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自治体の命名権商法は「変える変える詐欺」と呼ばれ終わるのかも。
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自治体の命名権商法は「変える変える詐欺」と呼ばれ終わるのかも。

2014-05-17 01:00

     「鎌倉の3海水浴場、名前変わらず」 News i - TBSの動画ニュースサイト 

     鎌倉の海水浴場は結局名前が変わらないそうですね。

     この顛末、振り返ってみると、鎌倉市の大きな負担になっている海水浴場の維持費を少しでも賄うために、海水浴場の命名権を販売したところ、「変な名前になってほしくない」と地元企業の鳩サブレー「豊島屋」が「名前は公募します」と明言した上で買い取りました。

     (参考:当時の記事。 鎌倉海水浴場の命名権、鳩サブレーの「豊島屋」が獲得 海岸がきれいになれば… - ZAKZAK  )

     今回、公募の結果、「変えない」ことになったのです。

     これは大変象徴的なできごとだと思います。

     今後自治体が命名権を売却しようとしても、たとえばクラウドソーシングで「名前を変えない」ための募金が始まるかもしれません。ある程度反応があれば、今回の件のように地元の「篤志家」が一気に支援することもあるでしょう。
     そのような盛り上がりがあれば、一般の企業は応募することは難しくなります。それを押しのけて権利を得ても、マイナス効果になるかもしれません。
     かくして無事「名前を変えない」派によって買い取られるわけですが、これってよく見ると自治体が「お金出さないと名前変えるぞ」と市民や地元企業を脅して無理矢理寄付させているように見えてしまいます。「変える変える詐欺」と言われてしまえば、自治体は命名権販売を実行することはかなり難しくなるのではないでしょうか。

     白熱教室マイケルサンデル教授の「それをお金で買いますか」に採用間違いないんじゃないかというくらい見事な例題です。野球場のようなものには命名権販売は使えるが、海岸の名前など極めて公共性の高いものに対する命名権販売は合わないということです。今回の件をもって、今後このような応募は行われないことでしょう。

     それにしても、鳩サブレー「豊島屋」は名をあげました。日本は、お金持ちはあくどいというイメージが根強いですが、その前にお金を稼げる人はお金の使い方も上手です。こうやってここぞというときにぽーんとお金を出せるのは普段からそうなのでしょう。今回結果として今回「豊島屋」は大きく名を上げ、穿った見方をすれば極めてお得な広告になったとも言えます。でも、「豊島屋」や久保田陽彦社長は、そんな広告効果を呼んで行動した訳ではありません。

     なぜなら、普段からそういうお金の動かし方をしているからです。今回も普段のようにお金を使ったら、いい結果が出ただけです。

     普段から人を幸せにするモノを売っているし、普段から人を幸せにするモノにお金を使っているのです。だから、お金が集まって来ます。これで、鳩サブレの売上が伸びて豊島屋に集まったお金は、また誰かを幸せにするために出て行くのです。お金のいいところが良く出ている事例だと思います。

     普段はどうしてもお金を汚く集めたり使ったりする話ばかりが話題になってしまうので、 
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