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かおる先生が答える「うつ病」。枠にはめようとせず個性を認める!
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かおる先生が答える「うつ病」。枠にはめようとせず個性を認める!

2012-08-28 14:30
    女子力アップの最強エクササイズ『ちつ☆トレ』(マガジンハウス)で、現代女性に斬新な提案をし話題となった荻原かおる先生。 1万人以上の女性の悩みを聞いてきた荻原先生が、マイスピQ&Aのお悩みにお答えします。 ■旦那さんと私の気持ちが前向きになる方法 相談者: ゆきぼんさん 旦那さんとは、結婚して3年、同棲期間を含めると10年間一緒に暮らしています。落ち込みやすい性格なのですが、ここ数年は落ち込みがひどくて、生きているのが辛そうです。心療内科の受診を薦めても、拒否し続けられています。(中略)自分たちの将来のことについて前向きに希望を持ってふたりで話し合える日を迎えたいです。どうかアドバイスをよろしくお願いいたします。 全文を読む ・自分が考える正しさを押し付けない ゆきぼんさん、はじめまして荻原かおるです。 パートナーが落ち込んでいる状態を見ていると辛いですよね。私も母親が鬱病になったことがありまして、側にいて何もできない自分が歯がゆくてとても辛いかったことがあります。私も母親もどちらかといえば落ち込みやすい性格です。私が母親の長い鬱病生活で気づいたことを分かち合いますね。 母親がちょっとおかしくなり、私達家族は診察を強くすすめましたが、本人はとても嫌がりました。今となっては、私の伝え方が間違えていたんだと思います。私は母親の病気や落ち込みやすい気質が治ることが「正しい」と思っていたので、その方向に持っていこうとしていたのです。落ち込みやすく、自信がなく、ネガティブな母親の生き方を「間違えている」と判断して、性格を「治そう」としていたのです。今なら分かるのですが、母親の病気が治って欲しいのは自分のためだったんですね。母親はだた共感して欲しかったんだなって思います。「ママ、辛いのね。そうなんだね」と言って欲しかったんですね。アドバイスも辛く感じ、どうこうしようとしないで欲しかったんですよね。  

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    ・自分のなかの「正しさ」「判断」を手放す ある日そのことに気づいて、「ママ、私の勝手なお願いなのは分かっているんだ。だたね、ママが幸せそうに生きていないのを見るたびに私は落ち込んでしまう。とても苦しい。ママの幸せが私の幸せ。切り離して考えられないの。だから私の幸せのために幸せになって欲しい」と伝えました。そう伝えたとたんに母親は凄い勢いで回復していったのです。 私の涙を流してのお願いは母の心を打ち、涙を流し「ごめんね。お母さんは自分のことしか考えてなかった。落ち込むたびに自分のことを考えていたんだね。あなたのことをまったく考えてなかった。辛い想いをさせ続けていたのね」とハッキリ言い(母親は落ち込みやすく鬱気味だったので、物事を宣言するように話すことはほとんどなったのです)母親は私のために「幸せになることを選択した」のです。私が同じ体験をしたから辛い気持ちは充分分かります。だからこそ、ゆきぼんさんに「正しさ」「判断」を手放して欲しいのです。手放す事項をお伝えしますね。 *病気が悪いことだと判断しない *心の病気を治すことが「正しい」という気持ちを手放す *パートナーの心の状態を受け入れ共感する *前向きな生き方が正しい生き方ではない。好みの違いだけである *自信を持って生きることが正しいわけではない。自信がなくたって良い ・すべてを受け入れると見えてくることもある 人の生き方は様々です。環境がそろっていても苦しみながら生きる人もいますし、どんな状況だって前向きに生きる人もいます。前向きな生き方が「正しい」「良い」という社会風潮がありますが、生き方に「正しい」「良い」もないのです。後ろ向きで自信がない生き方だって正しいのです。前向きで自信満々の生き方も正しいのです。何が正しく、何が間違えているという判断を手放しましょう。 ゆきぼんさんのパートナーは、様々な生き方を受け入れるチャンスを与えてくれる存在なのです。ゆきぼんさんが、パートナーを見ていて自分の感情に気づくことが大切なんです。そして、ゆきぼんさんがパートナーを見て感じた気持ちや、辛い想いを分かち合ったら良いのです。将来に希望を持つニーズがあることも、旦那様の状態が良い時に話せばいいと思います。 もしかして旦那さんはずっとそのままかもしれません。落ち込みやすく自信を持てない気質かもしれません。「治らない」かもしれません。旦那さんが「治らない」ことに、自分がサポートできてないからという罪悪感があるなら、それも手放しましょう。「治らない」旦那さまの側にいて共感し、ゆきぼんさんがパートナーといて感じる気持ちを分かち合うだけで、物事は変化していくと思います。できる限りの「正しさ」と「判断」を手放しましょう。 ・生き方に正解はない 今の社会は「前向き」「ポジティブ」「自信をつける」「成功する」という上昇志向の生き方が正しいという風潮があります。果たしてそれは本当でしょうか? ネガティブで後ろ向きな人も必要だからこの世に存在しているのです。 例えば、地球が船だと考えてみましょう。ポジティブな人は前向きなので船の前を見ます。そこにあらゆる不安要素はないと考えます。ネガティブな人は後ろを見て様々な懸念事項を考えています。雲行きがあやしい、嵐は来ないか? など色々なことを想定して、事故を防げます。船は前だけ見ても危険ですし、後ろだけ見ても進みません。前向きに引っぱっていくことも大切ですが、事故がないようにあらゆることを不安がり確認する人も必要なのです。ですから、ポジティブな人がいて、ネガティブな人がいるということは完全にバランスが取れた状態なのです。すべての生き方が必要で正しいのです。 前向きで、明るくて、自信がある生き方だけが素晴らしいという押し付けをやめましょう。あらゆる個性を受け入れましょう。受け入れることを、「付き合わなきゃいけないの?」と勘違いする人がたまにいます。受け入れていながら、好きな人と一緒になったり、友達になったりすればいればいいのです。すべての「押し付け」を手放すだけで、あなた自身も楽になるのです。 ・世間や時代の風潮にまどわされない生き方をしたおすすめの本 『愛という名の孤独』(新潮社) photo by Thinkstock/Getty Images [マイスピQ&A] (荻原かおる)
    RSSブログ情報:http://www.myspiritual.jp/2012/08/120828utu.php
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