なかでもトランスジェンダーのモデルを起用するブランドが増えてきているけれど、歌手のリアーナはそんなトレンドにちょっとした疑問を投げかけています。
リアーナが言及。「女性であろうとトランスであろうと、私には関係のないこと」When I thought she couldn't teach me more... @rihannapic.twitter.com/iAX3kJBAr1
-- savage (@lbertootero) 2017年11月29日
歌手としてだけでなく、オリジナリティあふれるファッションやメイクが高い注目を集めているリアーナ。
そんな彼女が今年オープンさせたばかりのコスメブランド「Fenty Beauty」について、ファンから「Fenty Beautyのキャンペーンは素晴らしかった。次はトランスモデルを連れてくるべきだよ」とTwitter上にコメントが寄せられました。
この提案にリアーナは、「No!」と一喝。
いままで多くの素晴らしい才能を持ったトランスモデルたちと仕事をしてきたわ。でも『Fenty Beauty』のキャンペーンに彼女たちを起用するつもりはないわ。すべての女性をリスペクトしているの。彼女たちが女性であろうと、トランスであろうと、私には関係のないことよ。
と返答しました。
LGBTIQモデルを起用するとメディアから注目を集めやすい?badgalririさん(@badgalriri)がシェアした投稿 - 2017 12月 1 9:20午前 PST
最近のファッション & コスメブランドでは、トランスモデルを始め、ジェンダーフルイドやインターセックスなど、いわゆる「マイノリティ」と呼ばれるモデルが起用されるケースが増えてきています。
でも、このトレンドが"ビジネス"になってはいけない、と主張するリアーナ。
多様性を発信するのはいいことだけど、LGBTIQであることが「マーケティングのツール」として使われてしまうのは、どうでしょう...。
たしかにいま、LGBTIQのモデルを起用すると、それだけでメディアの注目が集まりやすくなっているような気がします。
すべてのトランスジェンダーが自分の経験をシェアしたいわけじゃないbadgalririさん(@badgalriri)がシェアした投稿 - 2017 11月 16 12:24午後 PST
あえて、積極的にトランスモデルを起用しようとはしないリアーナ。
続けて、
すべてのトランスジェンダーが、自身の経験や思いをシェアしたいと思っているわけじゃないわ。なかにはもちろん、自分がトランスジェンダーだってことを告白したくない人たちだっている。それはその人自身がチョイスするべきよ。
とコメントしています。
トランスモデルとして華々しく活躍する人がいる一方で、自分のアイデンティティをずっと伏せておきたいと感じている人たちだって存在する。
近頃のファッション界で声高に叫ばれるトランスモデルの起用。盛り上がっているけれど、表面的になってはいけないな、とういうことを思い出させてくれます。
自身も「黒人」としてのアイデンティティを持つリアーナ。
改めて「多様性って何だろう」、「アイデンティティってどういうこと?」そんなことを考えてしまいました。
[VIBe]
写真/gettyimages
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