行く年来る未来 2015 〜誰も信じない真実〜(その2とその3の間) の続きです。
ミライ: こんにちは! 昨日はすこし脱線しましたが、ということで、今日こそ(その3)です。
フツクロウ: ホッホ。ワシがおらんかったがの。
ミライ: まだ言ってるw ささ、気をとり直して、「誰も信じない真実」の第2番目お願いします。
フツクロウ: ホウするかの。2番目は
GDP 0 成長が普通になる
じゃ。
ミライ: おお。全5回のシリーズでお送りした、
日本のGDPが増えなかった真の理由がわたしたちを豊かにする(その1)
ですね。
フツクロウ: ホウじゃ。
ミライ: これは確かに信じてもらえないですよね。毎年 GDP が上がった下がったで大騒ぎしてますし。
フツクロウ: ホッホッホ。しかし、もう実際成長しとらんからの。
ミライ: はい、20年間、GDPと給与総額が変わっていないというグラフが印象的でした。
フツクロウ: では、我々の暮らしが豊かになっていないかというとそんなことはない。 iPhone は新しいモデルが出ても、値段はほとんど変わっとらんが中身は恐ろしく進化しておる。
もし、世の中すべてのものが、値段を変えずに中身をどんどん進化すると、GDPは全く上がらないが世の中は進化するということになる。GDP 0 成長は、GDPという指標が増えないだけで、それだけで社会が豊かにならないというわけではないんじゃ。
ミライ: 確かにモノの値段が変わらなかったからといって、同じ生活水準というわけではないですね。20年前と今で……。
フツクロウ: ホノ通りなんじゃ。日本は、20年くらい前から、モノやサービスの値段をあげないという社会に移行したと言えるのではないじゃろうか。ホレ、これを見てみよ。
ミライ: えーと、「資料:GLOBAL NOTE 出典:IMF」で作成したグラフですね。アメリカ・ドイツなどが数%の物価上昇率で組みつほぐれつしているところを日本は0をうろうろですね。なんかすごい。
フツクロウ: ホじゃろ? 日本は20年くらいモノの値段が上がらない、むしろ下がるという時代を経たんじゃ。それでも、まあわしらはそれなりに生きておる。
じゃから、「これはこれでいいんじゃね?」と考える時期に来たんじゃないかの。
そもそも、今の「ずっと成長し続ける」経済モデルは、持続的なモデルなのかの。
ミライ: 毎年きっちり2%ずつ成長する、給料も物価も2%上がるとしたら、0成長とあんまり変わりませんもんね。
フツクロウ: ホじゃ。我々の生活にとっては、むしろ物価が変わらないという前提の方がよほど将来が見通せ、つまり安心して暮らせる。
ミライ: でも世界のモノの値段が上がったら変えなくなってしまいます。
フツクロウ: それは輸入してしたものを国内で作ることになって、むしろ好都合じゃの。石油などの資源の高騰が困るが、資源の値段は自然エネルギーやリサイクル技術によって上がりにくくなっておるからの。じゃから、むしろ自国の通貨を安くしようという、通貨安戦争が起こっとるくらいじゃ。
じゃあ誰が困るかという話を「日本のGDPが増えなかった真の理由がわたしたちを豊かにする」のシリーズでやったんじゃの。
ミライ: はい。それは、毎年一定の上昇があると、それを利用してもっともっとお金を増やせる仕組みがあるという話でした。
フツクロウ: ホじゃ。日本はその仕組みに No! を突き付けとるというのが現状ではないかの。全体で一定の上昇があるなら、それをレバレッジにして、もっとお金を増やすことができる。じゃから、格差がどんどん増えるんじゃよ。
我々は社会をどんどん豊かにしたいし、そのために頑張っておるが、じゃからといって、物価を上げる必要はない。同じ値段でより進化させればいいだけじゃ。