鈴木克昌幹事長記者会見(2013年6月24日)

6月24日、鈴木克昌幹事長が記者会見を行い、参議院選挙に向けた公約と新しいポスターを発表した。

鈴木幹事長は冒頭、前日6月23日に行われた東京都議会議員選挙の結果をうけて、「公認が落選し、推薦11名のうち、4名が当選。愚直に政策を訴えて来たが、大きな風に弾かれてしまった」「自公が全員当選という結果は、ある意味決定的な特色ではないかと思う。これを踏まえ、もう一度、ぶれずに参院選に立ち向かう」と都議選の敗戦を受け止めるとともに、次の参院選に向けての決意を述べた。

引き続き、参院選の公約を発表した鈴木幹事長は、「目標は全員の当選。小沢代表は『2桁を目指そう』と言っている。候補者がそれぞれ、ご支持、ご納得いただける具体的な選挙運動を展開して行きたい」と締めた。

公約発表の後は村上史好国会対策委員長代理から、党の新しいポスターが発表された。新しいポスターは、小沢一郎代表がGK(ゴールキーパー)に扮した「“キャプテン小沢一郎”炎のセーブ」。「アベノミクスと真っ向対決」、「与党が掲げる様々な政策的誤りをはね除ける」、「体を張って国民の生活を守る“生活の守護神”強い意志を表す」をテーマにしたもの。村上国対委員長代理は、「今後はテレビCMとも連動し、『守り』だけではなく、『攻め』にも転じた小沢代表をご期待ください」とPRした。

記者会見の動画はこちら

鈴木克昌幹事長記者会見

記者会見終了後、幹事会にて「インターネット選挙対策本部長」に選任された中村哲治元衆議院議員と、ニコニコ動画政治担当部長の七尾功氏が、今夏の参院選から解禁される「ネット選挙」について、生活の党の戦略を語った。

この模様は、【政党チャンネル 拡大版第三弾(ニコニコ動画)ライブ対談】

~ ネット選挙戦略を語る ~と題し、ニコニコ公式生放送で中継された。

番組の要旨(敬称略)は以下の通り。

動画はこちら 【2013年6月24日】生活の党ネット選挙戦略を語る(ニコニコ生放送)

【番組要旨】

■ニコニコ・アンケートでは「生活の党を支持する」が39.2%■

●七尾功:ニコニコ動画で三択アンケートを実施した結果、
1.生活の党を支持する…39.2%、
2.生活の党以外を支持する…36.9%、
3.どこも支持しない(無党派)…23.8%と、生活の党の支持は大変高かった。

●中村哲治:インターネットで自ら調べ、情報を取得した上で、「生活の党は真実を語っている」と支持してくださっている方が生活の党に多い。「生活の党以外を支持する」と回答した36.9%の層の支持を、少しでも得られたら良いと思う。インターネットでは、ユーザーが都合の良い時間に、編集していない番組や動画を観ることができるので、TVなどの大手メデイアとは違って候補者の生の声が聞ける。親近感が圧倒的に違う。生活の党では、インターネットを活用した企画を積極的に準備している。


■市民参加型の運動を形に■

●中村哲治:これまで「小沢一郎代表は悪人」という偏ったイメージが先行し、聞く耳を持っていただけなかった。脱原発、消費増税凍結、行財政改革、地方分権など、我々の政策は間違っていないし、分かりやすく伝えてきたが、既存メディアを上手に使ってこなかった。活動量が足りなかった。インターネット選挙では、強い支持者の横のつながりを大切に、思いを共有し、リアルな行動につなげていきたい。既存メディアの世論調査では0.3%ともいわれる支持率を、10%くらいまで上げることを目指して仲間をつなぎ、行動していく。生活の党には自発的に応援してくれる勝手連が全国にある。彼らと連携し「市民レポート隊」として「小沢一郎代表の日々の動きを追っていく」という企画を遂行中。

●七尾功:本日も女性の方が多く観覧に訪れているが、小沢一郎代表は女性に人気がある。小沢一郎代表の魅力はどういったところにあるのか。

●市民レポート隊の女性:発言に矛盾がないところ。TVでは怖いイメージだが、きちんと見ていると、色々な表情を持っておられるので、そこを見てほしい。

●七尾功:既存メディアでは憮然としたような表情ばかり切り取られる。

●中村哲治:編集せずに、長時間中継するノーカットのメディア、ニコ生などは、ユーザーのコメントを拾って双方向にやり取りができる。ライブ感があり、政治家は晒されるし、政治家は晒されるべきだと私は考えている。素の部分や、無意識の部分に現れる人間性を見てもらうべきだと考え、2010年の民主党代表選挙の際には小沢一郎代表にニコ生出演を提案した。

●七尾功:(民主党代表選挙で)、小沢一郎代表は台本なしの生放送に出演されて、どんな質問にも堂々と答えておられた。そんな小沢一郎代表の姿に、ユーザーは驚いたと思う。突然の質問にもきちっと答える、ぶれない姿にシンパシーを感じたのではないか。


■生活の党「市民レポート隊」とは

●中村哲治:カメラマン役と記者役、場を仕切る役の3名くらいがチームになって協力しあい、各自のツイキャス (Twit Casting:Twitterのフォロワーが見る)アカウントで放送する。私自身ニコニコ動画はハードルが高かったので、5月31日に小沢一郎代表と小出裕章京都大学助教の対談をツイキャスで流した。1万人もの方が視聴してくださり、「自分でも中継できる、市民活動そのものが共有できる」という体験をした。

●七尾功:ユーザーそれぞれ、観るメディアが違う。おそらく生活の党支持者には、Twitterユーザーが多い。仲間のいる場所で、選挙活動をしても支持率が上がらないのでは?

●中村哲治:メルマガやTwitterを窓口にして市民参加を促し、色々な形で情報発信する必要がある。その一環として、今回は動画を活用し、市民が参加してハードルを下げていこうという試み。参加することによって自分たちの声が公式に、党のサイトにも意見が反映される。市民と政党が連動することで喚起され、党自体も引っ張られていくような仕組み。市民先行型の政党作りをしていきたいと考えている。「面白い取り組み」とプロの方が力を貸してくれる動きも出てきた。難しそうなソフトの使い方も、プロの実際の作業を見ることでノウハウが市民に伝達され、広がっていけば良いと思う。


■インターネットは党の組織化に有効■

●中村哲治:私の書いた文章は「厳密で難しい、分かりにくい」と言われる。一方で動画の場合は感情に訴え、身近に感じていただけるので、インターネットや動画は広報だけではなく、党の組織化にも有効である。ライブと同時にコンテンツを番組にして放送していきたい。

●七尾功:先ほど発表された、ゴールキーパーをモチーフにした「生活の守護神」というコンセプトの生活の党のポスターは面白い。メイキング映像があれば、より面白いと思う。何が国民に受け入れられるか実際にやってみないと分からないので、17日間の選挙活動の中で実験しながら柔軟に対応していくことが重要なのだろう。

●中村哲治:(番組中に実施したアンケート結果を受けて「生活の党を支持する」が上がった一方で、支持しないも上がった。)二極化したが、好きな人は好き、嫌いな人は嫌いと、はっきりすればいい。

●七尾功:双方向メディアの最も特徴的な強みはアンケート。毎日毎日、変化が分かる。

●中村哲治:番組に出演すると支持率が上がる、ということも実際にあった。これはニコ生の強さだと思う。

●七尾功:テーマでなかったので本日は取り上げなかったが、政策こそが有権者が求めるもの。毎日毎日、政策を訴えていくことが重要。


■民主主義を深めるきっかけに■

●中村哲治:次の参院選は、市民がメディアになる第一歩だと考えている。選挙活動だけでなく、市民運動にも活用できる、ノウハウを伝える選挙にしたい。そして結果的に、民主主義が深まるきっかけになれば良いと思う。