岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/01/26
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2017/12/31配信「2028年はこうなる!?大晦日の夜に、岡田斗司夫が大予想!」の内容をご紹介します。
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2017/12/31の内容一覧
- 2028年は、こうなる!
- 10年後の世界の概略
- 2028年、ユーチューバーはどうなる?
- 配信は「ナマモノ」である必要はない
- 2028年、アイドルはどうなる?
- 4タイプ「司令型のマンガ家の特徴」
- 2028年、Amazonはどうなる?
- 2028年、ニコ生はどうなる?
- お正月に遊びたいオモチャ、「ホワイトベースのプラモデル」、『スタートレック』のブリッジ
- さいとう・たかをのSF大作『デビル・キング』
- 戦争映画『太平洋機動作戦』、『ブルーマックス』、『西部戦線異常なし』
- アメリカ軍による無茶な単独東京爆撃を描いた『東京上空三十秒』
2028年、Amazonはどうなる?
それでは、「2028年Amazonがどうなっているか?」という話を始めようと思います。
Amazonというのは何かというと、元々は「ネットの古書店」だったんですね。つまり、古本屋だったんですよ。
ネットで有利なこととは何かというと、みんなが欲しがるベストセラーではなく、専門書とか学術書を売ることなんですね。
例えば、こんな珍しい本がアメリカの西海岸の片田舎で見つかったけども、欲しがる人は近所にいない。でも、世界中で探せば100人くらいの人達はメチャクチャ欲しがる。その100人というのは世界中バラバラな土地に住んでいるんだけど、それを手に入れるためだったら、わりと高いお金を払ってもいいと思っている。
「こういった人に、どうすれば欲しい本を届けることが出来るだろうか? 売ることが出来るだろうか?」というところから始まったのがAmazonというものだったんですね。
こらへんは「ロングテイル現象」というふうに言われたりしました。まあ、ここら辺の定義は、ネットで調べてみてください。
要するに、こういったように、多品種、少数販売というのが、最も得意なんですね。
そして、そのAmazonが最近、始めたのが「Amazonビデオ」というサービスですね。僕は、これがYouTubeを最終的に潰すことになるんじゃないかと思ってるんですけども。
実は今、僕らが自分たちでユーチューバー的に作った5分とか10分くらいの映像を、Amazonで売ることが出来るんですよね。作った動画をAmazonに登録すれば、「Amazonのプライム会員に無料で見せて、それを見た人数によって配当を受ける」ということも出来るし、「個別に売る」ということも出来る。
例えば、このニコ生ゼミの限定版の部分を、1回の視聴につき200円くらいで売ることも出来る。限定版1回分の視聴が200円だから、1ヶ月4本見ると800円。それと比べれば、月500円で見放題のニコ生チャンネルに入った方がお得ですよ、と。そういう商売の仕方も出来るんですね。
そういうふうに、過去の僕の講演や対談というものを、Amazonビデオとして売ることも出来る。
これが、去年、一昨年くらいからAmazonが始めたサービスなんですけど。「こいつがどんどん伸びてくると、YouTubeもいよいよ危なくなってくるな」と、僕は見ています。
しかしですね、Amazonが本質的に得意としているのは、あくまでも「多品種・少数販売」なんですね。
もう、1つ1つがバラバラで、いろんな種類のもの。そして、少数。たった1個しかなかったり、5個とか、10個しかないもの。そういうものを、世界中に範囲を広げて、欲しい人に売るということが、最も得意なんです。
そして、こういった利点に最も合致しているのは「不動産取引」だと思います。
不動産取引というのは、究極の少数取引、1対1の取引なんですよ。
その上、今、日本で最も不透明な取引というのは、僕は不動産業界だと思っています。不動産業界というのは、売りたい人も買いたい人も、貸したい人も借りたい人も、全部、不動産屋に利用されるだけの場なんですね。
今、『正直不動産』というマンガがちょっと評判になっているんですよ。1月に単行本の1巻が出るので、読んでいただければわかるんですけど、「不動産屋というのは基本的に悪い人しかいない」という世界観で描かれているマンガなんですね(笑)。そんな中、主人公は、ある日、嘘が言えなくなってしまった。さあ、どうやって不動産屋業界で生き残るのかっていうマンガなんですよ。
そんなマンガが出るくらいだから、不動産屋というのは悪人……とは言いませんが、全員が嘘つきなんですよね。面白いですよね。
なので、それを利用する人は、売る人も買う人も、全員、不動産屋に利用されているわけです。だから、不動産屋というのは若くして給料が上がりやすいし、同年代で見た場合、一番良い服を着てるのもやっぱり不動産屋になるんですけども。
ところが、この不動産の営業というのは免許制だから、自由競争が起こりにくいんです。
でも、この「免許制で自由競争が起こりにくい」という状況が崩れて行っている世界というのが、この15年間の日本なんですね。
医師免許とか自動車免許とか、そういう免許は最後まで残るかもしれません。しかし、医師免許というのが残っても、「病気になった時、どんな薬品を買えばいいのか?」というデータベースがどんどんオープンになれば、もう、僕らは、昔ほど医者に掛かる必要はなくなるんです。
すでに、病気になった場合も、大抵はネットで対処法を調べて、どの薬を買えばいいのか調べることが出来るようになっています。なので、病院に行くと、ネットを使うのがあまり上手でないおじいちゃんおばあちゃんと、あとはネットでは解決できない状態の人がいるという状態になってるんですね。
医師免許は最後まで残るでしょう。自動車免許も自動車免許というものがなくなることはないでしょうけども。自動運転の技術とかが次々と進歩していったら、自動車免許の要らない移動方法というのが、抜け道みたいに増えてくるわけですね。なので、無効化していく。
それと同じように、こういった規制が次々と外されていく世界で、10年後くらいに僕はAmazonが不動産事業に本格的に手を出して、不動産業界が変わっていく世界が来るんじゃないかと思っています。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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