心理カウンセラーの小高千枝です。
新年がはじまり、あっという間に20日間が過ぎました。
新しい年の始まりは、抱負を掲げたり、在りたい自分の自己実現に向けて何かをはじめたり、前向きな気持ちでスタートをきりたくなります。
私は、今年はそれほど気合を入れて何かをするということを考えていません。とにかく、いままで築き上げてきたものをひとつひとつ、ていねいにこなしていく。それしか無いかなという感じ。
正直、心臓が強くないとやっていられなかった2017年2月でサロンを開業してから10年目を迎えます。世間的に"10周年"という節目の年は、新しい企画を色々やってみよう! と気合をいれるイメージ。
でも私は、この10年間を振り返りながら、カウンセリング文化が根付いていない日本において「よくぞここまでやってきた...」と、まずは"自己承認"をしてあげたいな、と思っています。
10年前、1年の準備期間を経てサロンが産声をあげました。「1年間はクライエントがゼロであっても私たちはここにいる!」という覚悟と資金を準備してのスタート。
しかし、ふたを開けると成功者のいない未知の業界。営業の仕方がわからなかったのです。ポスティングをしたり、ビラ配りをしたり、媒体へ広告を出させていただきたいと連絡をすると門前払いにあったり。正直、心臓が強くないとやっていられませんでした。
いまとなってはこうやってコラムの執筆や取材をしていただくなど、お仕事をさせていただいていますが、当時は"怪しい""得体のしれないもの"そういった目線で見られていました。
初めてのカウンセリングも覚えています。
緊張して手が震えながらお茶を出していましたね。波長が合わずクライエントを怒らせてしまったり、机上の空論ではない現場での経験はカウンセラーとしての質に意味をもたらすものでした。
クライエントに色々と教えていただきながら、それでも3か月、半年と時間の経過とともにご予約の人数も増え、交通費程度しか出なかった給与も徐々にあがって来ました。
「地道な努力とはこのことだな」と人として有意義な時間を与えていただいたように感じます。
共同経営者の友人とも離れたり、サロンを移転したりと本当に色々なことがあり過ぎましたが、そういった経験を重ね、試行錯誤、紆余曲折しながら独自性のある確固たる土台、ベースを築きあげてきました。
すぐに結果は出なかったけれど、継続的に努力を積み重ねれば、成果につながるということを、10年目をむかえたいま、身をもって実感しています。
自分はいつもフラットでいいそして良い仕事ができたな、と思えるときは、心身のバランスが整っているとき。
だから、気合を入れ過ぎてがんばり過ぎない毎日を心掛けたいと思っているのです。
簡単に言うと「フラットでいいよ」ということ。
ひとりの人間として、「基礎固めできた!」「土台ができた!」と実感することは、なかなか難しい。わかりやすいのは、「これが自分のぶれない価値観だな」とストンと落ちてくる瞬間。その感覚をキャッチしていくと、自分の土台が固まっていくように思います。
"自分の土台"は何かを積み重ねていかなければ築き上げられないもの。また、人間の欲が勝って"もっともっとの欲求"が、地に足ついた感覚を踏みつぶしてしまうこともあります。
ただ、そうやって生きていくと、疲れたときになんだかさみしい気持ちにもなってしまうのです。がんばることはいいことだけれど、自分の感覚を無視していると、どこに向かっているのかが、ふとわからなくなくなっていきます。
だったら、「ここまでよくやってきた!」「よし! 次のステージは何をしよう?」と節目や区切りのタイミングで、いったん立ち止まって考えて見る。そうやって意識してあげることが、心にゆとりやゆるみをもたらすきっかけになります。
優等生なことばかりしていたり、社会に対して常に緊張して向き合っていたら誰だって疲れちゃいます。しっかりしているつもりでも、自分を見失いそうになることもあります。人間ですからね。
自分の土台ができたら、ときどき休憩をする。
とにかく自分を尊重してあげたり、いい顔することをやめたり、殻に閉じこもったり。そうやって男でも女でもない、ただの自分を解放してあげる。そしてまた、自分の"ぶれない価値観の中"に戻ってきてあげてください。
きっと以前よりも人間的魅力が高まり、気張らず、おだやかに自分とも他人とも向き合うことができるようになるはず。私もそんな日々の繰り返しですから。
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