(前回、世界史を調べるのもそこそこに、年表を図示するためのツールをつくり始めたミライ。フツクロウはそれが一区切りするのを待っている)
ミライ: 先生! とりあえずできました。ということで、タイトルも「世界史が苦手だった子に考える力だけで教える試み」に変わって(その4)です。
フツクロウ: ホウホウ。どれどれ。
ミライ: こんな感じになりました。(ここで実際に操作できます。ブラウザによって、エラーが出るけどなんだか見られるとか不安定かもしれません。iPhoneだとフォントが小さいので、一応こちらで見られますが、フォントのサイズ大きくしてるだけなので互いに重なったり見にくいところがあります。)
この縮尺では、1700年頃の各地について代表的な国や動きを入れています。
フツクロウ: ふむふむ。
ミライ: で、ちょうどヨーロッパ人がアメリカに進出しているときで、大航海時代が気になったので、引き続き調べました。その結果を上の縮尺で入れるには狭いので、拡大したところに入れました。google maps API なので、google map と同じように拡大できます。こんな風に。 拡大しても文字の大きさは大きくならないので、書くところがどんどん増えていくので、そこに新たにより詳しい記述を加えていくという仕組みです。
フツクロウ: ホッホ。凝っとるのう。調べたことが細かくても載せられるということなんじゃな。
ミライ: そうなんです! で、大航海時代のこと調べてたら、大航海時代の始まりというとっても面白いコラムを見つけてリンク載っけちゃいました。「それまでの沿岸航海では暗礁に気をつける必要があって速度が出せなかった」とかとてもリアルなんです。
フツクロウ: ホウホウ、想像以上n…、 ミライ: で、ですね。コロンブスが1492年にアメリカ大陸、というか西インド諸島に到達するのですが、図を見てたら室町時代なのか〜、と思って、1492年頃を調べたら、明応の政変というのが1493年でした。足利将軍廃立事件だそうで、これ以降戦国時代になると考える説が最近有力らしいのですが、「明応の政変」とか今回初めて知りました……。
でも、これ面白いです。フツクロウ先生に言われた通りに始めて良かったです。
フツクロウ: ぶらホー!!。いやはや、次はこれを、その次はこれをと思っとったが、言わんでも勝手に進んどるの。
ミライ: え、はは、なんか芋づる式に。
フツクロウ: ホウじゃな。まずおおまかに時代に沿う。そして、今度は横に、つまり世界各地を見てみる。そのうちの一つ大航海時代を縦に、つまり時代に沿って追ったり、あるいは詳しく調べたり。そしてまた横にたどって日本の明応の政変にたどりついたり。それでええんじゃ。その調子で縦・横・深さに調べればよいぞ。
ミライ: 調べたことを書き残す場所ができたので、どっちに向かって行ってもいいかなみたいな安心はできました。こういう構造がないと、あっちいたりこっちいったりすると、たとえば大航海時代のための図を作り始めてとか、途中の図が無数にできそうで収集がつかなくなりそうだし、それかこの図を完成させないと次に進めないみたいな状態になりそうで。
フツクロウ: ホウじゃ、ホウじゃ。今回もう一つ重要なポイントは、適切なツールを使う、あるいは作るという点じゃな。
ミライ: はい。前からこれがあれば、もっと世界史にはまってた気がします。
フツクロウ: 世界史は全人類の歴史を学ぼうとする広大な分野じゃからの。世界史分野だけでも、知識のロングテールぶりはすさまじいものがあるじゃろう。それを俯瞰し、かつ生き生きした詳細にも目を向けるためには、ロングテール理論に裏付けされたツールが最適じゃろうて。
google maps API では、まさに2倍ずつの拡大で層を変えていくからの。ロングテールな情報を表すのに最適じゃろう。地図がまさにその通りであるように。
ミライ: ん? 今なんかさらっと面白いこと言いませんでした?
わお。地図に載ってる情報ってロングテールじゃないですか?