北海道はROOMIEでも数多くのお部屋を紹介してきた札幌市。市内へのアクセスもいい地下鉄の駅近、閑静な住宅街のなかに、今回ご紹介するmokkaさんのお部屋はありました。

お名前(職業):mokkaさん(フリーランス、パティシエ)
場所:北海道札幌市
広さ:1LDK 25㎡
家賃:50,000円
住宅の形態:築2年 アパート
間取り図:提供:mokkaさん

フリーランスのパティシエとして、スイーツの制作はもちろん、オリジナルのメニュー開発などで幅広く活動されているmokkaさん。

初めての一人暮らしだという現在の住まいは、そうした創作活動を意識して選んだ物件でした。

昔からカフェの空間を見るのが好きだったことから生まれたインテリアと、制作環境を意識した機能面でのこだわりについてお話を伺ってきました。

■目次
1. お気に入りの場所
 -思い出のカフェをイメージしたダイニング
 -とことんリラックスするための寝室
 -居室とトーンを変えてつくったトイレ

2. この部屋に決めた理由

3. 残念なところ

4. お気に入りのアイテム
 -見た目と機能性を兼ねたダイニングテーブル
 -貯金して買ったディスプレイ棚
 -部屋に合うようにオーダーしたサイドテーブル

5. 暮らしのアイデア
 -使いやすさにこだわるキッチン収納
 -花の映える空間づくり

6. これからの暮らし


お気に入りの場所

思い出のカフェをイメージしたダイニング

リビングはダイニングテーブルを空間づくりのベースに。全体のイメージはmokkaさんの記憶のなかで印象に残っている空間から作り上げていったそう。

「高校を卒業したての頃に行ったカフェの空間が、自分のなかで印象的だったんです。古びたビルの外観からは想像がつかないコンクリート打ちっぱなしのかっこいい店内でした。一人暮らしをする前に参考にしようと思っていたのですが潰れてしまっていて、自分のなかの記憶を辿りながら空間づくりをしましたね」

「今でも、自分の作ったお菓子の写真を撮るときはこの空間で撮っています。今後もお部屋撮影でメインのスペースになるため、ディスプレイを考えながらよりよい空間にしていきたいですね」

とことんリラックスするための寝室

リビング、ダイニング以外の1部屋は、寝ることに特化した空間づくりを意識していると話すmokkaさん。物数も絞り込み、ゆっくり休める空間になっていました。

「1LDKに住むと決めた時から、1部屋は寝室に特化して使おうと決めていました。照明も暖色のもののみを採用して、色数も少なく、植物を飾るなどリラックスできる空間を意識しています。窓があり、お部屋のなかでもっとも採光のいい場所でもあるため、朝も気持ちよく起きられますね」

日当たりがよく、くつろげる場としてはもちろん、植物も元気よく育つ心地のいい空間になっていました。

居室とトーンを変えてつくったトイレ

お気に入りの場所は居室以外にも。DIY可能の条件を利用してアレンジしたトイレは、mokkaさん好みの唯一無二の空間になっていました。

「ペーパーホルダーを変えられる賃貸なんてまずないと思うのですが、この物件は変えられたので、そこから空間を考えていきました。

リビングと異なり、ライトブラウンの明るめの空間にすることでリラックスできるようにしています。トイレが好きだと話すと変ですが、使っているアイテム含め、お気に入りの空間になっていますね」

この部屋に決めた理由

クリエイティブなライフスタイルに適した空間

初めての一人暮らしの部屋として探すなかで、ご縁あって見つかった今のお部屋。決め手は新生活とともにはじめようと考えていた創作活動に適した空間だったことでした。

「一人暮らしをはじめるタイミングで、仕事と合わせてYoutubeでお菓子の制作の様子をアップできたらと考えていました。そのため動画映えするようなお部屋を考えていたのですが、今のお部屋はちょうど壁紙なども張り替えがOKなタイミングで入居でき、自分好みの空間にできたことが決め手になりましたね」

残念なところ

日当たりの悪さ

住まいでの撮影も考えての物件選びだったからこそ残念だったと話すのが、日当たりの悪さ。二面に用意された窓も、1つは横に立つ建物の影響で機能せず、日当たりはかなり制限されているのだそう。

「本当に日当たりが悪く、建物のないベッドサイドの窓も、ちゃんと光が入るのは時期によっては数時間ほどなんです。そのため午前中の撮影が難しく、夜の写真がメインになってしまっていますね。物件探しが初めてで、日当たりのよさは盲点だったので、次の物件探しではしっかり確認したいと思っています」

お気に入りのアイテム

見た目と機能性を兼ねたダイニングテーブル

moda en casaのダイニングテーブル「pipa table ceramic w160」は、一人暮らしをはじめる前から使いたいと考えていた思い入れのあるインテリアなのだそう。

「札幌市内のインテリアショップで見つけた、自分の好みにぴったりだったテーブルです。もともとブランドなどは知らず、このインテリアをきっかけにそのバックグラウンドについても知るようになりました」

「お菓子が映える色合いが決め手で、ここからお部屋のクロスや他のインテリアも決めていきました。天板のセラミックは100%天然素材で熱・傷・汚れ・水に強く、抗菌効果があるところも選んでよかったポイントですね」

貯金して買ったディスプレイ棚

ダイニングと寝室の間に置かれたディスプレイ用の棚はDUENDEの「WALL RACK」。シックなデザインがお部屋にもマッチしたインテリアです。

「小物が飾れて、それ自体もおしゃれな棚を探していたのですが、お部屋づくりの最初の段階では見つけられなかったんです。そんななかでしばらく経って、たまたまInstagramで見つけたのがこのアイテムでした。金額面で購入までに少し時間はかかりましたが、手に入れて改めてよかったなと思うものになっています」

部屋に合うようにオーダーしたサイドテーブル

リビングでの時間をよりリラックスできるものにしていたのがzien by A’quoteのサイドテーブル。色合いなどを細かくチェックし、オーダーしたというインテリアです。

「SNSをきっかけに知ったお店なのですが、木の色合いなどを細かくオーダーできる点が気に入りました。お部屋に合うカラーでつくれて、ブックスタンドなどの機能も自分好みにできたのがよかったです」

暮らしのアイデア

使いやすさにこだわるキッチン収納

仕事場でもあるキッチンは、使い勝手を意識した収納がポイントになっていました。

「キッチンの収納は、吊るしたり掛けたりしてすべて表に出すようにしています。調理のなかで取り出したり、仕舞ったりする作業を極力省けるように設計していますね」

食器収納も元あった吊り戸棚を外し、飾り棚に変更されたそう。重ねて絵になるHASAMI PORCELAINの器を視覚的に楽しめることはもちろん、作業スペースの有効活用も意識されていました。

「自分はパティシエとして職場などでも、それなりに広い空間で作業することに慣れてしまっている分、空間の使い方によっては不快に感じてしまう場面も多いんです。賃貸の限られたスペースだとどうしても、棚などを開ける作業も窮屈に感じてしまうので、空間をストレスなく有効活用するという観点でも、オープンな収納を大切にしていますね」

花の映える空間づくり

インスタグラムやTikTokなどでインテリアの発信もしているmokkaさんだからこそ、発信する上で意識していることがありました。

「お部屋の発信を考えるなかで、見ている方に飽きられてしまうのではという思いがあって、住まいを常に変化させる上でも花が活きる空間にすることは意識しています。定期的にお花を変えたり飾り方を考えたりすることで、同じ部屋のなかでも変化がつけられるようにしていますね」

これからの暮らし

暮らしで使うものの質を高めていきたい

住まいで使うものにもこだわりを持っているmokkaさん。もの選びは常に妥協しないと話します。

「理想のものと出会った時は、それが頭から離れなくなってしまうんです。そのため金額が高くても一時的に何か他のもので対応するのではなく、妥協せずに時間をかけてお金を貯めてでも買うようにしています」

「今の住まいもそうして選んできたので満足しているものばかりなのですが、デザイン面では納得しているものの、実用面では、住みはじめの頃とは“いいもの”の基準が変わってきているので、今後再検討していきたいですね」

今のお部屋での暮らしを大切にしつつ、将来的には自分好みの一軒家にもチャレンジしてみたいと話すmokkaさん。

今より広い空間で自由度高く住まいを考えていくなかでどんな住まいが生まれるのか。またそこでどんなスイーツが生み出されるのか。これからもmokkaさんの発信から目が離せませんね。

Photographed by tsubottlee

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