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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「ヘタクソな作品はネットに公開すべき?すべきじゃない?」

2018-04-11 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/04/11

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2018/03/25配信「押井守著『誰も語らなかったジブリを語ろう』を岡田斗司夫が語る!」の内容をご紹介します。
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    2018/03/25の内容一覧

    Q「下手な作品をネットに公開してもいいものでしょうか?」

     クリエイターの方からのお便りです。


     うまく出来てる作品じゃなく、下手な作品やうまく出来ていない作品を人に見せたり、ネットに公開することを理論的に肯定するにはどうすればいいんでしょう?
     「こういうのもネットなどに公開したい」と思う反面、「こんなの見せてもね……」となってしまって、公開に踏み切れません。


     コミコンみたいなアメリカのファンイベントに行ったら、よく、現地の同人作家みたいな人がサイン会を開いているですけども。
     そういった、アメリカの同人作家って、pixivみたいなところで活動している日本のクリエイターと比べると、本当に、かなり酷いんですよ。下から数えた方が早いくらい下手なんです。
     だけど、それでも、アメリカでは、サイン会に人が並んでいるんですよね。

     なぜかというと、あの国ってやっぱり面白くて。
     日本にも絵がうまい人と下手な人がいるじゃないですか。仮にうまい人を「+100」、下手な人を「-100」、普通の人を「±0」とすると、アメリカではうまい人はものすごくうまくて、上限が「+200」くらいになるんですよ。だけど、下手な人はもっともっと下手で「-200」くらいになるんです。
     日本では、「+100~-100」みたいな分布になるんですけど、アメリカでは振れ幅がもっと巨大で「+200~-200」になっているんですよ。
     で、そんな-200とか-150みたいな人達から見たら、日本では下手だと評価される-20くらいの人でも、かなりうまく見えてしまうんですね。
     その上、そういう人達から見たら、-20と+20の見分けとかも、あまりつかない。日本ではこういった差に関してすごく厳しいんですけど、あっちでは、最低点数が限りなく低いんです。
     だから、サイン会の列に並んじゃうというのがあるんですよ。

     もう一つ、「そうは言っても、ここは日本であって、下手な作品を公開したら恥をかくよ」という意見に対して、理屈で返すとすれば、下手な絵には下手な絵の役割というか義務があるんです。
     どう言えばいいかな? うーんとね、作った作品を見せたり公開するというのは、義務だと思うんですね。非公開というのは怠慢であって、「自分の子供の出来が悪いから外では遊ばせない」というのと、僕は同じようなものだと考えているんです。
     なぜなら、下手は下手なりに、もっと下手な人がいるし、同じくらいの下手な人に対しては「あれくらいの人でも公開しているから、自分も公開していいんだ」という勇気を与える役割があるんですよ。
     これ、本当に真面目な話で、そういう役割があるので、下手であれ何であれ、描いちゃったら、出来ちゃったら、他人に見せた方がいいと思うんですけどもですね(笑)。

     これが、僕の理論的根拠ですね。
     世界レベルで見たら、自分では下手だと思っていても、実はかなりうまい方だということはよくあるし。あとは、下手なら下手なりに、もっと下手な人から「うまい!」と言ってもらえて、「自分は上手かったんだ!」と発見することもある。
     なので、まずはそういった評価の中に入っていかないと。
     別に、それでギャラが発生するというような世界でもないし、出した方がいいと思います。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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