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地域イノベーションが阻む「若い女性がいなくなる。」(その1)の続きです。
最近、今後若い女性が地方からいなくなるのではという話題を時々みますが、高齢者の住みやすい街が全国にできていくことで、歯止めがかかるのではないかという話でした。地方には仕事がない!という問題がありますが、地方の銀行は地元に産業を興していくように追いつめられており、状況は変わりつつあるのではないかと考えられます。
ちょうどその後大手銀行も追いつめられているという記事を見つけました。
焦点:追い詰められる銀行、商業銀行モデルが転換点 | 日銀特集 | Reuters
4)地域経済の自立
世界の流通が整備されるにつれ、リカードの比較優位の法則に従って、どんどん分業が進みました。お互い得意な物を作って交換した方が経済発展するよねと。実際世界の経済はどんどん発展しましたが、一方でだんだんと一方的な分業化は弊害を生み出しました。
かつての車の街デトロイトはいまや廃墟で有名です。街丸ごとひとつの産業に傾倒してしまったために、それが変調してしまったことで街ごとおかしくなりました。最盛期には180万人を超える人口でしたが、今では70万人です。札幌市が岡山市くらいになった感じです。
地域ごとに主力産業があることはもちろん大事ですが、地域ごとにバランス良く抱えるべき産業もあるのです。たとえば、
序章 | 池上彰が明かす! イスラムビジネス入門 パキスタン編
にこんな一節があります。
農業が強い、食料自給率が100%を超えている、というのは、日本で考えるとどうでしょう。野菜など、地元で一番得意なのばかり作って全国に売り、後の野菜は外から買うのが比較優位スタイル。実は途上国が発展するときの必要条件です。というのも、食料が自分たちで調達できないと、海外から輸入しなければならず、その結果、人件費が高くなってしまうからです。
一方で、他の野菜も地元の気候にあった品種を主に地元用に作るというスタイルもあります。地産地消なら多少形が悪くても問題ないでしょうから、廃棄率も少なく、消費者はメジャーな品種とはちょっと違う野菜を楽しめます。
両者を比較すると、理論的には前者つまり、それぞれの地域が得意なものに集中した方が生産性が高く、GDPは大きくなります。でも、集中させていれば、ずっと成長し続けると言う訳でもありません。分業してしまった後は、それぞれが独自に生産性を上げる必要があります。高度成長が終わった今、分業する・しないでちょっと生産性は変わるかもしれませんが、ひたすら分業を押し進めることで成長を確保するというステージはとうに終わっています。
一方で過度の分業による弊害も出ています。
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