いきなり目の前に現れて全部真っ黒に塗りつぶしていくあの闇。それをどうにかしようと必死で踠き、耐える。
私の場合は一度すべてをシャットアウトして、溜め込んでしまう場合がほとんどで、ダメだとわかっていてもそれ以外の方法がまだわからない。
そのうち考え込むのも面倒になり、寝て起きて仕事して飲んで食ってってしてるうちに全部どうでもよくなって、何に悩んでいたかも忘れてしまう。私の悪い癖である。
もっとオトナになれば、うまく処理できるようになるのだろうか。
未熟な自分を認めてあげられる唯一の瞬間でも、なにをしても満足できなくて、自分が小さく見えてもう正解もわからなくなって気持ち悪くなるくらい落ち込んでも、人になにかを褒められることですべてが解決してしまうことがある。
なにかを達成できたとき、それを褒めてもらえたとき、それはまだ未熟な自分を認めてあげられる唯一の瞬間で、あぁきっとこういうのを幸せって言うんだろうなぁってなんとなく思ったりする。「よくがんばった」の一言だけで、涙が出ることだってある。
褒められることって随分と少なくなった考えてみれば、褒められることって随分と少なくなった。そりゃあ、服が可愛いねって言われることもジャンルとしては「褒められる」に入るのかもしれないけれど、そういうんじゃなくて。
リスペクトする人に、自分の中身を褒められるからこそ、揺さぶられるんだ。
そういう人に褒められるという経験はきっとなかなかできるものではなくて、人生にあと何回あるんだろうって考えると少し怖くなる。恥ずかしいような、うれしくて宙に浮いてっちゃいそうな、なんとも言葉では表しづらいあのときの感情は、ずっと記憶に残っていく。
人生に必要なのはネガティヴな感情ではない人生に必要なのはネガティヴな感情ではなくて、なにかに対してのよろこびや未来への希望、自分に自信を持つということだと思った。
褒められるってことは、そのすべてを生み出してくれる大事な最初のステップで、新しい何かへ導いてくれる。すんごいありきたりなフレーズかもしれないけど、みんな些細な一言で救われたりするもんだよ、きっと。
小さなことでもいいからちゃんと、家族、奥さんとか旦那さん、彼氏彼女、友だちを褒めてあげようね。
そんで、自分もお返しに褒めてもらおうね(笑)。
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