まずは、一枚のグラフから。
これは、日本銀行の『人口動態の変化とマクロ経済パフォーマンス ―日本の経験から―(2012)』という資料から取ったもので、元は厚生省、国立社会保障・人口問題研究所のデータから作られた「日本の出生率予測の修正状況」です。
なんでこれを出したかというと、このグラフは、2002年までの推計が載ったグラフが出回ってるみたいで、まあどんどん下がっている実に悲観的なグラフになっています。だからこそ出回っているのでしょうが、それはもう10年以上前。その後2006年にさらに下がったものの、2012年には回復をしています。
今更 2002年のものを見てどうのという場合ではないので、なるべくこちらを見るのがいいのではないかと思います。
関連して、出生率推移について、1990年からのグラフを載せておきます。国立社会保障・人口問題研究所のデータを元に作成しました。
2005年まで減少傾向でしたが、その後増加傾向になり、1995年くらいのレベルまで回復している様子がわかります。
この推移については、たとえば、
日本の出生率と出生数をグラフ化してみる(2015年)(最新)
に長期のものと、ごく最近のものが載ってたりいろんなところにグラフがありますが、ちょうど上くらいの期間が載ってるグラフがなかったので作りました。
それにしても、このV字回復は、どうして起こったのでしょうか。残念ながら出生数の方はまだじりじりさがっているため、あまり話題になりません。出生率のグラフはさっきのリンク先にも載っています。
でもこれかなりのV字回復だと思うんですよね…。
さすがに詳しいことはわかりませんが、手かがりになるような資料は発見しました。
女性の労働力参加と出生率の真の関係について
という2005年のレポートです。