「今月の家シネマ」は、アップリンク・クラウドで楽しめるオススメ映画作品を、アップリンクスタッフが独自の視点で執筆し、紹介する連載。
『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』に見る、仕事の流儀
どんな部屋でも一瞬にしてモダンな空間に変えてしまう、イームズチェア。ミッドセンチュリーのアイコンであるチャールズとレイのイームズ夫妻が生み出した数々の名作の裏には、激動の時代のアメリカを駆け抜けた二人のたゆまぬ努力と愛があった……というのはよく聞く話だが、ドキュメンタリー映画『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』では、彼らの仕事の流儀のみならず、その裏の裏の裏話を関係者のインタビューや残された資料によって明らかにしていく。
©First Run Features
「結局すべては結びつく」という理念を共有し、家具、おもちゃ、映像制作など多彩なキャリアを築き上げた二人の写真はどれも笑顔で仲睦まじく、理想の夫婦像そのもの。そんな素敵すぎる二人にも、実は危機があったと語るのは当時の仕事仲間や孫のイームズさん。
私生活も仕事も一緒となれば、当然息が詰まることもあったようで、チャールズが外に愛を求めてしまった話は生前語られなかった秘話だ。レイは深く傷ついたそうだが、この辛く悲しい出来事を語る仕事仲間に悲壮感はない。二人が最高のパートナーで、すばらしい作品が生まれたことは、揺るぎない事実だからだ。レイの最期もまた、そのことを証明している(詳しくは、本編を観て涙してください!)。
©2011 Eames Office, LLC.
本作には彼らの代表作であるシェルチェアやラウンジチェアなどの名作家具を始め、二人が手掛けた大規模展覧会、ビジュアル・コミュニケーションの力を知らしめた映像作品、二人が暮らしたイームズ邸など、各ジャンルで革新的と評された作品に関する情報も十分に詰め込まれている。
完璧のように思える夫婦の人間らしい一面を垣間みることで、イームズ作品の魅力をずっと身近に感じられるはず。
『ふたりのイームズ:建築家チャールズと画家レイ』 from UPLINK Cloud on Vimeo.
『フォスター卿の建築術』に込められた、仕事の哲学
今月ご紹介するもう一作品は“モダニズムのモーツァルト”と呼ばれるイギリス人建築家・ノーマン・フォスターのドキュメンタリー『フォスター卿の建築術』。チャールズ・イームズと同様に建築家であるフォスターはイームズ夫妻とは異なり、世界中に点在した建築オフィスを司り数多くの巨大プロジェクトを手掛けている。
いよいよ今月引っ越し開始となるアップルの巨大な新社屋「アップル・パーク」やロンドンの「ガーキン」など、世界中にハイテクなランドマークを創ってきた男が語る仕事の哲学は、目から鱗が落ちるようなものばかり。チャールズが言うように、「結局すべては結びつく」のだとすれば、フォスターの哲学があなたの仕事に役立つ日も近い。
『フォスター卿の建築術』 from UPLINK Cloud on Vimeo.
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有効期限:4月20日(木)13:00〜5月19日(金)12:59まで
『フォスター卿の建築術』[UPLINK Cloud]
・インスピレーション満載! イームズ邸拝見ツアー
・ザハ・ハディッドも一押し! 大人も遊びたい「建築オモチャ」
・お部屋のアイデア見つけたよ! 仕事がはかどる「ワークスペース」
トップ画像:©2013 Eames Office, LLC.