兵庫県は南西部。海と山の間の自然豊かな土地であり、山陽新幹線の停車駅でもある利便性を兼ね備えたエリア、相生市。

最寄り駅から車を走らせること数分、小高い丘の上に、今回ご紹介するモリグチさん家族の住まいはありました。

お名前(職業):モリグチさん(会社員)、奥さん、お子さん2人
場所:兵庫県相生市
広さ:93.76㎡(建築面積)、83.14㎡(延床面積)
建築費:2,400万
住宅の形態:持ち家
間取り図:

編集部作成(ロフト省略)

 

ご自身で制作、配信しているポッドキャスト番組「ワクワクラジオ」の収録現場としても使われている住まいは、仕切りがほとんどない広々とした間取りと随所に光る建築家のデザインが印象的。

今回はそのこだわりある空間づくりと、住まいの美しさを損なわず暮らしやすさを磨き続けるためのポイントについてお話を伺ってきました。






お気に入りの場所

それぞれの趣味を楽しむリビング

住まいの半分を占めるLDKは、家族それぞれが趣味を楽しむための空間に。棚やソファなどのインテリアは置かず、開けた空間になっているのが印象的です。

「家にいる時間の大半は、家族揃ってリビングにいます。私は収録したラジオの編集を、妻は料理や趣味の練り切りを、子どもたちはそれぞれ遊んでいて、一緒にいながらそれぞれの時間を楽しめていると思います」(モリグチさん)

やんちゃ盛りだという弟さんも、背丈の高さの物が少ない分、走り回っても物にぶつかることが少ないようでした。

お兄ちゃんの読書や勉強も同じ空間で。壁がない分、様子がすぐに分かるのは安心ですね。

唯一無二の造作キッチン

柱と一体になったキッチンは、あまり見たことがない珍しいデザイン。

「見た目は唯一無二のキッチンですが、スペースとしてはあくまでシンプルに、対面で火と水を分けてくださいとオーダーしました」(モリグチさん)

「あわせて、当初はすべて木でつくられる予定だったワークトップも、水を扱う箇所のみステンレスに変更しました。掃除が楽で、シミなどの汚れを気にせず使えるようになったのでよかったと思っています」(モリグチさん)

「最初は、柱を囲んだスペースをダイニングとして活用していたのですが、現在は使い方が変わっています。家族が増えて手狭になったり、子どもが大きくなって以前までパソコンを置いていたスペースを勉強スペースに変更する必要が出たりしたことで、今は夫婦で使うことがほとんどですね」(モリグチさん)

キッチン上の収納は、ごちゃつかないようにボックス収納で。遊び心を忘れない小物のセンスも光っていました。

この部屋に決めた理由

日当たり、風通しのいい物件

ご家族も近くに住んでいる馴染みのある土地で縁あって選んだのは、高台の日当たり、風通しのいい土地。今の住まいの購入には、土地のよさを活かそうとじっくり時間をかけて検討されたのだそう。

「最初は中古物件のリフォームから検討をはじめたのですが、納得のいく設計に出会えず途中で断念。そこからは複数の工務店、建築家さんに相談を重ね、土地購入から約3年をかけて今の住まいに辿りつきました」(モリグチさん)

「最終的には、建築物としての個性もあり住宅としての居住性もしっかり考えられているCONTAINER DESIGN(神戸)の岸本先生に設計を依頼しました。ユニークな設計と自分たちの生活しやすさで議論を重ねたおかげもあり、満足のできる住まいにすることができました」(モリグチさん)

残念なところ

自分たちに合った衣類収納の難しさ

キッチン、ダイニングの壁面を中心に、見せる収納が特徴的なモリグチさんのお部屋。ただお子さんも大きくなってくるにつれ、この収納が悩みの種なのだとか。

「住まい全体で『見せる収納』がメインなのですが、苦手な衣服類の整理整頓を上手くできていません。

肌着類は無印良品のポリプロピレンケースを使っているのですが、アウター類はかける収納しかなくて。建築家の先生はセレクトショップのようにディスプレイする収納を想定されていたのですが、夫婦揃ってズボラな性格なので上手くいっていません(笑)」(モリグチさん)

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