最近カフェインたっぷり清涼飲料エナジードリンクが社会問題になりつつあります。

 そんな中掲載されたこの記事。

 エナジードリンクを飲む子どもたちに起きている「異変」 

 その記事の中で、モンスターエナジー社とレッドブル社への質問とその回答が紹介されています。
 書面で2点について回答を求めた。

  1点目は、子どもの飲み方について摂取量や頻度での目安があるのかどうか。2点目は、われわれの行ったアンケートに基づき、頻脈や頭痛など心身の不調が出ており、カフェインの影響が疑われていることについて、どのように考えているか。

 モンスター社は、1点目について、「10代を含めた全ての年齢層で、エナジードリンクの消費量は低水準を維持しています」とし、カフェイン含有量は同容量のコーヒー飲料よりも低く、安全だとしたうえで「エナジードリンクを日常的に飲んでいるのはごくわずかな割合の未成年のみです」と回答。2点目の問いについては、欧州食品安全機関(EFSA)の研究から、「エナジードリンクを摂取する10代において、エナジードリンクまたはカフェイン摂取により健康に影響を及ぼすリスクが増加したり、特有のリスクが現れたりするということはない」とし、「エナジードリンクが多くの重篤な症状の原因であるという指摘には全く根拠がなく、医学・科学文献により裏付けられているものではない」と回答した。 

 レッドブル社は、1点目の問いについては、「子どもは体重が軽いので、一般的に成人よりカフェイン摂取を控える必要があります」と体重とカフェインの関係から摂取を控える必要性を指摘。その上で「そのため、レッドブル・エナジードリンクは子どもたちにマーケティングはしておりません」と記した。ただし、2点目の問い──子どもに起きている頻脈や頭痛などの心身の不調に関する問いには直接答えず、250mlのレッドブルに含まれるカフェインはコーヒーと同じ含有量であることから、「すべての年齢層の人々が日々カフェインを摂取する主な方法とエナジードリンクを分けて扱う科学的な根拠はありません」とした。
 清々しいまでの儲け主義(笑

 せっかく新しいタイプの飲料のジャンルができようとしているのに、末長く社会で受け入れられたいという長期的な視点はないのでしょうか。

 コーヒーと同じ量のカフェインだから問題ないなんてことあるわけないことは、明白じゃないですか。コーヒーがカフェインを含んでいることはよく知られており、大人たちは子供がコーヒーを飲む量をコントロールすることは広く普及している文化です。その文化を獲得しているから社会に受け入れられているのです。

 有名な例え話に「今ガラスコップが開発されても発売禁止になる」というのがあります。落としたら割れて、触れたら怪我するかもしれないんですよ。そんなもん即発禁です(笑 同じ例にお餅があり、一方比較的最近生まれた蒟蒻畑はなんども発禁の危機を迎えています。死亡数で言えばお餅の方が圧倒しているのに。

 エナジードリンクについては、普通の清涼飲料水と同じようにコンビニや自販機で売られ、しかもすかっとおいしく何本でも飲みたくなります。それが大人のコントロール化にもなく、子供達は危険性もよく知らないとなれば、過剰摂取になる可能性はコーヒーに比べ圧倒的に高いことでしょう。

 そんなことわかりきっているのに、「コーヒーと同じだから問題ない」とか。

 別にエナジードリンクは消えて構いません。もともとドリンク剤があります。単にオヤジくさくてかっこ悪いと思う若い成人に受ける要素があったのでしょうが、そのまま幼い子供まで飲んでしまうリスクがあるわけですから、そんなものは禁止して、飲みたい人は昔ながらのドリンク剤を飲めというのでも、社会はつつがなく過ごしていけます。

 エナジードリンクが社会に根付くかどうかは、そのリスクに真っ正面から取り組むかにかかっているでしょう。蒟蒻畑のように。


《ワンポイントミライ》(

ミライ: この時代で、あえてつっぱる戦法でどこまで行けるのかむしろ楽しみですね。

フツクロウ: ホッホ。