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大手コスメブランドも注目。メイク男子の勢いが止まらない [The New York Times]
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大手コスメブランドも注目。メイク男子の勢いが止まらない [The New York Times]

2018-01-09 18:30
    英国在住のジャック・ベネット君(10)が、インスタグラムでメイク技術を披露するようになったのは今年の5月。母親に頼んでアカウント(@makeuupbyjack)を開設して以来、人気に火がつき現在のフォロワー数は33万1千人。すでにMACやNYXなどのコスメブランドから商品提供を受けるほどで、米国の人気ウェブメディア、Refinery29からも大きく注目されています。

    ジャック君の成功は、最近の美容業界のトレンドを反映しています。今の時代、売り上げに繋がる一番の影響力を持つのは、ソーシャルメディアのインフルエンサーたち。従来のキャンペーンガールとは違い、体型も年齢もさまざまで、もはや性別も女性とは限りません。

    パイオニアたちのブレイクで裾野拡大 英国バークシャー在住のジャック・ベネット君(10)。2017年11月10日撮影 (Lauren Fleishman/The New York Times)

    マリ・クレール誌が「インスタ界のビューティボーイズ」と命名したコスメ男子のパイオニア的存在に、ジェフリー・スター氏(@jeffreestar)、マニー・グティエレズ氏(@MannyMua733)、そしてパトリック・スター氏(@PatrickStarrr)などがいます。

    現在27歳のパトリック・スター氏がインスタグラムを始めたのは6年前。当時はフロリダ州オーランドのショッピング・モールに入っている化粧品ブランドのMACで、美容部員として働いていました。フードコートなどでは家族連れに奇異の目で見られていたそうです。

    「ぽっちゃり型で茶色い肌のフィリピン系男子なのに、頭にスカーフを巻いてメイクしてたから、浮きまくっていたわ。でも職場では受け入れられていたし、恐れることなく自分自身でいられたの」。

    ユーチューブやソーシャルメディアで発信するようになると同好の士との繋がりも生まれ、今ではインスタグラムのフォロワー数は360万人超。

    スター氏のようなベテラン勢の影響で、ますます多くの男子たちがメイクの魅力に目覚め、ソーシャルメディアに写真やハウツー動画をアップするようになっています。インスタグラムのデータ解析チームによると、2017年の年初に比べると(11月現在で)「メイクアップ」という単語の使用が男性のアカウントで20パーセントもアップしたそうです。

    ジェンダーフリーの潮流はコスメ業界にも 米コロラド州在住のジェイク・ウォーデン君(15)。2017年11月16日撮影 (Nick Cote/The New York Times)

    コスメブランドMilk Makeupはジェンダーフリーの商品を開発、スキンケア製品を販売しているGlow Recipeは男性向けのパックのワークショップを開催し、満員御礼となりました。フレグランスもユニセックスのブランドが売り上げを伸ばしています。

    MACで一販売員として働いていたパトリック・スター氏は、今や同ブランドで商品プロデュースを手がけるまでになりました。2017年12月を皮切りに1年間で5つのコレクションが発売される予定で、同ブランドのコラボ企画ではリアーナに次ぐ規模となります。

    18歳のジェームズ・チャールズ君(@jamescharles)もまた、華々しい成功をおさめています。インスタグラムで250万人のフォロワーを持つ彼は、男性として初めてコスメブランドのCOVERGIRLのキャンペーン・モデルに起用されました。

    男子もいろんなスタイルを楽しめる時代 動画を撮影中のジェイク・ウォーデン君(15)。2017年11月16日撮影 (Nick Cote/The New York Times)

    当たり前のようにメイクを楽しむ彼ら。男性だからといって特別なことをしているとは考えていません。15歳の人気インスタグラマーのジェイク・ウォーデン君(@jakewarden)は、周りに自分みたいな子はあまりいないけれど、いじめられることはないし、家族も友達も好意的だと言います。

    「最初に出てきた人たちは、ヘイト発言やネガティブなコメントを浴びていた。彼らが前例を作ってくれたおかげだよ」。

    男性ならこうあるべき、というステレオタイプは崩れつつあります。ニューヨークで子供用のヘアサロンを経営するコージー・フリードマン氏は時代の流れを肌で感じているそうです。

    「ジェンダーは流動的なものだという認識で育ったミレニアル世代が親になっていて、それが子育てにも反映されています」。フリードマン氏いわく、男の子でも髪の長さはいろいろで、6歳くらいの小さな子でもこだわりを持っているとのこと。「椅子に座るとiPhoneを取り出して、なりたい髪型の写真を見せてくれるんです。いまでは見本がいっぱいありますからね」。

    © 2017 The New York Times News Service
    [原文:His Eye Makeup Is Way Better Than Yours/執筆:Bee Shapiro]
    (抄訳:Tom N.)



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    RSSブログ情報:https://www.glitty.jp/2018/01/066898the_new_york_times.html
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