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むしマガ Vol.394【VALUは真の評価経済社会をもたらすか】
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むしマガ Vol.394【VALUは真の評価経済社会をもたらすか】

2017-07-29 08:45
     こんばんは。まただいぶ間が空いてしまいました。27日から鶴岡の慶應大先端生命研で開かれている「高校生バイオサミット」に審査員として参加しています。

    ・高校生バイオサミット

     「高校生バイオサミット」は、高校生が個人やグループで生物学の研究成果や研究計画を発表する場です。

    高校生バイオサミット

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     最近は子どもの頃から専門的な研究に取り組む子どもも増えているようで、今回も5歳くらいから研究を継続しているツワモノ高校生が参加するようです。甲子園の怪物ならぬ、バイオサミットの怪物といったところでしょうか。

     ぶっちゃけて言えば、このようなコンペで入賞するとAO入試でも有利になるなど、実質的なメリットもあるにはあるのですが、実際にこういう研究活動をしている高校生はモチベーションが高いし、それはそれで良いと思うのです。スポーツを頑張って大学に入る人もたくさんいるわけだし、いろんなルートがあっても別にいいよね。と。

     ただ、あまりにも中学生や高校生の頃からこの手のコンペに出まくって賞をたくさんとっていると、大学に入ったあとにアイデンティティ・クライシスを迎えることもあるから要注意です。

     島国限定の中学や高校の「枠」の中でいくらチヤホヤされても、それは所詮、すごく狭いアマチュアの中でもてはやされているだけ。一方で、研究は世界が舞台で、しかも無差別級。学生だろうがなんだろうが、それで下駄を履かせてくれることはありません。

     中学高校時代に評価された子は、どうしても「日本国内」の「学生」の中で評価されたい、という意識が強い傾向が見られ、「世界」の壁にちょっとぶつかると意気消沈しやすい。

     だから、小さい頃から賞をもらうために頑張る、というモチベーションを否定はしないけれど、研究者を目指すのであれば、あまり同世代を意識せずに、ノーベル賞級の研究者をライバルにするくらいの意気込みでよい。これを見ている中高生はあまりいないだろうけど。

     というわけで、各発表者の発表には遠慮せずにビシビシとツッコミを浴びせてきました。頭に何かが乗っかっている審査員がやって来たとたん、半笑いになる高校生たち。そして、その5分後には顔面蒼白、涙目になっている高校生たち。

     いろんな意味で忘れられない経験になったのではないでしょうか。

    ★むしコラム「VALUは真の評価経済社会をもたらすか」

     むしマガVol.390でもちょっと触れた、VALUというウェブサービス。個人が上場して株ならぬ「VA」とよばれる単位を売買することができる仕組みが実装されています

    VALU

     VAは日本円で買うことはできず、仮想通貨のビットコインに紐づけられています。日本円で売買すると法的にアウトなので、ビットコインを仲介させているのでしょう。 
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