ゴールデンウィーク。
沈みかけの西日と夕風を背中に受けながら、ハマグリ……ではなく、ハマグリ1つの値段で3つは買える、安価なホンビノス貝をパタパタと焼いている。


「連休だ、旅行だ、里帰りだ」と、
世間が心持ち騒がしくなるなか、
毎日が平日だし、毎日が休日にもなり得る僕は、いつもと何ら変わりない日々を過ごしていた。
そんな時「久しぶりに皆で集まらないか」と、高校からの旧友から連絡があり、今は彼の家に遊びに来ているのだ。