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陶器と多肉植物を愛でる…。建築女子の花鳥風月ライフ(世田谷区)|みんなの部屋
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陶器と多肉植物を愛でる…。建築女子の花鳥風月ライフ(世田谷区)|みんなの部屋

2018-10-08 11:00
    人気連載「みんなの部屋」vol.122。部屋づくりのアイディア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスします。

    バリバリ働いて、休日も外に出かけることが大すきなアクティブ女子の部屋を見せてもらいました。

    都心にほど近いとは思えない、のんびりした雰囲気がただよう世田谷線。

    この路線がぴったりな、やわらかい空気を持つ編集者・張替安佐子さんがひとり暮らしする部屋は、コンパクトですっきり……

    かと思いきや、建築的な視点や、すきなアイテムだけが詰まった空間でした。

    名前:張替安佐子さん
    職業:建築専門誌の編集者
    場所:東京都世田谷区
    面積:20㎡ ワンルーム
    家賃:7万6,000円
    築年数:築13年

    間取り図(クリックで拡大)

    お気に入りの場所

    長年ほしくてやっと購入した、カリモクのソファ

    「せまいし、すてきなものは何もないですよ(笑)」と言いながら、駅まで取材陣を迎えにきてくれた張替さん。

    通してくれたシンプルなワンルームで張替さんの居場所となっているのは、この家に引っ越して来てから購入したカリモク60の「Kチェア2シーター モケットグリーン」。

    深いグリーンが存在感を放ちつつ、清潔感のある部屋の雰囲気によくなじんでいます。

    「ずっとこの緑色のソファがほしかったんです! 部屋がせまいので、採寸をして『これならいける』と思って、慎重に買いました(笑)。

    引っ越す前から、間取り図を描いて家具の配置レイアウトを考えたりして」

    大学で建築を学び、いまは建築専門誌で編集をする張替さんならではのこだわり方……。

    ソファの上を彩るクッションは、マリメッコ、イデー、そして昨年旅行で訪れたインドで買ったものをセレクト。

    建築関係の友人と訪れたインドでは、ニューデリー、ジャイプル、アグラ、チャンディーガルなど、有名な建築物のある都市を巡ったそうです。

    旅先で雑貨や器を購入することが多く、部屋にあるあらゆる雑貨にまつわる思い出エピソードを聞かせてくれました。

    陶器をコレクションする棚

    一口コンロのコンパクトなキッチンの隣には、食器類が収納された棚が。よく見ると、ほとんどが作家ものの陶器のようです。

    「旅先や陶器市で見つけた器を収集するのが好きで、増えすぎちゃって……少しセーブしてるくらい」

    陶器の産地である栃木県の益子には“1日陶芸し放題”というアクティビティを用意している窯元があるそう。

    棚に飾られたもののうちのいくつかは、そこで張替さんが手づくりした陶器で、今年は2回目の陶芸体験にいどむ予定だとか。

    「失敗もたくさんしますけど、陶芸は楽しいですね。焼いている間に自重に耐えきれず平らになったものもあります(笑)」

    たくさんのお皿の中でも特にお気に入りは、日常使いしている大きめの小鉢。

    「サラダ、煮物、ヨーグルトなど、いろんなものを入れやすくて重宝してるんです」


    2つある収納棚は、どちらも無印良品のオーク材ユニットシェルフ

    もうひとつの棚には、建築関係の本がぎっしり。

    「天板の数をすきに増やせるので、レイアウトしやすいですね」

    この部屋に決めた理由

    この家に住む前は、同じ家に6年間住んでいた張替さん。

    「前の家は、通っていた大学に歩いていけるという理由で決めたけれど、今度は“自分が住みたい街”に住みたいと思って。

    あえてまったく知らない街を選んでみたくて、昔ながらのお店があるのんびりした雰囲気や、すてきなカフェやパン屋さんがある街の居心地よさが気に入って、三軒茶屋のあたりで探しました。

    お酒を飲むのが好きなのもありますし(笑)、せたがやンソン(世田谷にまつわる暮らしと住まいの情報サイト)もよく読んでたし」

    部屋自体の条件で重視したのは、日あたりと2階以上であること、そして鉄筋コンクリート造なこと。

    南側に高い建物がないので、ベランダから明るい光がさんさんと降り注いでいます。

    「太陽の光に起こしてもらえる部屋がいいなと思っていたので、レースカーテンしか使ってません。

    多肉植物が好きなので、植物が育ちやすいという点でも、日あたりのよさはマストな条件ですね」

    そんな理想の部屋を見つけるまでには、HOMESで街の不動産屋さんを検索し、なんども内覧に足を運んだそう。

    その条件でこの家賃の物件は少なそうなので「苦戦したのでは?」と思いきや……

    建築ずきということもあり、かなり楽しんで部屋探しできたとか。

    「広さやコンロ数など、欲を言えばほしい要素はたくさんあるんですけど、自分の中で優先順位を決めました。

    この物件にも足りないものはたくさんあるけれど、内覧で足を踏み入れたとき、違和感を感じなかったんです」

    残念なところ

    脱衣所がない&やっぱりちょっとせまい…

    「脱衣所がないので、友だちが泊まりにきたときの入浴は『あっち向いてて』ってなります(笑)」

    せまさをカバーすべく、小さめのバスマットとバスケットで、脱衣空間を確保しているようでした。

    広さにも、やや不満が残る様子。

    「本当はダイニングテーブルとテーブルと置きたいんですけど……次の引っ越しまで我慢ですね」と話すように、大きな家具は極力増やさないようにしているそうです。

    お気に入りのアイテム

    自分で漬けた梅酒

    昨年から、オリジナルの梅酒を仕込むようになったとか。

    「去年は2リットル仕込みましたが、友人との宅飲みで、一瞬で空に……(笑)。今年は4リットルに増やしました!」

    日頃からお酒を飲む張替さん。キッチンには、三鷹の森ジブリ美術館で購入した、ナウシカ柄の「風の谷ビール」が飾られていました。

    さすがジブリ。部屋のナチュラルな雰囲気に溶け込むデザインで、キッチンのアクセント的存在になっています。

    ベトナムで購入したバッチャン焼き

    ベトナムのハノイから車で30分ほどの村・バッチャンで購入した、バッチャン焼きの食器類。

    「バッチャン村のうわさを聞いて、わざわざバッチャン村をめがけてベトナム旅行したんです。

    物価が安いこともあって、この鍋敷きは500円くらいで購入できました!」

    愛を注いでいる多肉植物たち

    ベランダの近くには、たくさんの多肉植物が置かれていました。

    これらのほとんどは、鶴仙園駒込本店で購入したもの。

    ひとつあたり250円前後で購入できる、とてもお得なお店だそうです。

    「日差しと風とおしが重要なので、ベランダの近くが定位置ですね。

    葉や茎が伸びてきたら鉢を替えたり、葉挿しで増やしたり……。手づくりの鉢も使ってるんですよ。

    玄関

    鉢から植物まで自分で手がけるなんて、なんだかオトナな感じ。でも、器や植物にこだわりはじめたのはここ数年だそうです。

    「大人になると花鳥風月を愛でるようになるって、年上の方から言われたことがあるんですが、

    器が好きになったり、植物を育てるようになったり……それがわかるようになってきました(笑)」

    イタリア留学時代から愛用する、直火式エスプレッソメーカー

    「イタリアの人がひとりひとつ持っている直火式のエスプレッソメーカー。大学でイタリア留学をしたときに購入して、いまも使い続けてます」

    上部にあるバスケットをコーヒーの粉でいっぱいにして、下部のボイラーに水をたっぷり入れてコンロへ。

    しばらくすると、最上部のサーバーにエスプレッソが溜まる仕組みです。

    建築の本でオススメするなら…『南イタリアへ』

    本棚には、建築関係の本がたくさん。

    その中で“初心者が読みやすい”オススメの本をうかがうと……

    イタリア留学時、ヨーロッパをバックパッカーでめぐった際に参考にした、陣内秀信さん著『南イタリアへ』。

    建築史の知見をもつ著者が、実際に南イタリアをめぐった際に訪れた街のことが紹介されています。

    「観光地としての魅力よりは、都市の発展や建築の特徴についてくわしく解説されているので、建築ずきな人にオススメです」

    ちなみに、建築ずきな読者のために、都内でイチオシの建築をうかがってみたところ……

    塾考のすえ「日生劇場」(村野藤吾設計)ですかね……」と教えてくれました。

    暮らしのアイデア

    せまい部屋だからこそ、すっきりと

    20㎡とコンパクトなワンルームでは、家具の配置や収納の手腕が試されます。

    引っ越しから半年たった今でも、この部屋は見事に整然と片付いていました。

    「部屋に出ているものが少ないから、片付いたように見えるのかもしれませんね。

    洋服や掃除機、登山用品など、雑多に見えるもののほとんどはクローゼットの中に収納しています。

    ひとつ買ったらひとつ捨てるようにして、ものをあまり増やさないようにしていて」

    これからの暮らし

    張替さんは、一度住んだらしばらくの期間は同じ家で暮らすことが多いといいます。

    「極力ものは増やさないかな」と話す一方、いまどうしても欲しいのが大きな本棚。

    「今の本棚は、奥に入っている本が取り出せなくて。壁一面に建築の本を飾りたいな」

    しっかり吟味して思い出の品を集めつつ、建築の知見を生かした収納術で部屋のすっきりさをキープする張替さん。

    植物のようにやわらかくゆっくりと変わっていく持ちものが、部屋の雰囲気をどう変えていくのか楽しみです。

    Photographed by Norihito Yamauchi

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    RSSブログ情報:https://www.roomie.jp/2018/10/452380/
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