気になるけれど、なぜだかわからないので頭痛薬でまぎらわしているという方、多いのではないでしょうか。
最近、『使うな、危険!』(講談社)という本を読んでいて思い当ったのが「そういう頭痛は、もしかしたら部屋の環境によるものかもしれない」ということ。
この本によると、私たちは、思っていた以上に有害物質などを吸収しやすい生活を送っているようです。
この本をもとに、私が感じた頭痛の原因になりうる身近なものベスト5をピックアップしてみました。
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1位 携帯電話(基地局)
2位 消臭・除菌スプレー
3位 カーペット
4位 電子蚊取り器
5位 壁紙
1位 携帯電話
携帯電話から発生する電磁波は、レンズ効果(※)で脳の一定の部位に集中して直撃することもあり、その部位はホットスポットと呼ばれているんだとか。そのホットスポットでは、細胞が傷つけられ、DNAが損傷することもあるそうです。
アメリカでは携帯電話のせいで脳腫瘍になったという訴訟が相次ぎ、またスペインやフランス、そして日本でも中継基地局の建設やアンテナの設置をめぐって裁判が多発しています。しかし、携帯電話のそんな危険性を知りつつも、どうしても生活の便宜上手放せないのもまた現実。
少しでもその影響を軽減するために「基地局の近くに住まない」「通話時に耳を当てる部分の近くに金属製のメガネフレームやアクセサリーをつけない(頭が吸収する電磁波の量が増えてしまう)」「発信・着信時はつながってから耳に当てる(電磁波がもっとも強く放出されるのは携帯電話がつながった瞬間)」などの注意が必要だと思われます。携帯電話を頭に密着させなくても通話可能なイヤホンマイクなども活用すれば、より安心でしょう。
※レンズ効果...一般相対性理論によると、質量を持った物体の周りの空間(正確には時空)は歪むので、電磁波も曲がって進みます。その結果、質量を持った物体(この場合は頭)の周りは光を曲げるレンズと同じはたらきをし、焦点が絞られます。
2位 消臭・抗菌スプレー
こういったスプレーに含まれる微粒子は、なかなか地上に落ちずに空気中を漂い、肺から吸い込んだ薬剤は肝臓で分解されずに体内を回るんだとか。体のなかに除菌剤が侵入すると白血球が除菌剤と戦うため活性酸素が生じ、頭痛が起こったり老化が促進されたりするそう。
このように人体に影響を与える消臭・抗菌スプレーですが、繰り返し使用しているうちに悪玉のばい菌には耐性がつき、薬剤が利かなくなってしまうよう。毎日使っている人などはとくに、アロマスプレーなどに切り替えたほうがいいかもしれません。
3位 カーペット
カーペットに染み込ませてある化学物質の揮発が問題点。とくにフェニルシクロヘキサン(4PC)という有害物質は、目や鼻の刺激、めまいなども同時に引き起こし、障害を発症することもあるため注意が必要です。
また、抗菌や防臭、防ダニ・防カビ効果などが施されているものは、発がん性のある農薬と同じ成分の薬剤を使用しているケースが多いよう。
カーペットメーカーは使っている薬剤をほとんど公表しておらず、また上記の化学物質も日本では規制がされていないため、とくにゴムの裏張りがあるタイプのものに注意が必要(ゴムの分解成分が揮発する)とのことです。
4位 電子蚊取り器、5位 壁紙
こちらはあわせて、神経毒が発生・揮発して頭痛の種となることもあるんだとか。長時間・長期に渡る使用を避け、自然素材のアイテムを選んだほうが無難でしょう。
このように、家のなかだけでも頭痛の原因だと考えられるものはたくさんあります。環境とは、さまざまな要素が影響し合って成り立つものですし、また頭痛も外的内的影響が複雑に絡み合って発生するものだと思いますが、危険性の高いものとは距離を置いていて間違いはないはず。
体調不良でお悩みの方はとくに、この機会にお部屋の環境や身の回りのアイテムを見直してみてはいかがでしょうか?
(小坂井良子)