映画『美女と野獣』の公開を控えたエマ・ワトソンが、米国ヴァニティ・フェアの表紙を飾りました。

ハリー・ポッターシリーズのハーマイオニーの面影はもう薄れて、すっかり「美女」の風格を見せています。

フェミニストは胸を出したらダメ?

Vanity Fairさん(@vanityfair)がシェアした投稿 - 2017 2月 28 5:35午前 PST

が、そのカバーストーリーの中の1枚の写真が、ちょっとした物議を醸しました。

その写真が、こちら。

Vanity Fairさん(@vanityfair)がシェアした投稿 - 2017 2月 28 10:02午前 PST

普通に見ても「ほとんど見えそう」というか、胸の形ははっきり見えていて、露出の多い服を着ているエマ。

ただこれが批判されたのは「セクシー過ぎる」ということだけではなく、彼女が「フェミニスト」としても活動しているからなんです。

エマ・ワトソンは、2014年に、UNウィメンの親善大使に就任。男性にフェミニズム活動参加を呼びかける「HeForShe」キャンペーンの立ち上げにも参画しています。

この写真に対して、どんな批判があったかというと...。

たとえば、ラジオ番組ホストのジュリア・ハートレー・ブリュワーは、

「フェミニズム、フェミニズム...報酬のジェンダーギャップ...どうして私は真剣に捉えられないのかしら...フェミニズム...ああ、ここにオッパイがあったわ!」とツイート。

Emma Watson: "Feminism, feminism... gender wage gap... why oh why am I not taken seriously... feminism... oh, and here are my tits!" pic.twitter.com/gb7OvxzRH9

— Julia Hartley-Brewer (@JuliaHB1) 2017年3月1日

つまり、フェミニズムと言いながら、女性を強調し、男性に媚びるような服装をしているのは「偽善的」だと主張したのです。

フェミニズムとは、女性に選択肢を与えるということ。胸とは無関係

Vanity Fairさん(@vanityfair)がシェアした投稿 - 2017 3月 9 6:17午後 PST

でも、フェミニストだからといって、服装まで制限されるのはおかしな話。また「露出の多い服=男性に媚びてる」というのも画一的すぎる感じがします。

エマ・ワトソン本人も、この批判にすぐ反論しました。

インタビューのなかで

「あの人たちは、私がフェミニストであるなら胸があっちゃいけないって言ってるんです」

と発言。フェミニズムに関しては「誤解がある」と指摘し、次のように熱っぽく語りました。

フェミニズムとは、女性に選択肢を与えるということです。フェミニズムは、他の女性を叩くための棒ではありません。それは自由のため、解放のため、平等のためのものなのです。それは...本当に、私の胸とどう関係があるのかわかりません。

フェミニストだってきれいでいていいし、男性を好きになってもいい

Vanity Fairさん(@vanityfair)がシェアした投稿 - 2017 2月 28 7:52午前 PST

彼女は、UNウィメンの「HeForShe」キャンペーン立ち上げのスピーチでも、こんな風に言っていました。

フェミニズムについて私が声を上げれば上げるほど、女性の権利のために戦うことは、男性を嫌うことと同じ意味になりがちであることに気づきました。

私にはっきりわかっているのは、この状況は終わるべきだということです。

フェミニズムとは、念のために言うと、男性と女性が平等な権利と機会を持つべきだという信念なのです。

フェミニズムというと、なぜか化粧っ気のないオバサンが金切り声で男性を糾弾する...みたいな図が浮かびがちなのですが、それは意味のないステレオタイプ。

フェミニストだってきれいでいていいし、男性を好きになってもいいし、どんな服装をしてもいいんです。

って、心のなかで思っていても、その通り行動したり、批判されたときにパッと反論したりはなかなかできることじゃありません。まだ26歳のエマ・ワトソン、これからの成長がますます楽しみです!

Instagram, Reuters, UN Women

写真/gettyimages

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