大切な人と食卓を囲んでおいしいごはんを食べるのは、最高に幸せなひとときですよね。そんな食欲の秋にぴったりの映画『マダム・マロリーと魔法のスパイス』が2014年11月1日(土)より公開されます!
『ショコラ』のラッセ・ハルストレム監督と、スティーブン・スピルバーグが製作を手掛けるこちらの映画の舞台は南フランスの田舎町。
その地でレストランを経営するマダム・マロリーと、インドから移住し料理店を開くインド人一家との交流が描かれています。
【参照サイト・画像・動画へのアクセスはこちら】
■たとえ滑稽でも。「情熱」こそが人を輝かす
ある日、格式高いフレンチレストランのすぐ目の前に、にぎやかな庶民派インド料理店がオープン。これがきっかけで、オーナー同士のバトルが勃発!
食材を買い占め合ったり、町長に苦情を申し立てたりと激しくやりあう様子は、まるで子ども同士のケンカのよう(笑)ですが、包丁のリズムとインド風の音楽に乗って、なぜかこちらまでだんだんヒートアップしてしまいます。
長年ストイックにミシュラン1つ星を守ってきた「マダム」と、インドでのある悲しい不幸を乗り越えて再起を挑む「パパ」。
ふたりのおかしな対決につい笑ってしまいながらも感じたのは、マダムやパパのように歳を重ねても情熱を持ち続けている人って本当に魅力的! ってことでした。
■自分と違う考えを認めるということ
フランスでインド料理店を開くことに眉をひそめる人もいます。マダムもそのひとり。
もちろん、異文化を受け入れるのは、簡単なことではないかもしれません。とはいえ、ただ拒絶するだけでは何の解決もしません。
マダムのようにポリシーを曲げずに頑張ってきたからこそ、絶対に受け入れたくない変化もあるというもの。
それでも、頑なな態度を改め、異なる考え方や若い才能を認めることが、新しい奇跡につながるのだと痛感しました。
■好きな人と仕事上でライバル関係に!?
お店同士のバトル解決の鍵を握るのは、パパの息子の「ハッサン」。絶対味覚をもつ料理の天才で、おだやかな性格のハッサンが恋におちる相手は、マダムの店で修行する副料理長「マルグリット」。
ほっそりと美しい彼女もハッサンに好意を寄せ、料理本を貸したり、湖畔でデートしたりといいムード♡
ところが同じ職場で働くことになったとたん、素直に喜ぶハッサンとは逆に、マルグリットは焦り、態度が急変します。
かつて私も、同じ職場で活躍する彼と、一緒に働くことは嬉しいのだけど、自分のダメっぷりと比べて落ち込んでしまったという苦い経験が...。
なので、どちらにも共感して切ない気持ちになってしまいました。そんなふたりの恋模様も、作品のいいスパイスとなっています。
■今夜の料理から何かひとつ、変えてみよう
この映画の見どころは、なんといってもおいしそうな料理の数々。
マルグリットが一家にふるまう料理や、ハッサンがマダムにごちそうするオムレツのシーンでは、心づくしの料理は国の違いさえ超える、と感じさせてくれます。
また、近所で採れた野菜やきのこをその日の食材にするという描写がある一方、「料理は科学」というコンセプトの、分子レベルに手の込んだ料理を出す革新的すぎるレストランも出てきて、料理を作ることの本質とはなんだろうか? と考えさせられました。
おうちで料理をするにしても、たとえば食材の新鮮さにこだわってみたり、初めての調味料にチャレンジしてみる。それだけで、いつもの食事が、おなかを満たす以上の何かに気づかせてくれるかもしれません。
『マダム・マロリーと魔法のスパイス』
2014年11月1日(土)全国ロードショー
(c)2014 DreamWorks II Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.