恋人や夫婦、不倫、セフレ...愛の形はさまざま。人の数だけ愛の形、そしてセックスの形があります。『誕生日プレゼント(The Gift)』というショートフィルムには、登場人物それぞれの愛の形が詰まっていました。
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今回の主役は彼、チャーリー。障害があり、車いす生活を余儀なくされています。今日は、チャーリーの誕生日パーティなんです。
おや? 母親のグレイスは、あきらかに不快そうなこの表情...。
年頃の息子の部屋で、これを見つけたら、そうかもしれませんね。思春期の男の子の気持ちは、母親にはなかなか理解しがたいもの。
兄のジョエルと母親のグレイスはなぜこんな会話を...? 大胆な告白をするジョエルに、グレイスは困惑するばかり。
そしてジョエルを後押ししたのは、父親のジョン。やはり男同士の絆は、違うのでしょうか。
じつは、年頃のチャーリーのために誕生日プレゼントとして、障害者セックスワーカーのスーザン(31歳)を自宅に呼んでいたのです。しかしながら、綺麗な女性ですね~。
チャーリーにおめでとうのキッス。こんな素敵な女性からキスされては男ならたまりませんね。でも、グレイスは苛立ちを隠せない様子。
グレイスがこう尋ねる気持ちもわかります。息子とこれからことを始めようとしているわけですから。この質問以外にもグレイスは結婚はしているのか? など人となりについて迫っていきます。
無償の愛を注ぐ母が子離れをしていくシーンは、男性の自分でも母の気持ちを思うと胸が締め付けられます。
「私がここにいる理由は(私からの)息子さんへの愛じゃない。あなたが彼を愛しているから。」というスーザンの言葉から、グレイスはスーザンという女性を誤解し、そして自分が成長した息子に対して戸惑い、受け入れていなかったことに気づくのです。
スーザンは決して、ヤジりたくなってしまうような軽い女ではなく、人の気持ちを汲みとることができる素敵な大人の女性だったんです。ここから物語はエンディングに向かって展開していきます。
これまで、それぞれの想いが交錯してきましたが、どんなラストが待ち受けているのでしょうか? ベットの上でふたりは...!?
BGMのメロディがラストシーンをより感動的にします。観終わった後とっても心地よい気分になります。
それはきっと、それぞれがそれぞれのことを愛しているからなのでしょう。障害を持つ息子が願った誕生日プレゼント。それは家族の絆、そして家族の愛を一層強くさせるものでした。
<作品情報>
『誕生日プレゼント(The Gift)』
監督:監督:Lloyd Harvey & Spencer Harvey / 11:56 / ドラマ / オーストラリア / 2013
上映期間:3/16~4/15
上映場所:ブリリア ショートショート シアター