セガ ジェットセットラジオ トリビア YouTube


お遊び要素が満載のゲームには、それだけのネタが仕込まれているのです。

2000年に『ドリームキャスト』用にリリースされた『ジェットセットラジオ』。その後『PlayStation』や『Xbox 360』、果てはスマートフォン用ゲームアプリなどにも展開された人気作品。ちなみに2作目は『Xbox』から『ジェット セット ラジオ フューチャー』が発売されました。


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これは街中をスケートシューズで駆け巡り、あちこちにグラフィティを描いていくストリート・カルチャーをゲームにした作品です。

かつてはリリース直前イベントを、サンフランシスコ市長によって阻止されそうになったり、サントラで歌うバンドの楽曲の歌詞が別のゲームのパロディーだったり、ゲーム内に様々なお遊び要素があったりと、実はかなりトリビアの宝庫だったりするのです。

まずはYouTubeチャンネル「DidYouKnowGaming?」が制作した動画をご覧いただき、内容を確認していきましょう。



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ウィリー・ブラウン元市長


北米版のタイトルは『ジェットグラインドラジオ』となっているのですが、そのリリース数週間前のこと、セガはサンフランシスコで、アーティスト130人以上を集めたコンテスト「グラフィティ・イズ・アート」というイベントを開催しようとしました。

セガは「グラフィティは芸術活動であり、現実社会での違法行為を助長するものではない」という立場でいたのですが、ほぼ世界的にこれは違法な破壊行為という認識でいたため、当時の市長だったウィリー・ブラウン氏はそのイベントを中止させようとしたのです。

しかしながら、セガは全てにおいての許可を取っていたので、結局ちゃんと開催されたのでした。


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コンセプト・アート


『セガサターン』で『パンツァードラグーン』ディレクターだった菊池正義さんと、アート・ディレクターの植田隆太さんいわく、チームは前作とは全く違うポップ・カルチャーをテーマにしたものを創りたかったそうです。

最初に描かれたコンセプト・アートを元に映画『ファイトクラブ』から着想を得て、『ジェットセットラジオ』は反体制とストリート、ポップ・カルチャーの3つを融合させて出来たのでした。

デザインが決まった後、開発が完成するまでに要したのは10ケ月の期間と、25人に満たないメンバーでした。


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やはり大都会が舞台に


ゲームでは架空世界トーキョーが舞台となっていますが、セガは海外向けにちょっとしたアレンジをしており、北米版には「バンタム・ストリート」「グラインド・スクウェア」という2ステージを追加。これは各々ニューヨーク市とタイムズ・スクウェアからインスパイアーされ、アメリカのユーザーを意識したものとなっています。


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ダークマン


「バンタム・ストリート」はセントラル・ストリートをモデルにしており、高層ビル群などが観えるようになっています。「バンタム」は「バットマン」のアナグラム(文字を入れ替えたもの)となっており、ステージがゴッサム・シティーを意識しているのがわかります。

昼の街には「ダークマン・リターンズ」という映画ポスターが貼られる筈でしたが、実際にアメコミに『ダークマン』が存在しているので、ポスターは「ダークスーツメン」と変更されているのです。


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明らかに例の配管工兄弟がテーマ


北米版には音楽面でも変更があり、たとえば「バンタム・ストリート」ではロブ・ゾンビさんの『ドラギュラ』など数曲が収録されています。

ゲーム内の音楽を担当された長沼英樹さんですが、何組か日本のアングラなバンドを起用しており、中でもバンドGUITAR VADERが歌う曲の歌詞は『スーパーマリオブラザーズ』をパロディーにしています。マッシュルーム好きの兄弟が桃を救助しに行く歌詞がこちら。


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ビートではなくエレキだった


他にも長沼さんによる『LET MOM SLEEP』というタイトルの曲では、1950年代のBBCラジオ/テレビ番組『ハンコックス・ハーフ・アワー』で歌われる歌詞が登場します。「もう寝ようとしているから、アナタのラジオを止めてくれる?」と全く同じフレーズとなっていますね。


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警察が日本刀とは物騒な


開発の途中で変更されたキャラクター・デザインがいくつかあります。

ゲーム中にはDJプロフェッサーKからメッセージを受けるようになっていましたし、コーディングに残っていたもので、キャラたちの腕時計やTシャツのデザインが変更されていたりします。そしてヨーロッパ版の発売前にジャケット用で描かれたビートには指が6本あり、後に修正されています。

Xbox用に開発された『ジェット セット ラジオ フューチャー』では、同じチームが1作目と同じくらいの時間をかけて作りました。それは日本よりも欧米のほうが前作『ジェットグラインドラジオ』の人気が高かったからなのだそうです。ですがこの2作目は前作に縛られないよう、続きとしてではなく個別のゲームとして作られています。

日本版ではオニシマ警部が登場しますが、欧米版ではコマンダー・ハヤシに変更されました。このキャラクターは日本刀を持っている設定だったそうなのですが、リボルバー式拳銃を持っているところしか映らないようです。


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そんなとこでまさかの『テニプリ』オマージュ


ゲーム内には、架空の建物や看板などのユニークなデザインが数多く登場します。

その内の一つが、テニスをあしらった看板なのですが...描かれている人物の白/紺のウェアと帽子からして、『テニスの王子様』のパロディーなのではないかと考えられます。

しかも「CONTRAIL」と書かれた文字は、鳳長太郎のキャラクター・ソングのタイトルと同名だったりしますので、これはもう確実ですよね。


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新キャラがカッコ良い


その他、メンバーが所属するストリート・ギャングGGの隠れ家は新幹線を立てて置いてあります。前照灯の部分にはジョークで描かれたデザインもあるようですし、希望が丘には野良猫だらけの部屋があったりするのです。さらにここでは、愛犬ポッツが操作可能なキャラとなるお楽しみも。

たとえばラブホテルが多い「道玄坂」や、電気街でセガの大きなサインが掲げられた建物もある秋葉原の「中央通り」など、かなりの地名が現実のそれを参考にしているのは...日本人なら周知の事実ですよね。

『ジェット セット ラジオ フューチャー』以降新作が出ていませんが、実は2006年にKuju エンターテイメント社が『Wii』用に新作を用意しようとしたことがありました。

その中には前作でお馴染みのキャラクターたちだけでなく、スクワブル・ホークスというオリジナルの新キャラを追加してセガに打診したそうです。しかし興味は示されずお蔵入りと相成りました。

2作目を作ったセガの開発子会社「スマイルビット」は、2004年にセガに統合され、菊池さんと植田さんは『龍が如く』シリーズでヒットを飛ばし、長沼さんはセガがら去られました。しかし近々リリースが予定されているオープンワールド・スケーティング・ゲーム『Hover』で作曲をされたそうです。




以上、『ジェットセットラジオ』の知られざる豆知識を多数お届けしました。

皆さんがご存知のものは有りましたでしょうか? 1作目からこのゲームのファンはまだ多くいらっしゃると思いますが、このような動画を観させられてしまっては思わず新作を期待せずにはいられなくなっちゃいますね。

もしもこれまでにプレイしたことがない方々は、これを機にすでにリリースされている旧作をゲットしてみてはいかがでしょう。 


The Man Tried To Shut Sega's Jet Set Radio Graffitti Party Down[Kotaku]

岡本玄介

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2014/12/the-man-tried-to-shut-segas-jet-set-radio-graffitti-party.html