場所:神奈川県
広さ:3LDK+母屋
家賃:非公開
築年数:35年
住宅の形態:戸建て
間取り図:
編集部作成
YouTubeにて暮らしの発信を行いながら、書籍の出版やインテリアコーディネーターとしても活躍されているハナモリさん。
以前ひとり暮らししていた部屋から、初めて同居人との生活をスタートされたのは、リノベ済みの築35年、DIYも可能な一軒家でした。
新たな生活の中で取り組んでいるDIYや、暮らしを大切にする中で選ばれた住まいについて、お話を伺ってきました。
お気に入りの場所
心置きなく料理ができるキッチンひとり暮らしの賃貸から今の部屋へ引っ越した中で、どこよりも使いやすくなったと話すのがキッチンスペース。以前から好きだった料理の時間が、より自由で楽しいものになったのだそう。
「ふたりとも料理が好きなので、4口コンロと大きいシンクがあることがとても気に入っています。すでにリノベーションされた新しいキッチンでありながらDIYもOKだったので、早速使いやすいように手を加えてみました」(ハナモリさん)
キッチン下の収納の木製フレームは、納得がいく色合いになるまで塗りなおされたもの。
包丁などはマグネットホルダーを付けて使いやすく、見せる収納にされていました。
DIYの様子はこちらの動画から
また印象的だったのが、白を基調としたキッチンが映える、たっぷりの採光。
作業スペース前の窓に加えて、天窓もあることで日中は照明なしでも十分すぎるほど明るい空間になっていました。
「朝は特に陽がたっぷり入ってくるんです。屋外で料理しているくらいポカポカで、本当に居心地がいいですよ」(ハナモリさん)
キッチンに自然光を取り入れたいというニーズはよく聞くものの、集合住宅では間取り的になかなか難しいもの。これは確かに戸建てのメリットだなぁ。
おばあちゃん家のような落ち着く寝室住む前に全面リノベーションされていたキッチンに対して、2階の寝室は、前の入居者の方が大切に使われていた名残を感じる空間になっていました。
「雰囲気はおばあちゃんの家みたいな和室なのですが、なんだか落ち着きます。前に住んでいた方が壁をグリーンに塗装されたそうです」(ハナモリさん)
「備え付けのクローゼットもかなり古くてみしみし音がするんですが、レトロな取手や引き出しが気に入っています」(ハナモリさん)
寝室は物数少なくシンプルな空間に。ここで一通り身支度ができるように整えられていました。
畳の香りに癒されるリビングまだ手付かずで、これから手を加えていく想像が膨らむ空間だというのが、ダイニング横の和室リビングスペースです。
「畳のある家に住むのは本当に久しぶりで、ゴロンと寝転がっては畳の香りに癒されています。タンスには本をたくさん置いているので、いつかここを図書室にしてみたいなと計画中です」(ハナモリさん)
この部屋に決めた理由
お互いが仕事に集中できる広い空間があること今回の住まいで初めて一緒に暮らすことになったおふたり。長くひとり暮らしだったことに加え、自宅での仕事が中心になることからワークスペースは物件選びの重要なポイントだったそう。
「広い空間で仕事をしたいという思いがあったのですが、集合住宅の場合、個室を取るにも限度があると思い、戸建てを中心に探していました」(ハナモリさん)
「この住まい以外にも鎌倉の物件も内見には行ったのですが、そこはネット環境に不安があってやめました。在宅での仕事が中心になるからこそ、仕事の環境はしっかりチェックしましたね」(Tさん)
日々豊かに生活できる条件があったことひとり暮らしの時と比較して住まいが広くなる分、よりよい生活が送れるどうかは物件情報からもしっかりチェックされていました。
「ひとり暮らしの賃貸だと妥協せざるをえなかった、キッチンの広さやDIYの可能な範囲。また犬と暮らしたいという思いがあって、ペットOKかつ犬も十分に走り回れる環境があるというのも後押しになりました!」(ハナモリさん)
残念なところ
色が付きやすいキッチンの天板料理が好きなおふたりだからこそ、気になってしまうのはキッチンの汚れ。新しくなったモールテックスの天板は明るい色合いの反面、つくるものによっては色移りしてしまうのが気になるところだそう。
「今回は特に白っぽいモールテックスだったこともあり、カレーやキムチチゲなどをつくっていると色移りが気になってしまいます。
塗り替えるにもモールテックス講習を受ける必要があるため、一旦は他の空間を整えることを優先しながら、必要に応じて手を加えることを検討していきたいですね」(ハナモリさん)
お気に入りのアイテム
見た目も使い勝手もいいりんご箱お気に入りのキッチンスペースの使い勝手をさらによくしているのが、りんご箱を活用した食器棚です。
「使用済みのりんご箱を6つ重ねて食器棚にしています。アイテム1つ1つが際立ってとても可愛く見えるし、Tさんが毎朝コーヒーを入れてくれるカウンターとしても使っています。
リビング側から見た際にキッチンのゴミ箱たちの目隠しになっているのもいいところですね」(ハナモリさん)
長く大切に使っていきたいと思えるダイニングテーブル大切な食事の時間を支えるのはCRASH GATEの古材テーブル。イメージにピッタリ合うものを探して複数のお店の中から選んだ、とっておきのインテリアなのだそう。
「ひとり暮らしの時に使っていたダイニングテーブルは、新しい住まいに置いた時にどうしても見た目と使い勝手の面で小さく感じてしまい、ワークスペースのデスクに。
新しく購入したテーブルは170×88cmのサイズで、4~6人が座れるサイズにしました。ふたりでたくさん料理をつくってたっぷりテーブルに並べられるし、友達を招いて一緒にご飯を食べられるようになって、食の時間もより豊かになりそうです」(ハナモリさん)
「ダイニングテーブルは複数のお店で探し回ったのですが、綺麗すぎるものが多くて。長く使う上で付いてしまうキズさえも味になるといいなと思ったんです。
このテーブルは古材を使用しているため、全く同じテーブルが存在せず、味があるところも気に入っています」(Tさん)
飲むものにもこだわりが持てるようになったグラスひとり暮らしの部屋から引っ越してきた中で、圧倒的に足りなかったのが食器類。新居にきてから買い足されたのが道具屋noboriのグラス「ポコグランデ」です。
「かわいいグラスを買うと、飲み物にもこだわりたくなり、今はアルコール類や手づくりの梅酢、フルーツビネガーなど、飲み物のレシピが格段に増えました」(ハナモリさん)
置くだけで存在感のあるボトルベースダイニングテーブルと同じく、使っていく中で味わい深くなりそうなアイテムが四歩のボトルベース「オーバル」。今回の住まいには古材や古道具が合うのではと、新しく購入されたアイテムです。
「鉄製の花瓶なのですが、ムラやサビがあるところが気に入っています。どっしりとした見た目で、置いておくだけで存在感があります」(ハナモリさん)
暮らしのアイデア
見える場所に置いてもいいなと思えるモノ選びハナモリさんの住まいを見渡して改めて感じるのが、スッキリとしたレイアウトと暖かみのあるアイテムによる居心地のよさです。ここにはモノ選びへの考え方が背景としてありました。
「見える場所に置いても『いいな』と思えるものを、できるだけ吟味して買うようにしています。隠さないといけないようなものは少量に抑えたいと思っています」(ハナモリさん)
「それでも避けられない消耗品など、必要だけど隠したいものはボックスなどにしまって、パッと目につかないように工夫しています。くれぐれも間に合わせでモノを買わないようにというのは、何においても気を付けているところですね」(ハナモリさん)
メインのインテリアのみならず、日々使用するモノをしっかり吟味することが、居心地のいい空間に繋がるということですね。僕も改めて家で使っているものと収納を見直してみようかな。
これからの暮らし
新しい家族と自分好みの住まいづくりまだ住み始めて数ヶ月ということもあり、これから着手していきたいスペースもたくさんあると話されるハナモリさん。直近では新しい家族との生活に向けて、1階スペースにも手を加えていかれるのだそう。
「まだお迎えもしていないのですが、わんちゃんのお迎えに向けて床全面にクッションフロアを敷く予定です。一旦そこまでできたらひと段落で、その先はゆっくり必要に応じて手を加えていけたらと考えています」(ハナモリさん)
「一戸建てだとお隣さんとの相性もあると思いますが、ここは周りの方もすごく親切で気に入っています。
将来的には東京へのアクセスは緩く残しつつも、愛犬を全力で走らせてあげられるような自然豊かな土地に暮らすことも考えています。まずはそのテストも兼ねて、住まいの手入れやふたり暮らしを楽しんでいけたらよいですね」(Tさん)
これまでとさまざまな変化が生まれているハナモリさんの新しい暮らし。変わらぬライフスタイルへの思いを持ちながら、今後どんな暮らしの発信がされていくのか、これからも目が離せません。
Photographed by tsubottlee
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