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岡田斗司夫プレミアムブロマガ「『トトロ』に出てくるネコバスとは何者?」

2018-09-10 07:00

    岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/09/10

    おはよう! 岡田斗司夫です。

    今回は、2018/09/02配信「君はまだ「本当のトトロ」を知らない!『となりのトトロ』のダークサイドとは何か!?」の内容をご紹介します。
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    2018/09/02の内容一覧

    ネコバスとは何者なのか?

     まず最初に、映画の中で登場するオバケの説明をしようと思います。
     「ネコバス」と、「ススワタリ」と「トトロ一族」ですね。「トトロ一族」と書いているのは、同じトトロでも、大中小と3匹出てくるからです。
     この3種類のオバケ、本当はトトロから説明すべきなんですけど。トトロの説明は長くなるし、他を説明してからの方がわかりやすいので、他の2つから説明していきます。
     3種類のこれらのオバケは、実は3種類とも別の存在なんですよね。

     まず、ネコバスの話からいきましょうか。
    (パネルを見せる)
     この、みんな大好きなネコバス。こいつの特徴は「異常までの擬態能力」です。つまり、何かのフリをするのがうまいんですよね。
     屋根に付いているウィンカーみたいな部分がネズミの形になっているのはご愛嬌として、ドアの部分が自動ドアみたいにウィーンと開いて、ご丁寧に目がフロントライトのように輝いて、中には座席まであります。
     上の部分には行き先表示までしてあります。ここでは「塚森」と描いてあるんですけど、この行き先もカチャカチャっと切り替わる。
     この変身能力を見るに、トトロやススワタリといった他のオバケとは別レベルの「作り込み」というか、まるでオモチャみたいな感じがするオバケなんです。

     でも、それも当たり前の話で、このネコバスの正体というのは、人を化かす「化け猫」なんですね。
     高畑勲は「人を化かす動物というのは、狐と狸と一部の猫だけだ」と『平成狸合戦ぽんぽこ』の中で言っているんですけど、ネコバスはその1つである化け猫なんです。
     というわけで、『となりのトトロ』に登場する3種類のオバケのうち、ネコバスは化け猫。つまり、妖怪ですね。

     宮崎駿がインタビューの中で答えた設定によると「今はバスに化けている」そうなんです。
     じゃあ、バスに化けるようになった前は何に化けていたのかというと、江戸時代には「駕篭かき」に化けていたそうです。
     いわゆる、お侍さんとかが移動する時に使う駕篭です。人足が前後に2人いて、真ん中にある駕篭を持って走るという、あの駕篭かきすべてに化けていたそうなんですよ。なかなか器用ですよね(笑)。
     彼らは、そうやって人を騙して遊んでいたんです。「薄暗くなってきたので、江戸で駕篭に乗ったら、30分も乗ってないはずなのに、降りたら鎌倉に着いていてビックリした」とか、そういうイタズラをするような化け猫なんです。
     そんな化け猫だからこそ、人間にバレないように、ディティールまでメチャクチャ細かく真似るわけですよ。

     これは、ジブリ美術館の中だけでやっている『メイと子猫バス』という作品です。
    (パネルを見せる)
     この作品で化け猫達は、細長く巨大な電車に化けたり、後ろにスクリューのついた船に化けたりしてるんですよね。

     こいつらは、これらの変身を「人をからかって遊ぶ」という「趣味」としてやってるんですよ。
     波止場に行って、「あれ? 俺の船どこだっけ?」って慌てて船に乗ったら、違う土地へ連れて行かれる、とか、電車に乗ったら違うところに連れて行かれる、というイタズラのために化けているんです。

     つまり、これって、『ゲゲゲの鬼太郎』の「幽霊列車」みたいな話なんですよ。
     だけど、『ゲゲゲの鬼太郎』の幽霊列車が「自分が乗った列車が、知らないうちに地獄に着いてしまって、もう帰れませんよと言われる」という怖い話であるのに対して、宮崎駿の解釈はそうじゃないんです。
     「いや、妖怪というのはそうじゃなく、もっとイタズラするような存在なんだよ。すぐに「死ぬ」みたいな安直なイメージで捉えるのは違うんじゃないか?」と思っているんですね。
     宮崎さんの解釈によると、こういう化け猫というのには、まず「化けたい!」という欲求があって、その次に「人を騙してイタズラしたい!」というのがある。だから、こういう面白い生物になるんですよ。

     僕が『トトロ』関連の記事をいろいろ見た中で見つけた面白いことが、「宮崎駿は、水木妖怪とか百鬼夜行の妖怪図とかが、あんまり好きじゃない」ということなんですよね。
     「好きじゃない」というのは「水木妖怪が嫌いだ」という意味ではないんですよ。どうやら、日本人のすべてが、「一反木綿」と聞くと水木妖怪を頭に浮かべたり、「砂かけババア」と聞くと水木さんが描いた砂かけババアを想像するということが嫌でしょうがないみたいなんですね。
     「そうじゃなくて、俺のイメージを見てほしい!」という「絵描きの性」みたいなものが、宮崎さんにはあるんですよ。

    (続きはアーカイブサイトでご覧ください)

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