もう半月ほど経ちますが、Mリーグファイナル最終日で再び物議を醸したいわゆる「目なし問題」について色々考えてみました。
①目なし問題とは
どうやっても逆転の目が見えない状況というのはどんなゲームでも起こりうることだと思います。
このように「勝ちの『目が無い』」状況のことを「目なし」と呼んでいるわけですね。
1対1のゲームであれば潔く負けを認めてしまえば済む話なのですが麻雀のように4人でやるゲームだと自分1人が競技をやめることは不可能なため、このような問題が発生してしまうわけです。
また、1対1のゲームだとしても、トーナメントではなく勝ち点を積み上げていく方式(リーグ戦などかな)の場合、終盤では絶対に優勝できないチームが出てきます。これも広義では目なしの問題として扱われるかもしれません。
②「目なし問題」は結局何が「問題」なのか
目なし問題の「問題点」は結局のところ「敗者が優勝の行方を左右する可能性がある」という部分だと思います。
そしてそれを「見る側」がどのように受け止めたかで議論が起こっているのでしょう。
しかし、プロ野球などでは毎年終盤にはそんな試合ばかりなわけで、それでも下位チームは勝ちを目指して試合を行います(まあ若手の育成を考えたり何が何でも、というわけではありませんが)し、その結果優勝チームが左右されたとしてもそのチームが特に責められることはありません(もちろん何か言うファンはいますが)
要は選手は優勝に関わらず勝利を目指し、見る側も納得して応援するという文化が出来上がっているわけですね。
プロ野球は非常に歴史が長く、その中で観戦、応援への意識も醸成されています。麻雀は今のように観戦するという文化ができてまだ日が浅く、ファンの意識が共有されるにはまだまだ時間がかかりそうですが、いずれは解決方法が広く共有され観戦側の意識もある程度統一されていくのではないかなと思ってます。
③目なし問題をどう解決するか
これまでの競技麻雀の歴史の中で数多の先人達が同様の問題に直面し、取り組んできています。
素人が思いつくようなアイデアはすでに出尽くしていることでしょう。
もう何番煎じかわかりませんが、いくつか取り上げてみましょう
Ⅰ.「目なし」となったプレイヤーに打ち方を制限させる方法
A.誰にも鳴かせない、放銃しないように打つ
B.オールツモ切り
Ⅱ.自然に打ってもらうようにする方法
C.1戦ごとにトップ賞を設ける
D.2位以下の賞金もすべて差を設ける
E.生涯成績によって得られるインセンティブを設ける
Ⅲ.単純なポイント差ではない評価方法を採用する
F.101競技連盟の評価方法のように、半荘の評価をポイントではなく単純な「1勝」「1敗」「引き分け」などとする
G.RMUが採用している「新決勝方式」を使う
他にもいろいろあるとは思いますがこんなところで。
いずれにせよ大事なのは
「主催者が決め、選手に徹底させ、責任を負う」
ことでしょう。選手はその中で純粋に技量を競えば良い。
我々も麻雀番組を制作する立場として肝に銘じていかなければいけないなと思いました