最近話題になったこの記事、複雑な心境になった人多いのではないでしょうか。
義手・義足の“欠損女子”に会えるバーに潜入 障害は「かわいい・かっこいい」|ウートピ
彼女は元々コスプレ好きで、欠損してからもコスプレ写真をサイトにアップしていたところ、sguts氏にスカウトされたそうです。「最初に『欠損の写真を撮ってる』と連絡があったときは、『え!? そんなジャンルがあるの!?』と驚きました。で、モデルになってイベントとかに出してもらうと、ファンの方もたくさんいることを知りました。正直に『いやらしい目で見てもいいですか?』と聞かれたこともありますよ。でも、ひとつの萌え要素としてそう思ってくれているんだから、全然平気。何をそういう目で見るかは個人の自由ですし。そもそも、欠損している私を認めてくださっていること自体が、嬉しいんです」
"欠損"を「かわいい」とか、なんて異常な趣味なんだと思わずひきそうになりますが、落ち着いて考えると、「かわいい」ってなんだ?と考えさせられます。(たとえば乙武氏の「欠損女子バー」についてのツイート - Togetterまとめ が参考になります。)
たとえば、
片手を事故で失ったという琴音さんが、つたない手でお酒を注いでくれというその姿は、片手がないのに懸命にサービスを提供してくれる姿には心打つものがあるでしょう。
それは、人間や動物の赤ちゃんの「かわいさ」に通じるものがあります。子犬がお腹いっぱい食べ過ぎて、立ち上がれなくなってる姿とか、本人には悪いけど、もうかわいくって仕方ありません。子供の失敗も笑っちゃ悪いけどほほえましくて笑ってしまうことも、よくある光景です。
それを言い換えると、自立できないものの不完全な行動にかわいさを感じるということです。赤ちゃんの仕草がかわいく見えるのは、「守ってあげなきゃ」と母性本能がくすぐられ、手厚く世話をするように仕組まれた本能だ、とは、よく言われています。
"欠損女子"の記事を読んでいると同じ構造が見ることができます。フック義手でぎこちなくお酒を注いでくれる姿を男性が「かわいい」と感じれば、それは「あ、この子俺が守ってあげなきゃ」という気持ちにつながっていく可能性があります。片手がないとなれば、普通より結婚が難しいかもしれませんが、こんな風に「かわいい」と見せられれば、「守りたい」という男性が現れるかもしれません。
手足がないのをこんな風にかわいく見せようとすることは、女性には正視できない人もいるでしょうし、男女でより対等な関係を望む男性も憤りを感じるかもしれません。
でも、父性本能をくすぐられたい人には、