恋愛のモヤモヤは、新年を迎える前に清算しておきたい。

そんな思いに応えて、『生き抜くための恋愛相談』の著書でもある恋バナ収集ユニット「桃山商事」が、グリッティ読者たちのリアルな恋の悩みに答えます。

スパッと解決! とはいかないけど、ちょっとすっきりして前向きになれるゆる〜い恋愛相談室。

さて、今日のお悩みは?

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悪い男ばかり好きになってしまいます。付き合っている分には楽しいけど、結婚は考えられない...。「この人と結婚したらしあわせだろうな〜」というおだやかな人にはときめきません。まわりで結婚する子が増えてきて焦っています。どうすればいいのでしょうか。(Yさん 27歳 会社員)

わかる〜!「いい人だな」とか「結婚したらしあわせそうだな」って人よりも、チャラチャラした遊び人のほうが楽しいなって思っちゃうんですよね。清田代表、これって何か理由はあるんですか?


悪い男が楽しいのは当然なんですよ。なぜなら、悪い男は勝手に"問題"を起こしてくれるから(笑)。
連絡を返してくれない、約束を破る、浮気の疑惑がある...。何か問題が発生すると、解決しなきゃという気持ちが生まれてきてモチベーションになる。解決すると安心する。そして、また問題が起きる。その繰り返しなんです。

そっか。ある意味、飽きないんですね〜。



そう。悪い男と一緒にいると、上がったり下がったり、ジェットコースターみたいに感情のアップダウンが激しくなるわけ。
それに比べて、おだやかな人ってそういう問題が起きにくい。良くも悪くも平坦なんですよね。


悪い男がジェットコースターだとしたら、おだやかな人はゴンドラみたいな感じでしょうか(笑)。



モテテクとかでもあるよね。「LINEの返信をあえて遅くしろ」とか...。それって結局「問題を起こせ」ってことと同じなんだよね。



おぉ〜なるほど!



ジェットコースター男は、問題を勝手に起こしてくれるから楽しい。
でも、おだやかな人との間にも問題は起こせるんですよ。



自ら問題を起こすんですか?



もめごとを起こせとか、あえてワガママを言おうとか、そういうことではなくて、問題を自分で発見していくって感じかな。


「問題を自分で発見していく」とは?



たとえば、過去の恋愛を語り合ってみたら相手の新たな一面が見れるかもしれないし、相手の好きな映画を一緒に観てみたら「この人、こんなところで泣くんだ!」っていう発見があるかもしれないし、その人の地元に行ってみたら知られざる過去が判明するかもしれないし...。


たしかに、おだやかな人のほうがギャップが見えたらキュンとするかも!



付き合う前は相手のことをよく知らないから平坦に見えるだけであって、深く相手のことを知っていったら意外な一面が見えてきたりするものなんだよね。ジェットコースター男みたいな激しいアップダウンはないかもしれないけど、興味や関心がわいて、心地よい刺激を与え合える関係になれたら楽しいんじゃないかな。


ちなみに、ジェットコースター男との結婚を選ぶという選択肢はなしでしょうか?



人生において、「刺激」を重視している人ならありだとは思う。ただ、結婚は基本的に関係を「安定させるもの」だから、そもそもジェットコースター男って結婚という制度とは対照的な存在なんです。感情のアップダウンに生きることのよろこびを感じる人は、ジェットコースター男と結婚するのもひとつの手だとは思うけど、いばらの道のような気も...(笑)。


ジェットコースター男と結婚するのもひとつの生きかただけど、覚悟は必要そうですね。



そもそも人生に刺激を求めるなら、結婚しないっていう選択肢もありだと思います。でも、そうは言ってもなかなかその選択をしづらいという人もいる。



というと...?



今回の相談の「悪い男ばかり好きになって、おだやかな人にはときめかない」という問題と、「まわりで結婚する人が増えてきて焦っている」というのは、じつはまったく別の問題なんですよ。


言われてみると、たしかに別問題だ!



悪い男と一緒にいると楽しいっていうことと、結婚しなきゃいけないっていう考えが謎に結びついちゃっている。「結婚はしなきゃいけないもの」「結婚しないとダメな女だと思われる」「社会の道から外れてしまう」っていう固定観念があるのかもしれないですね。自分は結婚に何を求めているのか、一度考えてみるのも有効かもしれません。


「結婚しないといけない」という考えから離れて、将来どんな人生を歩みたいか、一度考えてみたほうがいいということですかね?



そうですね。そのうえで、やっぱり結婚がしたくて、それにはおだやかな人がマッチしていると感じたなら、さっき話したようにおだやかな人との間に問題を発見していけば、ときめきや刺激のある関係を築くこともできるのではないかと思っています。


桃山商事
清田隆之(代表)と森田雄飛(専務)による恋バナ収集ユニット。2001年結成以来、男女1,000人以上から収集した恋バナをコラムやラジオで紹介している。著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)や『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)がある。

WEBサイト/桃山商事 Twitter/@momoyama_radio

イラスト(トップ)/ニシクボサユリ



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