普段[S]の水曜ですけど、前回の勢いで通常運転で。
前回は、
ソーシャルラーニングアプリで暗記は激変する
で、「えいぽんたん」という無料アプリで普通のソシャゲのように楽しめる英単語暗記ツールが出てきたことを紹介しました。以前にはパズルを解くことで方程式が解けるようになるアプリ dragonbox を紹介しました。
このようなことが進むにつれ、今後私たちの持っている義務教育のイメージは根底から覆されていくことになります。
そんな世界を想像するには、まず以前バズったこの記事が好都合です。
所ジョージさんの名言「苦労とか努力っていう人はたぶん才能ないんだと思う」から考える諦めの重要性
この記事で所ジョージさんの
苦労とか努力っていう人はたぶん才能ないんだと思うよという言葉が紹介され、多くの人が賛同していました。しかし、以前も
所ジョージさんの「〜才能ないんだと思う」は正しいけど間違い
でも取り上げたように、それはそんな当たり前なことではなく、まさにソーシャルラーニングアプリ「えいぽんたん」はこの言葉に真っ向から反発する挑戦なのです。
このアプリを使うことで今まで英単語の暗記に苦労していたのに、さくっと全41ステージ、4100語をコンプリートする人がきっと出てくることでしょう。苦労とか努力とかすることなく、ただこのアプリにはまるだけで。
では、この人に英語の才能はあるのかないのか? そんなことを真面目に議論することが今後ばかばかしくなるのです。
つまり、山に登る道はいくつもできるし、そのうちの一つの道がうまく登れなかったからといって、その山に登れないわけではないという時代になってしまったのです。
前回も書いた通り「えいぽんたん」は高価な学習教材ではありません。広く普及したスマホの基本無料のアプリです。友達がやってたから入れてみたら予想外にはまったなんてことが、今、日本のあらゆるところで起こっているのです。
したがって、勉強は、相性のいいアプリに出会えればそんなに大変じゃないよということが、広く認識されるようになっていきます。
この瞬間に教育が大きく変わっていきます。なにしろ今はちょっとがんばれば誰にでもアプリが作れてしまいます。ということは、自分の子どもがなにか勉強でつまづいていたら、そして社会に出回っているアプリもどうもなじまない、となったら、親が、その子に合わせたアプリを作ってしまおうという発想になっていきます。
一度新しい勉強アプリが開発されれば、社会はそれから先ずっとその手法使うことができます。
特になんらかの(学習)障害がある子には、その子に合わせた手法やアプリが作られることが最近増えていて、でもそれは健常者にとっても分かりやすくて広まっていくということも見られます。最近だと声かけ変換表がそんな例でした。
そうやっていろんな教材が増えていけば、誰もが自分に合うやりかたで山を登ることができるようになるのです。
かくして、落ちこぼれは減っていくでしょう。誰もが100点を取るという意味ではありません。誰もが50点以上取れるようになるということです。
そんな社会が本当に来るのか? 人間なんてそんな変わらないんじゃないのかと思うかもしれませんが、かつて識字率はどうだったでしょう。