悪魔の毒々ハイスクールを救おう!


雀の涙みたいな金額のボーナスなら、全部トロマに突っ込んじまえ!


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Z級映画界の絶対王者として君臨するロイド・カウフマン総帥率いる史上最低=最高の映画制作会社トロマ・エンターテイメント。大多数の"良識的"な映画ファンをげんなりさせ、ごく一部の熱狂的なバカにカルト的に激愛されるこの映画製作集団の新作が、資金難につきキックスターターにて支援を募集しています

新作のタイトルは『Return to Nuke 'Em High Volume 2』。英語が読める偏差値の高いファンの方ならお気付きになったかもしれませんが、ハンパなくしょうもない傑作『悪魔の毒々ハイスクール』シリーズの最新作です。


▲1987年公開の元祖『悪魔の毒々ハイスクール』予告編。悪魔の毒々ガスのせいで「トロマのトシちゃん」が大変なことに!


トロマ高校は、原発がお隣に建っている以外はごく普通の何の変哲もないハイスクール。ところがある日、「100%安全」なはずの原発で重大な事故が発生。悪魔の毒々ガスを浴びた生徒たちは、変態パンクスになったり妊娠モンスターになったり、果てはネチョネチョの怪物クリーチャーまで誕生して──!?


悪魔の毒々ハイスクール

ポスター


悪魔の毒々ガスとゴスっ子

インディペンデント・ホラー映画界の大女優デビー・ロション(右)などがカメオ出演


クリーチャー

怪物クリーチャー!?


▲新作では主役カップルがレズビアンに変わっていますが、それ以外のあらすじは概ね一緒の模様。トロマはそれでいいんです

カウフマン総帥自らが監督するこの『Return to Nuke 'Em High』、Volume 1はすでに完成してアメリカ国内では上映済み。Volume 2も撮影は完了しているそうですが、編集や特殊効果などのポストプロダクションで資金難に直面したそうです。


▲『Return to Nuke 'Em High Volume 1』予告編。


そこで、キックスターターにて目標金額50,000ドルのクラウドファンディング・プロジェクトを開始。さまざまな支援金額とリターンが用意されています。その一部をご紹介すると...

【20ドル】
リターンは「デジタル版の脚本がもらえる」「カウフマン総帥がYouTubeにアップする予定のThank you! 動画にてあなたの名前を叫ぶ」「エンドクレジットに名前掲載」。約2500円ちょっとでエンドクレジット入りとは、低予算Z級映画ならでは。トロマ・プライス!


【50ドル】
上記のすべてのリターンに加え、カウフマン総帥のサイン入りで本作品のブルーレイディスクがもらえます(+10ドルで海外配送OK)。今のところ一番人気の支援額。筆者もこの支援額をチョイスしました。


【200ドル以上】
すべてのリターンに加え「カウフマン総帥と30分間の生スカイプ」。


【1000ドル以上】
すべての(以下略)「カウフマン総帥とニューヨーク・バスツアー」もしくは「ランチ・デート」!


【3000ドル以上】
あなたの撮った5分以下のショートフィルム作品を本作のブルーレイディスクに特典収録」。"真のインディペンデント映画"であることを誇りにしているトロマらしい特典。金も技術もないけれど情熱と工夫を武器に自宅ガレージのセットで日夜カメラを回す映画バカたちの愛すべき珍作が収録されることと思います。

同じく3000ドル以上の支援で「あなたが書いた脚本をカウフマン総帥が監督」という特典も選択可能。監督料3000ドルって...お値打ち価格すぎませんか。


【10,000ドル】
最高金額のリターンは「ニューヨークにあるカウフマン総帥の自宅にあなたをご招待」 or「世界中のどこへでも、あなたのいる場所にカウフマン総帥がやってきます。家の掃除、晩ごはんの調理、ペットの散歩...好きなようにこき使ってね!」。...このプロジェクトのために体を張りまくるカウフマン総帥は、経営者の鑑です!


カウフマン総帥といえば最近、マーベルの超大作『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』という大舞台にカメオ出演を果たしたことでも話題になりました。これは『ガーディアンズ~』監督ジェームズ・ガンがトロマの卒業生だったご縁。ビリギャルが一流私大に合格するよりはるかにミラクルな快挙でした。


囲まれるカウフマン総帥

カウフマン総帥、ご覧のとおりのピンチ! みんな助けて!


他にも『サウスパーク』シリーズのトレイ・パーカーとマット・ストーンを世に送り出すオリバー・ストーンを映画界に引き込むなど、実は映画史における貢献度が侮れないトロマ。

有名人の間でも熱狂的なファンが多いことで知られ、日本では『悪魔の毒々モンスター 東京へ行く』(1989年)で出演も果たした関根勤さんが有名ですが、クエンティン・タランティーノピーター・ジャクソンもトロマファンを公言しています(ちなみに本作には、熱狂的なトロマニアであるモーターヘッドのレミー・キルミスターが大統領役で出演)。

ストーリーがストーリーなだけに日本での劇場公開は未定ですが、Volume 2が完成してシリーズが出揃えば、2013年トロマの奇跡の再来もありうるかも...!?

このクラウドファンディング・プロジェクトの〆切は6月24日(現地時間)まで。この夏のボーナスを前借りするつもりで、きみも最低映画史にその名を刻んでみないか!?


"Return to Nuke 'Em High: Volume 2" by Troma Entertainment by Troma Entertainment[Kickstarter ]
Return to Nuke 'Em High
Debbie Rochon[IMDb]

(ブル東中野)

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RSS情報:http://www.kotaku.jp/2015/06/return-to-nuke-em-high-vol-2-needs-your-help.html