みなさんこんにちは!小林剛です!

各団体の決定戦シーズンですね!
名人戦はもう見たくないので
今回は趣向を変えて、スリアロチャンネルで放送されている対局の
観戦記をちょこっとお送りしましょう。

まずは私の所属する麻将連合のトップを決める将王決定戦。

出場者は

忍田 幸夫(前将王)
木村 和幸(ミューリーグ1位)
三原 孝博(2位)
清水 英二(3位)

えっと私は・・・ぬ、抜け番・・・(゜―゜)?


ルールは一発裏ドラテンパイ料なしの半荘15回戦

その3回戦オーラス。

ラス親の2着目木村が、中ポン六萬チーと2フーロ
裏裏裏裏裏裏裏六萬七萬八萬中中中 ドラ北
に対して、トップ目の三原も仕掛け返してこのテンパイ。
四萬五萬六萬二筒三筒四筒二索二索六索七索五筒六筒七筒
そこにドラの北をツモった三原がどうするか!?


木村の捨て牌は以下の通り。
二筒二索五萬五萬八萬七筒八索二索八筒
8巡目の二索以外はすべて手出し牌、3巡目の五萬中ポンでの打牌、
7巡目の八索六萬チーでの打牌、最後の八筒は同巡に切られた牌の合わせ打ちでした。



ここで木村の手を読んでみましょう。

五萬五萬の切り方からメンツ候補が余っているかなり整った手牌。
八萬を先切りして両面に固定してその後七筒八索が出てきていることから、
八萬切りの時点で七筒八索周辺の未完成形が残っていたはず。

特にあとから出てきたソーズのほうが危険で、六索九索、カン七索
六索と何かのシャンポン、九索と何かのシャンポンあたりが本命でしょう。

そして場には九索が2枚切れていたので、シャンポンも否定され、
ほぼ六索九索かカン七索六索シャンポンの3点と言えます。


そこで最後の八筒合わせ打ちに注目です。


七筒八筒八筒から今テンパイしたのであれば、
その直前の八筒をポンしているはずなのでそれは考えにくいです。

ということでこの八筒はテンパイ打牌ではなく、
完成メンツからの空切りか五筒とのスライドのどちらかです。

つまり、1巡前には六筒七筒八筒のシュンツがあったということですね。
これで八筒を切った時点での手牌がかなり限定されてきました。


裏はトイツの牌、ドラの北でもおかしくありません。

 裏裏七索八索八索六筒七筒八筒 六萬七萬八萬中中中
 裏裏六索六索八索六筒七筒八筒 六萬七萬八萬中中中
 裏裏六索八索八索六筒七筒八筒 六萬七萬八萬中中中

さて2番めをよく見てください。
三色が確定しているこの手牌で八索を切る人がいるでしょうか?

裏がドラでも役牌でも関係なく、三色を確定させて六索を切るのが普通です。

ということで木村の手牌は①か③のどちらか
六索九索 七索以外はほぼ通るといえるでしょう。
ドラの北を持っていたとして雀頭の可能性が高いので通るのです。


さて、ドラの北をツモった三原はさすがに大長考。

ここまで十分に読みを働かせていたとはいえ、
読み違えて北が当たるケースがないことを1分間熟考し、北を勝負しました。


実際の木村の手牌は以下の通り。
五筒六筒七筒七索八索南南
雀頭はドラではありませんでしたが、三原の読み通りの六索九索待ちでした。

そして2巡後、当たり牌の九索をツモると即座にオリたのです!

後から考えると当然とも思える北押しと九索でのオリ。

ただ、これを生放送されているタイトル戦の決勝で
切ることができる人がどれだけいるでしょうか?
数千人のギャラリーの前で。

この一打に、三原の実力と自信の両方を見ることができました。

この将王決定戦の最終日は12/28(日)
ここまでのトータルは

三原 孝博 +59.5
清水 英二 +5.7
忍田 幸夫 △22.8
木村 和幸 △43.4

負け動画でお馴染みの三原、久々の将王獲得なるか!?
あるいは清水の初戴冠か?忍田・木村の大逆転はあるのか?
私は井出さんとともに解説しますよ!


さて、少し前に行われた最高位決定戦でも名勝負が繰り広げられました。