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バック・アロウ
リンガリンド。その地は、壁に囲まれた世界。
壁がその地を覆い、守り、育み、育てた。
壁は神――それがその大地、リンガリンドの根幹である。
ある日、リンガリンド辺境の地「エッジャ村」に
謎の男「バック・アロウ」が現れる。
アロウは記憶を失っているが、
自分が「"壁の外"からやってきた」ことだけはわかると言う。
記憶を取り戻すために壁の外を目指すアロウだったが
次第に、自身をめぐる争いに巻き込まれていく――
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劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」
彼女は言った。
「君の膵臓をたべたい」
春。
まだ遅咲きの桜が咲いている、4月のこと。
他人に興味をもたず、いつもひとりで本を読んでいる高校生の「僕」は、病院の待合室で、一冊の文庫本を拾う。手書きの文字で『共病文庫』と題されたその本は、天真爛漫なクラスの人気者・山内桜良が密かに綴っていた日記帳だった。
日記の中身を目にした「僕」に、桜良は自分が膵臓の病気で余命いくばくもないことを告げる。それは、家族と医師以外には病気を隠している彼女にとってただひとり、秘密を共有する相手ができた瞬間だった。
最期の日が訪れるまで、なるべくこれまでどおりの日常生活を送りながら、やりたいことをやり、精一杯人生を楽しもうとする桜良。そんな彼女の奔放な行動に振り回され、「僕」の心は少しずつ変化していく。
――それは、「僕」の春の思い出。彼女の一生の思い出。