クレヨンしんちゃんの映画といえば?
大人帝国?戦国大合戦?
帰れ!にわか!
至高はヘンダーランドかブタのヒヅメ。次点でジャングルだろうに。(タマタマも捨てがたい)

というわけで今回は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕日のカスカベボーイズ」です。


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(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ動画・テレビ朝日


えいがなはなし・第二回→http://ch.nicovideo.jp/fakemssp/blomaga/ar311439

※※※これ以下には映画のラストまでのネタバレが含まれています※※※


とある古びた映画館で、とある映画を見ていると映画の中に吸い込まれ、気が付いたら西部劇。
みんなと離れ離れになり、風間くん、ネネちゃん、裏切りおにぎり、ぼーさん、どんどん記憶がなくなっていく。
未完成の映画に吸い込まれてどうしよう?だったらオラが、オラたちがエンディングだ!

みたいなお話。


時間が止まった映画の世界。思い出すことをしなければ、徐々に記憶が失われていく世界。
そんな徐々に自分という存在が失われていく恐ろしい世界で、
三年以上も自我を保ったぼーさんはやっぱりぼーさんだった。
(設定上、まずしんちゃん以外が映画に吸い込まれて、そこからさらにしんちゃんが映画の中に吸い込まれるまでにその映画の中で数年経っている。そしてしんちゃんが吸い込まれてからみんなと出会うまでに、更に2年近く経っている。)


みどころとしては、自分自身の役割や存在価値についてや思いの強さの大事さ、
そしていつもきれいなおねえさんを見つけたら、ほいほい声をかけて付いていく
野原しんのすけという男の初めての真剣な恋心。
このあたりじゃないでしょうか?

どこかで見たことがあるような悪役やオマージュの数々。
水野晴郎みたいなマイク、懐かしの内Pからのノープラン
そしてつばきちゃんといった魅力的な登場人物。


そこから全てをかっ飛ばしてーの


つばきちゃんに恋をしたしんちゃんが、ジャスティスを倒して一緒に帰ろうと約束をする。
見事ジャスティスを懲らしめて元の世界に戻るも、つばきちゃんの姿はどこにもない。
つばきちゃんが映画の世界の住人だと気づき、映画の世界に戻ると駄々をこねるしんちゃんをなだめる風間くん、ネネちゃん、裏切りおにぎり、ぼーさんの四人。
そしてずっと心の支えだったシロに会って、すぐにいつものしんちゃんに戻る。
そんな芯がしっかりしたしんちゃんが、しんちゃんらしくて素敵。
いいことがあってもいやなことがあっても、すぐに普段通り変わらずにいられるのは
家族の事も友達のことも、その他自分の周りのみんなのことを信頼しきっているからなのかな。
それを一番分かりやすく描いているシーンだと思う。

大人帝国や戦国以前も、家族愛や絆がテーマの根幹として存在していたが
最近は感動の押し売りというかなんと言うか……。
特にケツだけ爆弾以降の作品にそれが顕著になっていると感じる。
こうすれば感動するでしょ?ほら泣けよ。ってな感じに、感動を押し付けられてる感が如実に感じられて、なんだかなぁって感じなわけです。

ただまぁ、それはもしかしたら俺が穿った見かたをしているだけかもしれないし
そもそもヘンダーランドのマカオとジョマとの追いかけっこ最高委員会会員かつ
キンニクとのトイレ攻防戦至上主義者で、紙は2切れ目までのセンスがヤバすぎるトイレが大好きだからかもしれないけど。
なにより一番痛いのは、ぶりぶりざえもんがいなくなってしまったこと。
ぶりぶりざえもんは本当に偉大だったよ。本当に。


次のロボとーちゃんも感動全開なストーリーぽいけど
そろそろギャグ全開なクレヨンしんちゃんがみたいです。はい。