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「絶対に幸せをつかめる結婚相手」はコロンブスの卵ではない
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「絶対に幸せをつかめる結婚相手」はコロンブスの卵ではない

2015-02-25 00:30


     バツ3女性がたどりついた、「絶対に幸せをつかめる結婚相手」の説得力がすごい | ログミー[o_O]  

    という、プレゼンが評判のようです。

     プレゼンターのトレイシー・マクミランさんは、三度の結婚と離婚を経て、自分自身と結婚してつまり自分を丸ごと受け入れてうまくいくようになったという話です。その上でそこに恋人や配偶者、仕事、その他外的要因が加わると、人生の完璧度がアップするだろうと。

     一見コロンブスの卵的な提案で、「そうか!他人でなく自分を愛せばよかったのか!」と思わされます。

     しかし、そこには大きな大きな落とし穴があります。

     自分を愛することは他人を愛するよりもはるかに難しいからです。トレイシー・マクミランさんは三度の離婚やその他の経験を通して、他人をたくさん愛し、そうしてようやく自分を愛することができるようになったのです。

     ヒトは自分の顔を鏡などを使わないと見ることができません。鏡で自分の顔をじっと見ることはできますが、普段どんな話をしているときにどんな表情をしているかはそれでは無理です。知り合いがいつもどんな表情で話しているかはいつも見ているというのに。

     それと同じように自分を愛するということは、とても難しいことです。

     もし、配偶者に「これから一生君を愛する」と言えば「ありがとう私もよ」とか「なに突然ばっかじゃないの」とか黙って顔を赤らめるとか反応があることでしょう。
     もしも、なにか不幸があり、その相手が植物状態でなんの反応もないとしたら、それでも「これから一生君を愛する」と語りかけているとしたら、それは映画のワンシーンのような美しくしかし残酷なシーンです。

       さて、自分に「これから一生君を愛する」と語りかけるとき、その自分はどんな反応をするでしょうか。今語りかけてみてください。多くの場合、なにも反応はないのではないでしょうか。

     そこに生きていて、ちゃんと意識もあるのに、何も反応してくれない、まるで植物人間のような自分がいるのではないでしょうか。

     自分を愛するということは、そんな自分を丸ごと受け入れなければならないということです。

     どんなに変わってほしいと願っても、なかなか変わらないし、返事もしない付き合っていても、虚しいが先に来るような相手です。

     それは他人がいなければ自分を愛せばいいじゃないなんて生易しいことではないのです。

     「え、でも」と思う人もいるのではないでしょうか。今は「自分可愛い」いわゆるナルシシズムの檻から出て来ない人が多いとか言われています。自分好きな人が多いんでしょ?

     しかし、これは、「自分を愛する」こととは、正反対です。

     「檻」という言葉が象徴するように、ナルシシズムの檻から出てこない人は、自分で自分のありたい姿を思い描いて、自分はそうだと思い込んでいるだけで、自分をまるごと受け入れることとは正反対のことをしているのです。
     
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