岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/04/21

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/05/17配信「大阪都構想の今と10年に一度の傑作マンガ」の内容をご紹介します。
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2015/05/17の内容一覧

質疑/手塚治虫とアニメの「持ち出し文化」/「AKBのAV進出」と負け戦の業界/週刊マンガはやめられない?

「ブラック企業の問題が叫ばれる中でアニメの制作費の価格を下げた手塚治の判断って、岡田さんはどう思いますか?」

 「手塚治虫の判断」なぁ。
 あのね、アニメの制作費は安いんだよ。もうどうしようもない。
 それは手塚治虫があんな値段で『鉄腕アトム』を始めなかったら、東映動画あたりがその当時の金額にしていくらになるかわかんないんだけど、今の3倍あたりの予算でアニメ始めたんじゃないかというふうに言われてるんだよな。
 で、そうなったかもしれないんだけど、そうするとアニメの制作本数って減ってたと思うんだよ。
 一時期、日本でアニメっていうのがこんなに番組数が増えたおかげで、方法にしても多様性がどんどん増えて。方法っていうのは演出方法とか見せ方とか、そういうふうなものもすごい広がったわけだよね。
 アメリカも1960年代とか70年代の前半って、土曜日の朝ってアニメーションものごい、ハンナ・バーベラにせよ何にせよやってたんだけど、ディズニーが結局ピクサーで復活するまで、アメリカのアニメって死んだも同然だったんだ。それに比べて日本のアニメってものすごく多様化して進化した。
 これが、手塚治虫がこんなに料金を下げたからだというふうにも言えるわけだよね。テレビシリーズでこそ、アニメの人間ってやる気も出るし、言っちゃなんだけども『欽ちゃんの仮装大賞』的なところもあるわけだよ。『欽ちゃんの仮装大賞』って、出演する人間が自腹で出るわけだよね。
 だからなにってこともない、もう商売になってないんだけど、どんどんどんどん自分たちでやりたいことやってて、クオリティを上げてくから面白くなってくる。ニコ生とかYouTubeの動画もそうだよね。中にはマネタイズしてちゃんと儲けている人もいるんだけど。

 アニメは昔からこの世界なんだ。
 だから、作っている人間にしたら、僕が1980年代の後半にアニメ業界に入った、今から20年以上前から儲からないっていうのは、あの頃からずーっとずーっといわれてたんだ。
 それでも入ったし、有能な人は入ったし、才能のある人は入ったし、それでも表現は増えて未だに『まどマギ』みたいな先端的な作品もあるので、僕は手塚治虫は悪いことしたというよりは、テレビの中で「アニメは儲かる」っていうテレビ局側の理屈を作ってくれたという部分を評価すべきだと思うんだ。
 でなかったらさ、怪獣映画とか特撮番組って一時期すごい増えたんだけど、ちょっと視聴率が下がったらばたっとなくなっちゃったんだよ。それのおかげで特撮番組はなくなって、庵野秀明が「特撮博物館」とか「特撮の火を消すな」って言わなきゃいけなくなった。
 それはなんでかっていうと、『ウルトラマン』とか『仮面ライダー』っていうのが、そこそこの制作費ちゃんととってて、それに関わってる人が食えたからなんだ。食えるっていうのはいいことはいいんだけど、コストが上がるから視聴率がちょっと悪かったら全部ぶつっと切られて、特撮番組ゼロになっちゃうんだよね。

 それに比べてアニメっていうのは視聴率が下がっても、だって子供番組なんだから、特撮番組とアニメ番組って子供たちが見なくなる時って同じようなはずなんだけど、でもアニメっていうのは多様性を手に入れた。
 特撮番組がしょせんはヒーローもの、だよな。怪獣ものとか色んな可能性、人形劇とか『サンダーバード』みたいな色んな可能性があったのが、いちばん安くていちばん毎週できてきて、いちばんキャラクター収入のあるスーパーヒーローものしか残らなかったのと違って、アニメっていうのは少女ものもあれば、ロボットものもあれば、暗いダークファンタジーみたいなのもあれば、とすごい多様性が出たのは、制作費が安くても受けるプロダクションっていうのがいっぱいあって、テレビ局がそのおかげで保持してきたからというのがある。

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