(お知らせ: 「右脳を左脳で理解する試み」は3回シリーズとして始めましたが、ぶくぶく増えててすでに5回分になっている上、先週末奇跡の脳: 脳科学者の脳が壊れたとき を読んだのでさらに増えそうです。ということで "1/3" という表記は止めます。すでに修正してあります。)

 右脳を左脳で理解する試み(2)〜奥にしまわれた右脳〜  の続きです。ジル・ボルト・テイラーさんがTEDプレゼンで語られるように、右脳に意識を寄せることで大きな可能性があるのではないか、さらに、今後はそういう訓練を受けているのといないのとで、将来の地位・給料が変わるのではないかという話の続きです。

 そう書くとなんだか大変な社会のような気もしますが、すでにいわゆる「読み書きそろばん」という「左脳的」な訓練だけではだめだということは、幼児から大学生に至るまで実感されています。実際に小学生と保育所の子供たちの参観にいくたび、伝統的な教科書の内容を訓練の基盤としながらも創造性や共創力を鍛えるような教育が現場ではどんどん取り入れられているのをひしひしと感じます。
 しかも、これは「将来の人間は創造性や共創力が必要」というモチベーションより、きっと、いかに子供達全員に興味を持ってもらって伝統的な教科書の内容を習得してもらうかという切羽詰まった理由から蓄積されていったノウハウではないかとも思います。
 昔なら、「人間かくあるべき」を老人から赤ちゃんまで、みんな共有してましたから、学校の学問も「習熟すべき」でごり押しできましたが、今なんて、「学校で習ったことなんて大人になったらいらないよ〜」という大人はいくらでもいます。もはや、子供に学ばせるには、子供が自発的に学びたい!と思わせなければいけませんし、そもそも学びとはそれが理想です。

 つまり、学校で学ばせるということは、子供達がそもそも持っている創造性や共創力を刺激する(あるいは好奇心と言ってもいいでしょう)ことが一番の近道です。楽しく学ぼう! ということです。

 なんてことを書いていたら、チームラボから、子供向け「共創」がテーマのイベントのお知らせがきました。

 共にクリエイティブな体験をする知育空間『チームラボ、学ぶ!未来の 遊園地』展を開始、 子供向けに4作品を発表 まずは、沖縄県の百貨店リウボウにて、2013年11月12日(火)~25日(月)まで:NEWS:チームラボ 

メールで届いた案内には次のようなメッセージが書いてありました。
現状の日本の教育は、小さいときから個人でなんでも完結するように、まんべんなく教育され、徹底して、個人テストで評価されています。 チームでの評価はなく、「個人主義」を叩きこまれているように感じます。

そして、暗記重視で、クリエイティブな面を伸ばす機会が少なく感じます。

でも、いざ、大人になると、クリエイティブであることを要求され、チームで仕事をします。そして今、世界を革新させているような企業のほとんどは、クリエイティブでかつ、チームで共に創造できるような人間を必要としています。そして、そのような人間こそが、今後ますます活躍するのではないかと思うのです。

 もし、学校が、そのように子供達の創造性や共創力に基づく授業であるならば、子供達は一度もそれを失うことなく大人になることでしょう。今大人にもっとも必要とされているものです。ならば、一度失って再び獲得するなんていう回りくどいことせず、それを持ったまま大人になればいいのです。