筋肉が萎縮し、だんだんその機能が衰えていく遺伝性の難病「筋ジストロフィー」――
テレビや雑誌などでこの病気の存在を知った人々も少なくはないだろう。
そんな病気と日々向き合いながら、ニコ生ライフを送っている生主が「とむ。」だ。

2c78a14eb66746cca7ede735551cbd2859fb4e16



とむ。Twitter:https://twitter.com/melon509t

過去に金バエ、ティロ・フィナーレ加川、野田総理といった大手生主ともコラボレーションを行い、色んな人に臆せずスカイプ凸をかける積極性で知名度を着実に伸ばしてきている。

そんな彼がリスナーに伝えたいメッセージとは一体何なのか、とむ。さんに聞いた。



―― とむ。さんの生い立ちを教えてください

自分は6歳から24歳まで養護施設や療養型施設で育ちました。
子供の頃は家庭環境が複雑だったので、甘えんぼで泣き虫、学校のクラスではムードメーカー的な子供だったらしいです。
24歳の時に同じ病院にいた先輩が施設を出て行ったのを見て「先輩が出来るなら、俺でも在宅で暮らせるんじゃね?」っていう軽いノリで施設を出ちゃいました(笑)

―― ニコ生を始めたきっかけは?

3年前に交際していた同じ県の元カノが生主をやっていたのがキッカケです。
元々、Stickamで配信をしており、ニコ生の存在自体知りませんでした。だからすんなり馴染めましたね。
※Stickamとは、古くより存在する配信サイトである。ウナちゃんマンやEMIなどがニコ生以前に利用していた。

―― とむ。さんは「筋ジストロフィー」という障害をお持ちですが、リスナーのアンチコメントはどういう風に受け止めていますか?


それは特に気にしていません。凹む時もありますが、アンチコメもアクティブ上昇に必要なので滅多なことではNGもしません。
大手生主や女性生主にスカイプ凸をするのも有名になりたいからですし、有名になった先にもっと色んな人が自分のことをかまってくれたらいいなって思っています(笑)

―― とむ。さんにとって配信、リスナーとは?

なんだろう・・・。わからないですね(笑)
リスナーが障がいに対して特別な感情を抱くのは当たり前だと思いますよ。自分の姿をさらけ出すのに抵抗はありません。同じ人間ですから。って説得力ないかな(笑)
生主さんやリスナーさんたちはリアルだと至って真面目ですし、やっぱ配信中のキャラはキャラで配信外は普通の人間ですね。

―― 好きな生主や目標にしている生主は誰ですか?

今好きな生主は、女性だとらみあさん・ボブリシャスさん、男性だと金バエさん・らんさんでしょうか。
目標にしている生主はEMIさん・片桐えりりかさんですね。
障がい者で出来る配信は限られてます。身体を張ったりね。だからこそ雑談や好きな生主から少しでもヒントを得ようと模索しているんですよ。

―― とむ。さんは配信でリスナーに何か伝えたいメッセージみたいなのありますか?

とりあえず俺を見て何か得るものを感じて貰えたらいいかなと思いますね。
アンチの皆さんも、そうでない皆さんも僕の放送に遊びにきてね!で、楽しかった人は何かしらのご支援(物資・お金)お願いします!プシュ~プシュ~



b0b60154f126a149cb98b5cdbde63874d0334a5b

今回、スカイプを通してのインタビューだったが、終始とむ。さんは私の拙い質問に不満ひとつ漏らさずに答えてくれた。
私は一週間ほど彼の生放送(TS含む)を何度も見返し、自分なりに人物像を描いた状態でインタビューに臨んだ。
しかしインタビューの際、彼が紡ぐ言葉のひとつひとつは私の思惑を軽く打ち砕くものであり、「同じ人間ですから」という発言に配信への彼の想いは集約される。
きっと彼は自分の姿で同情を引くつもりはさらさらないだろうし、障がい者差別など難しい問題へ昇華させるつもりもない。
そんな彼の直向な姿は必ずリスナーたちの共感を得続けるだろう。


e6a928cfe0e803ce00f10b5a97e0207a3438f3d1記者名:みずにゃん
プロフィール:好きな配信は萌え声と企画系。
ニコ生、ニコ動に限らず幅広い視点で
ネット配信を観察していきたい23歳
コミュニティ:co1638771
Twitter:@mizunyannyan