失敗することをおそれるゆとり世代には、リスクを避け安定を求める人が多いと言われています。でもその一方で人とカブることに抵抗を感じる人も少なくないようです。
なぜ安定志向なはずのイマドキ女子は、人とカブることを嫌がるのでしょうか。
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■安定と個性が共存?
不況のなかで育った今の若い世代は、他の人とあまり変わらず「普通」でいることに安心感を抱きますが、それと同時にゆとり教育の「個性重視」の方針によるものなのか「自分らしさ」を大切にします。
そのため、安定を求めつつも人とカブらないことに魅かれる傾向があり、ハンドメイドやセレクトショップがイマドキ女子の人気を集めているんです。
デコレーションやお直しを加えて、世界でひとつのオリジナル商品に仕上げることのできるサービスをはじめたことで、利用者が急増しているブランドもあります。手軽にお手頃な値段で、自分らしさを出せるこういったサービスは、ブランド品であるという安心・安定と個性が共存する商品という意味で、若い世代にマッチしていると言えるでしょう。
■強い個性への憧れ
また、SNSの時代を生きるイマドキ女子は、人と違う個性の強い人に憧れを抱いているともいえます。
ブロガーやYoutuberなど、楽しみながらお金を稼いでいる彼らは、若者たちからかなりの注目を浴びています。自由に生きているように見えるその姿を、羨望の眼差しで見ている人は少なくありません。
■本当はやりたいことをしたい
それでは、イマドキ女子は人と被らないキャリアを望んでいるのでしょうか。
なりたい職業ランキングを見てみると、上位には「公務員」や「事務職」「一般職」がランクインしていることから、安定志向であることがうかがえます。しかしこれは、あくまでも生活を安定させるためであって、向上心がまったくないというわけではありません。
一生懸命働きたいという気持ちを持っているとしても、まずは生活の安定を最優先して職業を選んだ結果と言えるでしょう。
若い世代は就職をしても、3年以内に離職する人が全体の約3割を占めます。その理由に注目してみると、「キャリア成長が望めない」「残業、拘束時間の長さ」「仕事内容とのミスマッチ」などといったものが多くあげられます。これは、自分に合う仕事を見つけ成長もしていきたいけれど、自由な時間も重要視したいという特徴がよく表れていると言えます。
生きてきた環境が彼女たちを保守的にしているようですが、深層心理ではやりたいことを自由にやって、他の人とは違う人生を歩むことに憧れを抱いているようです。
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