「今月の家シネマ」は、アップリンク・クラウドで楽しめるオススメ映画作品を、アップリンクスタッフが独自の視点で執筆し、紹介する連載。
猛暑日が続いた8月上旬、うだるような暑さに「もう二度と夏には来てほしくない」と多くの人が願ったはず。しかし、徐々に涼しくなっていくにつれ、灼熱地獄のことが少しだけ恋しくなってしまうのが人間の性。
そんな欲求にお応えするべく、夏を取り戻すような熱い音楽ドキュメンタリー2作品を紹介したい。
アフリカの伝説の音楽祭、ブラック・ウッドストックの様子を収めた『ソウル・パワー』
1974年、名物ボクシング・プロモーター、ドン・キングはザイール(現コンゴ民主共和国)においてモハメド・アリ対ジョージ・フォアマンの世紀の一戦を企画。それに合わせてのちに「ブラック・ウッドストック」と呼ばれる伝説の音楽祭が開催された。その様子をカメラに収めたのが映画『ソウル・パワー』だ。
ジェームズ・ブラウンやB.B.キング、ビル・ウィザーズなどアメリカのブラック・ミュージックを代表するアーティストに加え、世界的人気を誇ったミリアム・マケバ、タブー・レイ・ロシュローなど地元アフリカのミュージシャンが一堂に会した超豪華なこのイベントは、暑苦しいほどの熱気に包まれた。
特に、映画のトリを飾るジェームズ・ブラウンのパフォーマンスは圧巻。当時キャリアの絶頂期だったこともあり、ピチピチの衣装が張り裂けんばかりのキレキレのダンスで汗だくになりながらシャウトしまくり、自身のルーツでもあるアフリカの観客にブラック・パワーを注入した。これを涼しい顔で観ていられる人がいるなら、教えてほしいくらいだ。
サウンドで闘う、韓国の若きインディー・ミュージシャンのドキュメンタリー映画『パーティー51』
韓国の若きインディー・ミュージシャンたちを追ったドキュメンタリー映画『パーティー51』も、また違った趣きの熱を秘めている。
ソウルのカルチャー中心地、弘大(ホンデ)地区で再開発のために立ち退きを迫られた食堂「トゥリバン」。オーナー夫婦の“この場所を守りたい”という意思に共鳴し、音楽とユーモアを武器に立てこもりを始めたミュージシャンたちは500日を超える長い間、連日ライブを行った。
その出来事を通して、彼らは現代の韓国において真の意味でインディペンデントであり続けるための道筋を必死に模索していく。
日本でもじわじわとファンを増やしつつあるヤマガタ・トゥウィークスター、フェギドン・タンピョンソン、バムソム海賊団や、インディー音楽シーンのキーマンであるパク・ダハムらのライブは生々しく一見荒削りだが非常にスマート。今後の彼らの展開が楽しみだ。
部屋で激アツの音楽映画を観て、今年最後の猛暑日を楽しんでみてはどうだろう。
『ソウル・パワー』[UPLINK Cloud]『パーティー51』[UPLINK Cloud]
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プロモーションコード:RMUCSLPWR
有効期限:8月17日(木)13:00〜9月16日(土)12:59まで
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