家でも会社でも使えるノーベル賞理論! 最新経済学の魔法 | NHK クローズアップ現代+
昨夜クロ現が始まって、ノーベル賞の経済学ということで、わくわくしながら見始めました。あいだみつをの「だってにんげんだもの」が好きとか。
そしたら松竹梅と選択肢があったら竹が選ばれやすいとか、選ぶのが大変でなかなか普及しなかった401(k)(アメリカの年金みたいなもん)が、401(k)をやらないという書類を出させるようにしたら普及したとか、部分的にはいろいろ聞いたことのある話でした。
経済学では人々は合理的な行動をすると仮定していたのですが、実際は「にんげんだもの」と非合理な行動をすることをきちんと理論にされたのは画期的なことなのでしょう。
でも、景気の説明にはならないのだと思います。
景気は価値観の違いから生まれます。
世界一わかりやすい経済活動の話(その1)
のシリーズで詳しく取り上げましたが、水が豊富で水1杯をコイン1枚で売っていい一方、リンゴは珍しくて1個をコイン2枚で買っていいという人と、その逆の人がいれば、その間を商人が取り持つことで、商人も儲けて水やリンゴを得ることができます。
いわゆる貿易の基本ですが、価値観の違いから余剰が生まれて、その余剰が景気を産んでいきます。ここをりんごと水を直接物々交換してしまっては、景気には繋がりません。
しかし、経済活動がどんどん円滑になり、一物一価がどんどん進んだことによって、世界は物々交換の世界に逆戻りしています。物とお金を物々交換しているだけになっているのです。単に物の値段を安くするだけでなく、それを作る人の賃金もその人がぎりぎり生きていくのに必要な分まで下げられてしまいます。
それでは、みんな生きていくのに必要な物々交換しかできません。最近企業が儲けが出てくるものの、内部留保してしまうことが問題になっていますが、だって先行投資して何か作っても、買える人がいなさそうなのです。
ですから、企業は価値観の違いにこだわらなくてはいけません。コンサートチケットがいい例でしょう。もちろん大部分は定価で売る必要があるでしょうが、一部はオークションで売ればいいのです。公式に転売もすればいいでしょう。不要になった人から手数料取って払い戻して、それをオークションで売るのです。利益は若手ミュージシャンの育成に使えばいいじゃないですか。お金払ってでも見たい人からはお金出してもらって、それを有効に使えばいいんです。
素朴な貿易の原理の元になっている価値観の違いを組み込んだ経済学をきちんと見直して、一物一価のメリットと価値観の違いによる余剰による景気のバランスをとるような経済理論が早く当たり前になってほしいです。
《ワンポイントミライ》(?)
ミライ: いまんとこ、そういうのは地産地消とかなにか理屈がついているのですが、それを経済学の式で説明して、地産地消とグローバル化のバランスはここだみたいな話をすればいいということですよね。
フツクロウ: ホウじゃな。