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 Vol.3で「第10図のときに▲3二銀左成ではなく不成で入るのはどうか」というコメントをいただきました(第17図)。

【第17図は▲3二銀左不成まで】
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 これも詰めろなので受けなければならない……と思いきや、△7九角の王手が有効。▲同玉(▲同金)は3筋に飛車を打ち、3四の金を抜くことができます(第18図)。

【第18図は△3九飛まで】
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 次に▲2一角としても△1一玉で、なんと打ち歩詰め(第19図)。先手に攻めが続かないのでこれは後手勝ち確定です。▲3二銀左成で入っていれば、金を取られたところで▲2二銀成で詰むのですが。

【第19図は△1一玉まで】
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 とはいえ、これも正しく応じられると後手の苦しい展開が続きそうです。すなわち△7九角に▲9八玉と逃げれば詰めろが続かないので(第20図)、結局受けに回らなければなりません。

【第20図は▲9八玉まで】
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 ここで2三の地点をどう受けるか。
  • △1一桂:大悪手。▲7九金と角を取る手が▲2一角までの詰めろで、飛車を打っての金を抜く筋が無効に。
  • △2二香:▲同銀成△同玉▲2三金△1一玉▲1二香まで。
  • △2一香:▲2二歩と合わせられる。
  • △2四成銀:▲同金と取られる。△同歩は▲2三銀打から即詰み。
 ではこれまでのように△1四角はどうかというと、結論から言えばダメです。なぜなら先手玉を詰ますために取っておきたいからです。実は先手玉が9八に移動したことで、変化によっては角を使っての即詰みのチャンスがあります。
 次回に続きます。