力を持っていますが、追尾レーダーを持っていれども捜索レーダーがないのがちと残念なところでしょうか。




    次点3: デュアル・パーパス・ガン(南アフリカ)

    近接防御火器システム CIWS

    割と近年開発されたものです


    2005年から活躍しているという、南アフリカ製のCIWS。35mm砲をガス動力で撃ち、1分間に550発を放つ砲身が2門あります(つまり1分間に1100発)。射程距離は4キロメートル、最大射程は6キロメートル。スペックは大体ミレニアム・ガンと同じなのだそうです。

    こちらはゴールキーパーと比較した動画です。緩やかなBGMと共にどうぞ。





    ということで以上、「最も凶悪なCIWS(近接防御火器システム)7選」に、オマケを3つ加えてお届けしました。普通の市民にとってCIWSは全くもって身近な存在ではありませんが、自分の国の防衛に役立っているのかと思うと、頼もしいの一言じゃ済まないほど頼もしいですよね。

    もはやこれらに対抗できるのは、マッハ7で弾丸をブッ飛ばし、震えるほどの破壊力を持つレールガンくらいしかないかもしれません。危険と多額の損失は承知で、そのうち対決してくれませんかねぇ? 


    The Seven Deadliest Naval Close-In Weapon Systems[FOXTROT ALPHA]

    岡本玄介

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    RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2014/05/the-seven-deadliest-naval-ciws.html
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