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杉作J太郎責任編集
週刊現代芸術マガジン#047
2013年3月6日号
Wednesday Night GGM
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《目次》
《01》緊急特報
衝撃の重大発表!
杉作J太郎(本誌編集長)×玉木竜馬(本誌編集部)
《02》ラーメン大全
ラーメンたちの挽歌
四杯目『剛力彩芽ちゃんと杭州飯店』
佐藤隆輔
《03》現代音楽
見た。聴いた。書いた。vol.4
高木JET
《04》労働賛歌
どかちんレポート、その七
ジャッキー喧嘩コブラ拳
《05》『夕景を見ているか?』
撮影/杉作J太郎
《06》芸術発見伝
鞆の津ミュージアムのショナイでお願い!
第5話 嗚呼、受験戦争
櫛野ターゲット
《07》思想
杉作J太郎のティータイム
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《01》緊急特報
衝撃の重大発表!
杉作J太郎(本誌編集長)×玉木竜馬(本誌編集部)
杉作:玉木くんお疲れ様。
玉木:お疲れ様です。
杉作:いやー、もうね、体調悪いんだよ。
玉木:ええ。本当、大丈夫ですか? 本当に心配です。
杉作:本当、僕自身は心配通り越えてね。
玉木:はい。
杉作:諦めっていうかね、諦めを超えたね、攻撃の境地にきたよ。
玉木:ええ。
杉作:攻撃っていうかね、なんていうんだろう。この世に生まれてきたのはなぜだろう? みたいなね。
玉木:ちょっとそういう。弱りすぎてってことですか?
杉作:いやいや、あのね、そう。だから君にちょっとまだ話してなかったんだけどね。
玉木:はい。
杉作:決定したんだよ。
玉木:え? なにがですか?
杉作:この『週刊現代芸術マガジン』。
玉木:はい。
杉作:これがいま週刊っていうふうになってまして。
玉木:ええ。
杉作:で、隔日刊なんていって。
玉木:あー、はい。
杉作:でもやっぱ週刊なのかな? とか。なんて呼べばいいんだろう? みたいなややこしい状態ですけど。
玉木:はい。
杉作:やはり、いずれは日刊への道っていうのを。
玉木:それは目標で聞いてますけど。
杉作:うん。やはり人間は目標がないとさ。
玉木:はい。
杉作:で、ゆくゆくはこの日刊への道を経て、いわゆるいまある、朝日、読売。えー、なに? 産経、毎日。東京新聞。あとなに? 全国の地方紙。
玉木:ええ。
杉作:普通に新聞あるよね。
玉木:はい。
杉作:新聞並のね。新聞っていうのはニュースとか載せるものだけど。
玉木:はい。
杉作:新聞だとどうしても家庭欄とかさ、文芸面とか。ま、名前の呼び方知らないですけど。それがどうしても閑職っていうかね、左遷された先みたいになってる。
玉木:あー、はい。
杉作:新聞社が出てくるドラマ見てても、「ひとり家庭欄に欲しがってるぞー」なんて言われて、警視庁記者クラブの寺尾聰さんがビックリしたりしてね。死に物狂いで捜査したりしてましたけど。
玉木:はい。
杉作:やっぱね、僕、毎日届くのがもちろんニュース。もちろんニュースはそりゃ毎日届いたほうがいいんだけど。
玉木:ええ。
杉作:それ以外のものが毎日届いてもいいじゃないかとは思うんですよ。
玉木:あー、はい。
杉作:で、僕はそれを芸術っていうかね。芸術ってことないけど、いわゆるスポーツ新聞は芸能欄があるじゃないですか。
玉木:はい。あります。
杉作:でも一応スポーツ新聞ってことになってるでしょ。
玉木:そうですね。
杉作:あれも昔からなんで。たとえばね、アイドルの情報だとか、映画の情報だとか、高倉健さんの話とかそういうの見たいときスポーツ新聞買わなきゃいけない。
玉木:はい。
杉作:でも「スポーツじゃないじゃないか」っていつも思ってた。で、僕ね、芸術、芸能、もう本当現代芸術ですよ。その新聞をとにかく創刊したいんですよ。
玉木:あー。
杉作:メルマガをね、始めたときには別にそこまで考えてなかったけど、やっぱりこの厳しい作業とね。
玉木:はい。
杉作:みなさんからのたまにいただくメッセージとか、メールとかそういうのいただいていると「ああ、必要とされてるな」と。「俺はこれはやるぞ」と。おまけにもう残りの人生はあと何十年あるか、それとも何年かしかないのか知らないけど、映画もやりたい、アニメもやりたい、結婚もしたい、農業もやりたい、食堂も出したい、でももうひとつやっぱりやりたいのは僕はそれなんですよね。
玉木:はい。
杉作:芸術、芸能。これがメインの新聞をとにかく出したい。
玉木:はい。
杉作:週一回でもいいっていうひとの気持ちもありがたいしね。
玉木:はい。
杉作:僕が体調悪いからさ、休んだらいいっていう意味で言ってくれてるんだとは思うしね。ま、そうじゃない。本当に読む気がしないのかもしれないけど。ま、なんぼ止めようと。
玉木:ええ。
杉作:もうね、やろう。
玉木:ええ。はい。やる?
杉作:日刊への道ということでね。
玉木:ええ。
杉作:いきなり日刊は我々も急にはしんどいんで。
玉木:ええ。
杉作:まずは今週末から。
玉木:はい。
杉作:土曜版が。
玉木:え?
杉作:創刊されることになりました。
玉木:ええー? え?
杉作:そのつもりで。
玉木:本当ですか? えー、ちょっと待ってください。
杉作:そのつもりで原稿の発注ならびに調整とか執筆に入ってますから。週四回と。
玉木:週四回になるんですね。
杉作:土曜版が始まります。Saturday Night fever。あ、違うね。Saturday?
玉木:Saturday Night GGMですか?
杉作:そう。Saturday Night GGMが始まります。
玉木:あ、もう始まるんですね。
杉作:別名「サタデーナイトフィーバー」が始まりますから。
玉木:別名で。土曜日版は。
杉作:土曜版だけ、将来的にはね、編集はジョン・トラボルタと。ジョン・トラボルタに編集してもらうと。
玉木:ははははは!
杉作:それぐらいの話なんですよ、これはもう。
玉木:すいません、どういう話なのかわかんなくなっちゃいましたけど。ビックリしすぎて。
杉作:とにかくね、現代芸術を毎日届けたいんです。
玉木:はい。
杉作:で、ゆくゆくは普通の事件とか、陰惨な事件とか、政治家の宣伝とか、そんなのばっかりしか載ってないような新聞と並んでもう本当に楽しい、読んだら楽しくてなんか生きる希望が本当に湧いてくるような芸術、芸能。現代芸術をね。
玉木:はい。
杉作:ま、現代芸術っていう名前がちょうどいいのかどうかわからない。これも変わるかもしれない。その頃には。
玉木:あー、はい。
杉作:なんせそういう楽しいものを届ける新聞を毎日出す。これをとにかくやっていきたいので、ま、ひとつ頼むよ。
玉木:ええ、わかりました。
杉作:だから君も日高屋のバイト。
玉木:え?
杉作:ちょっと減らすように。
玉木:ええー?
杉作:頼むよ。
玉木:ええー!
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《02》ラーメン大全
ラーメンたちの挽歌
四杯目『剛力彩芽と杭州飯店』
佐藤隆輔
かつて『仮面ライダー』のライダーキックを真似た子どもたちの怪我が相次ぎ社会問題となったため、ライダーキックを真似する子供たちを登場人物が注意するというシーンを劇中挿入して注意を呼びかけたことがあるそうです。時代は廻り、最近になってまた同じようなケースの悲劇を多く目にしています。そう、剛力彩芽さんのショートカットを真似して大変な事になっている女性が世間に溢れかえっているのです。
剛力さんのブレイク以降、ショートカットブームが到来しているそうです。ヘアカタログなどを見るにつけ剛力さんの髪型を研究したページをよく目にします。過去にショートカットの人気女優やモデルは沢山いました。数年前に堀北真希さんがブレイクしたときや、長澤まさみさんがバッサリとショートカットにしたとき、彼女達の髪型を真似る女性はそんなにいなかったはずです。ただ、剛力さんには「私にも真似できそう」と女性達に思わせてしまう親近感というか敷居の低さというか、隙のようなものがあります。その隙こそが剛力さんの魅力なんだと思います。
剛力さんの人懐っこい笑顔には、我々と剛力さんの距離感を狂わせてしまう魔力があります。まるで近くにいるような存在と錯覚してしまう。「真似できそう」と思ってしまう気持ちも分かります。しかしそれは錯覚です。我々が脳内で創りだした剛力さんの残像です。手で触れようとすればフッと消えてしまう。そこに剛力さんはいません。
『仮面ライダー』のように剛力さんも劇中挿入やテロップで視聴者に注意を呼びかけることを提案します。
剛力さん主演のドラマの始まりには「剛力さんを見るときは、部屋を明るくして、かけ離れた存在として見てください」というようなテロップを入れるべきだと言ったら大げさでしょうか? いいえ、大げさではないと思います。
剛力さんのようなショートカットを目指した方々のほとんどが、結果的に社民党の女性議員、もしくは兵藤ゆきさんのような、機能性ばかりに長けたボーイッシュな仕上がりになっている気がします(特に兵藤ゆきさんはシャワーのあと凄く早く髪が乾きそうなイメージです。小さいタオル一枚で全身拭き終わりそう)
それも仕方ありません、剛力さんのショートカットは堀北さんや長澤さんのそれよりもさらに短く切られ、少年的な印象を持たせる髪型なのだから。
それなのに、剛力さんからはボーイッシュさはおろか中性的というイメージすら湧いてきません。不思議なことに女性としての可憐さが一切失われていない。そこがこれまでのショートカットの女性とは大きく一線を画す部分ではないでしょうか。この部分はもっと評価されるべきだと思っています。だってこれは奇跡に近いんですから。だからこそ、髪が短いというだけで剛力さんを「ボーイッシュだね」とか言う人には「あなたはこれまで何を見てきたんですか?」と強く言いたい。そして喫茶店で懇懇と剛力さんの魅力を説きたい。
例えばオードリー・ヘップバーンの美しいショートカットを見て「ボーイッシュ」などと表現する人がどこにいるでしょうか? そういうことなんです……と自分で書きながら「おいおい、剛力さんはすでにオードリー・ヘップバーン級ってことなのかよ!」と興奮して立ち上がりそうになりました。
それくらい剛力さんのショートカットを安易に真似することは危険な行為です。
かつて剛力さんは腰まであろうかというようなロングヘアーの持ち主でした。その時点ですでに剛力さんは完成されていたのに、そんな美しい長い髪をあっさりと捨て、ニュー剛力彩芽を我々に見せてくれた。安住の地をよしとせず、なんのためらいもなくこれまでの実績を捨てる。なかなかできることではありません。まるで、大相撲で大変な実績を残しながら親方という座を捨て、アメリカのNFLに挑戦した元横綱の花田虎上さんのようですね……という例えは、書きながらちょっと違うかもしれないと気づき始めました。とにかく、形だけを真似しても剛力さんには到底近づけない。今日に至るまでの剛力さんのストーリーを考えてみることこそが、剛力さんに近づく唯一の方法なのでしょう。
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